表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-土蜘蛛-  作者: 幹藤 あさ
92/157

3話

廃屋の前までくると、むつと祐斗はそっとドアを押した。雨風で劣化していたのか、金具が折れてドアが倒れた。


土埃が舞った。


むつと祐斗は、袖で口元を押さえながら、埃が落ち着くのを待った。


「ここは、かなり前から人がすんでないみたいだね」


颯介が先に入り、玄関を見回して廊下を進んでいく。歩くたびに、ぎしっぎしっと床が鳴り、今にも抜けそうだ。


「祐ちゃん何か視える?」


むつが、きゅっと祐斗の手を握った。


「いえ、特には何も。ここには、何もないんじゃないですか?」


「うん、蜘蛛の巣も多いけど、まぁ…廃屋ならこんなもんなのかな?わたしの考えは外れたかな」


「その方が有り難いです」


「颯さん、ここには何もないと思う」


出よう、と言ったが颯介は、首をふり二人を手招きして呼んだ。颯介の居るリビングの方に向かうと、蜘蛛の巣がびっしりと張られていた。


「鼠なんかも餌になってるみたいだ」


「なかなか食欲旺盛なこった」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ