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媛西電車 Ⅱ  作者: Hankyu3058
4/13

③阪急西北駅「ごまかしメッセージ」

③阪急西北駅 神崎茅野

まさかほんとうに桜川がうちに来てくれると思わなかった

絶対断るだろうと思ってたのに…

短時間だったけど楽しかったし嬉しかった.

いつものように誰もいない家の中.

暇だから歩瑠にメッセージを送る

『いま何してる?』

数分して返事が帰って来た

『暇をもてあましている』

『ぼーっとしてる感じ?』

『うん でもいきなりどしたん?』

『暇だったから話し相手いないかな~とおもって』

『あ,なるほど. ぼっちを探してたのね』

『歩瑠がぼっちかどうかはしらないけど』

『どう考えたってぼっちでしょ. 彼氏もいなけりゃ夜に直接話す友達もいない』

『夜に直接話す友達なんてほとんどの人がいないでしょ』

『まぁね そういう茅野は? 彼氏いたりするんじゃないの?』

『いないけどね』

『ほんとうかな? 茅野のことだからいそうだけどな~』

『何それ. 茅野のことだからって』

『私と違っていそうな雰囲気を…』

『彼氏はいない』

『っていうかそういえば今日の夕方桜川と帰ってたじゃん.』

しまった!思い出された. そこは突っ込まないでほしかった.

『学校帰りタイミングそろったから』

『いいと思うよ~』

『やめて,そういうの』

『ほんとうはどうなん? そういうのないの? ねぇ?』

『たぶんない』

『たぶん!?』

あ,変なワードを癖で入れてしまった…

たぶんじゃなくて実際なのに.

『違う. 癖で多分って打っちゃった』

『ごまかしはよくないよ~ ほんとうは?』

『違う』

その後しばらく歩瑠からの返事はなかった

5分ほど立って既読の文字がつく.

…返事が返ってこない.

既読スルー? あそこまで追求しておいて?

それはありえない.

既読スルーはないよ~

あ,もしかしてやっぱり茅野より大事な人が家に来たか.

やっぱりぼっちとか言っておきながら彼氏さんいるんだね~

さすが歩瑠.

それなら既読スルーしても許す.

許すどころか祝ってやる.

…ドアが開いた.

「茅野帰ってんの? 扉ぐらい開けてよね」

「ピンポンも押さないのに帰って来たことなんてわかんない!」

姉ちゃんはいつも上から目線に感じる.

扉ぐらい開けてよねって何様!?

「ねぇ,お風呂のお湯もはってないの? 気が利かないな~」

「入りたいなら自分でお湯はってよ」

あ~マジでむかつく

風呂のお湯は入りたい人がスイッチを押すんでしょ?

っていうか携帯からお風呂のお湯はれるんだから

帰りの電車の中で携帯いじくることぐらいしなよ~

茅野と違って”おうち接続端末”持ってるんだから!

携帯の着信音が鳴った.

『ごめん. 姉ちゃんに捕まって既読スルーしてしまった』

歩瑠からだった. 彼氏に捕まったんじゃないのか…

でも姉ちゃんに捕まるのはこっちもだからまぁいっか.

っていうかどこの家も姉というものは上から目線なんだな

『お疲れ. 茅野もさっき姉ちゃんにうえから目線されたわ』

『茅野も~? お疲れ様~』

『まじで姉ちゃんうざいよね~』

『同感!』

『自分より頭悪いくせに上から指示してくるし』

『わかる~それ!』

次の返信を打とうとしたときバイブレーションがなった.

知らない電話番号. 登録もしていない電話番号

誰?

なんかやだな…どうしよう…

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