表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-土蜘蛛-  作者: 幹藤 あさ
42/157

3話

真っ暗な社務所の中をみると、さっと何かが動く気配がした。


むつは、懐中電灯を消した。すると辺りは真っ暗な闇に包まれた。むつが何をするのかと気が気ではない、颯介も祐斗も真っ暗な中、ただ動けずにいた。


「狐さん、むつです」


真っ暗な中、むつがそう言うとガサガサと茂みが動いた。気付くとむつも颯介、祐斗も何かに囲まれていた。ガサガサ、ガサガサと葉の擦れる音しかしない。


「後ろの男らは、昼間のとは違うな?」


「ええ、同僚ですので」


「なんと‼管狐が。同族が」


ぽぽぽっと灯籠に火が灯った。


「お菓子とお酒持ってきたんです。仕事でしばらく、ここに泊まっても良いですかね?」


右側から、灯籠の光が当たり、影の出来ている、むつの顔は、妖怪なんかよりも、より恐ろしく見えた。


「菓子か…カステラか?」


「今度は団子と管狐の選んだ、お饅頭にお酒、それからご飯を作ろうかと、ね」


むつが、車を指差した。


「そうか、ふむ、…それならまぁ良いだろう。荷物を運んでやろう」


いそいそと狐たちが、車に近付いていくのを颯介と祐斗が驚いたように見ていた。それを見て、むつはにやりと笑った。


「餌付けは大事ね」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ