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3話
怒られた狐は、その後むつの機嫌を取るように、あとをついて回り結局、また怒らせてしまっていた。
「さてと。じゃあ颯さんと祐ちゃんは車で、現場をみてきて。で、もぅちょい正確に地図を、何とかして。あと、他に変わった事とかも調べて」
壁からカレンダーごと外して、それとマジックを祐斗に持たせた。
「わたしの方に、狐さん2匹ほど一緒にきて欲しいんだけど」
むつを怒らせている狐は、颯介たちと。残りがむつと行動する事になった。
「何かあったら携帯か狐さんで。そうねぇ、暗くなるのまだ早いし18時には戻るって事にしとこっか」
むつは自分用に、ショルダーバッグを持ってきて、そこに懐中電灯とロープをしまった。軍手と携帯は、ズボンのポケットに押し込み靴を履いて外に出た。
「むっちゃん、気をつけてね」
颯介が念を押すように言うので、むつもそこは真面目な顔で頷いた。そして、狐たちと山の中に入っていった。
ガサガサと草木をわけいる音は、あっという間に遠ざかった。
「むつさん、大丈夫ですかね?」
「狐が居るし大丈夫だよ。そこまで無茶はしないと思いたいね」