表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-土蜘蛛-  作者: 幹藤 あさ
25/157

2話

「結局、また来て貰っちゃったね。仕事の方は大丈夫?」


「まぁ、な。わりと自由がきくんだよ。で、お次は何処に?」


むつが、シートベルトをしめるのを待って、ゆっくりと細い道をバックのまま冬四朗は慎重に県道まで出た。


「資料館があるよね?そこ、あと人が居なくなってる所にも」


「なら、人が住んでる方に行くか。函納市は、かなり広くてな村みたいにいくつか人が住んでるエリアみたいなのがあるんだよ。ま、本当に市って枠組みが無ければ村だな、村」


むつが降りた信号の所まで戻り、そこを左に曲がると一車線しかない道の両サイドに、ぽつぽつと民家が見えてきた。


家と家の間隔が広いのは、土地が余っているせいなのか、畑も多いが、寂しい様な場所だった。


「過疎化が進んでるんだね」


「そうだな、けど山の方はどこもそんな感じなんじゃないのか?」


「ん、かもね」


くねくねとした道を走り、民家の隣には牛舎のある家が増えてきた。そして、田んぼの広がる所に出た。高い建物は2階建ての民家のみで、あとは端から端まで見渡たす限り田んぼで、その遥か向こう側にまた、家が並び、その裏手に山がそびえていた。


「ちょっと地元に似てるだろ?」


「もっと家も人も居たけどね。しろーちゃんは帰ったりしてる?」


「正月と盆くらいはな。むつも、たまにはうちに来いよ。うちの母親が気にしてたからな」


「ん、まぁそのうちに」


冬四朗の運転する車は、田んぼの中を通り山の方に向かっていく。そして、分かれ道で止まった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ