踏破セヨ輝キノ龍、天ヲ衝ク機王ノ産声 其の四
ストックがなかなか貯まらない……
周回風景?カットだよそんなモン。
あの全身素材クソデカ爬虫類の滅殺を心に決めてからというもの、エナドリ、カロリーでメイトなアレ、ミントのガムの徹夜三種の神器を駆使して夜も眠らず昼寝して死ぬ気で周回した。七月の半ばから八月の頭まで周回を続けた結果がこれだ。さぁ、ご覧下さい!
Name:ファケリー ヴァイス
Lv45
種族:機人種
メインジョブ:機動砲兵
サブジョブ:無し
所持金:5000zark
SP:100
ステータス
HP:1/200
MP:0/50
STR:45
AGI:100
VIT:15
DEX:45
INT:30
LUC:20
スキル
『機動砲術Lv9』
•『スプレッド』
•『スパイラル』
•『ブースト』
•『フルバースト』
•『フラッシュ』
『採掘Lv10』
•『一心不乱』
『心眼』
『双鶴橋流』
装備品
武器:プレシャスカノンDB
頭部:レーダーヘッドセット
上半身:機人種の女性用軽装(上)
腕:
下半身:機人種の女性用軽装(下)
脚:
アクセサリー
このゲーム、メインジョブ一つしか就いてない場合はレベル上限が50である。MMOをやったことがある奴は分かると思うがレベルキャップまで持って行くのは相当きつい。しかもこれはVRであり、指を動かすのとは訳が違う。それを半月でここまで持って来た俺は凄いと思う。まあ上昇幅の関係上苦行はこっからだが。赤いにゃんにゃんする本ください。
途中からクソ蜥蜴に対しては下手にMPを消費して攻撃するよりもピッケルで殴りかかった方が早いことが発覚し、STRとDEXに振り始めて意味分からんビルドになり始めた辺りで『双鶴橋流』なるスキルが生えて来た。パッシブの補正がピッケル二本装備時STRとDEX二倍という壊れスキルである。ドヤ顔ダブルツルハシ二天一流最高っす。大型個体にさえ出会わなければ鉱物特攻で安全に蜥蜴が狩れる。挟み撃ちなんて知らん。
「遂に遂に我が眷属が出来るのじゃ!」
HAHAHA、設備プラスキリよく六人分も素材集めるのキツかったっす。
「お主はマジで上位ユニークを狩るつもりなのかの?」
そりゃ全身素材の蜥蜴畜生に呆気なく殺されてんだ。やり返したくなるもの。
「というかなぜ未だに耐久にステータスを振らないのかの?」
アイツのブレス、当たったら多少の耐久なんて無視して消し炭にされそうだからな。だった当たらないビルド組むだろ普通。
「当たらなければどうということはないって実際に出来れば苦労せんじゃろ。今まで何度死に戻ってきたかの?」
うるせー、どれだけ技巧を高めても死ぬ時は死ぬんだよ。
というかさ、ロストギアさんよ。
「どうかしたのかの?」
そんなポンコツムーブで大丈夫?眷属に呆れられたりしないか?
「!?!?………いやしかし、そんな事を言ったらお主だって一人称俺ではないか。眷属達はネカマなんて概念知らぬだろう?」
………………確かに。じゃあちょっとロールプレイでもするか。ロボっ娘っぽく。
「そう簡単に出来るわけなかろう……」
エー、コホン。
「当機が機人種唯一の異界人、ファケリー ヴァイスです。以後お見知り置きを」
「割と完成度高いのじゃ!?」
まあ学芸会で毎度毎度毎度主役張ってたのは伊達では無い。あとTCGで鍛えたポーカーフェイスもロボっ娘っぽいだろ?
「なるほど、普段は割と表情豊かだからのう」
「その『だの』や『のじゃ』が威厳を損ねいてるのではないのでしょうか?」
「なるほどのぅ。了解した。」
「では復唱して下さい『妾が機人種の神、ロストギアである。』」
「妾が機人種の神、ロストギアである」
「『眷属達よ、貴様らは今日から装備の生産などを担当せよ』」
「眷属達よ、貴様らは今日から装備の生産などを担当せよ」
「おっぱいぷるんぷるん!」
「おっぱいぷるんぷるん!って何言わせてるんじゃ!」
いや、つい面白そうだったから……
あとお前結構揺れてるけど胸にシリコンでも詰まってるの?
「妾の胸には夢が詰まっているのじゃ!詳細は知らん!」
なるほど創世神の趣味か。
「そう言えばお主、一号機と零号機、どちらが好きかの?」
そりゃ零号機の方がいいが、なんで?
「いや、そう言う名乗りがあった方がカッコイイじゃろ」
確かに。じゃあこれからは機人種零号機、ファケリー ヴァイスって名乗るわ。
じゃあさっさとNPC作ろーぜ。
中身の篝火閃としての発言は「」なし、ファケリーとしてのロールプレイ中の発言は「」ありで書いています