表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-土蜘蛛-  作者: 幹藤 あさ
77/157

3話

「あぁっ‼助かった‼」


髪の毛にも顔にも泥をつけた、むつは嬉しそうに笑った。颯介と祐斗に引っ張り上げて貰い、さっと上着を脱いだ。


「ありがと‼行こう‼まだ遠くないっ」


そう言うと、泥まみれの狐と共に林の方に走り出した。


「むつ!どこに行くんだ」


「狐さんが捕まった‼囮になって助けてくれたんだ‼だから、迎えに行かなきゃ」


振り向きもせずそう言うと、林の中に入っていき、すぐに見えなくなった。呆然としていた残された狐も、むつを追うように走り出したので、颯介と祐斗もその後を追って走り出した。


真っ白な式神がむつの後ろを走っているおかげで、見失う事はなさそうだが、なかなか追い付けそうにもない。


あとから走り出した狐は、もぅむつに追い付いてるのか、姿が見えない。


じきに、足音が聞こえなくなった。式神の後ろ姿も、木々に遮られて見えなくなってしまった。


だが、何処からか、ガサガサ、ザザーッと音だけは聞こえてきている。


「管狐、後を追えるか?」


袖から顔を出していた管狐は、首を縦に振ると、するすると音もなく木の葉の上を滑るように走っていく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ