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3話
落ちた時に打った場所が痛むのか、祐斗もむつ同様に寝転んでいた。
「そうでもないよ。さっきみたいな高いところ嫌いだしね」
タバコに火を付け、煙りを吐き出しながら、むつが笑っていた。
「1つ分かったのは、祐ちゃんのどんくささだね」
ぷうーっと煙りを顔にかけられた祐斗は、嫌そうに手で煙りを払った。
「普通なの‼二人の運動神経がおかしいんだと思うけど?」
「まぁまぁ、落ち着いて。今夜ゎもう出来る事もなさそうだし寝ようか?」
「そうだね、あーっお風呂入りたい」
空っぽになった、団子の入ってたパックに管狐が顔を突っ込んでいる。どうやら、誰からも貰えなかったようだ。
「シャワー浴びてきたら?」
「二人は?」
「むっちゃんの後で、かな。寝る部屋に暖房なかったんだよな」
ストーブとかあるかな?と颯介が立ち上がって、押し入れなんかを開け始めた。