踏破セヨ輝キノ龍、天ヲ衝ク機王ノ産声 其の十七
7連打したので読んでない人は注意してください。
明日は許して(懇願)
見渡せば壁にしていた水晶は粉々、横穴も崩れている。
スケープゴートがなかったら即死だった。
『……身代わりか』
「見識が深いようで?」
『以前我を殺しに来たののたまった達磨共が同じような物を付けていた』
ドワーフの情報聞きたい、聞きたくない?
「ここが放棄されたのも貴方が?」
『知らん、我はやって来た物を殺しただけだ。小物共の行動など我は預かり知らぬ』
やっぱトカゲが原因かよ。
いや、防衛戦力を潰したのはコイツだから両方悪いのか?
「貴方、切り替えたということはリソース切れと見てよろしいので?」
コイツのアホみたいな数のモーションのバリエーションの理由は、恐らく体内に取り入れた鉱石や宝石によって生み出されている。下の方は鉱石が少なかったし、それならここに棲む理由も説明がつく。採掘した鉱石に同系色で同じ属性の鉱石が幾つかあったからな。
『フン、好きに考えるが良い』
相変わらずうぜぇ。
考えろ。起点が翼ではなく杖に変わっただけか?
ならばさっきの全体攻撃は?発狂後の挨拶ってか?聖水ぶっかけたら止まるの?何故連発出来ない?
リソースは有限、臨壊機動でHPは確実に消費する。
属性纏いはもう無い?
俺があったジェリンド以外のユニークと比較してみよう。
模倣鉱爬アカシックリコールというモンスターがいた。
鉱石を主食として体内の鉱石の性質を利用し複数のモンスターのモーションを模倣するユニークモンスターだ。
俺からすれば慣れ切ったトカゲのモーションだったので割とあっさり狩れたが、フレーバーテキストなどを見る限り国ひとつ滅ぼすほどの可能性を秘めていたらしい。まあもう死んだけど。
叡智結晶はその模倣という性質を利用した装備であり、手持ちの装備やスキルを組み合わせて敵のスキルなどを再現する、何度も見たモーションを予測出来るの二つの要素を持つ可能性の獣だ。まあ奴は同族しかいなかったせいで可能性の除け者と化してたけど。
基本的にフレーバーを見る限りリソースは有限、奴は調子に乗った紛い物と言っていたし同じような仕組みなのだろう。問題なのはやつの方が途轍もなく面倒なことだが。




