表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-土蜘蛛-  作者: 幹藤 あさ
133/157

4話

女の髪が風もないのに舞い上がった。


そして、みしみしと骨が軋むような音を立てて腕が伸び、横っ腹を食い破って黒い足が出てきた。そして小さかったはずの口は耳の方まで裂け、大きく開いた。


「お前たちを餌にわたしは強くなる。そして、生き餌として使ってやろう」


大きな口からは長い犬歯が見えた。


めきっめきっと人の皮を骨を破り出てきたのは、いつかの夜に遭遇した巨大な蜘蛛だった。いや、その時よりも一回り大きくなっているようだ。


「ふんっ、そんな顔じゃ男なんて寄ってこねぇぞ」


鬼のような顔に虎のように縞の入った胴体に長く太い産毛の生えた足。それが、女の姿だった。


「肉なら何でも良いんだよぉ」


ぶんっと太い足が、むつに向かって振り落とされた。避けたつもりだったが、地面がずんっと揺れ衝撃で生じた風で、むつはよろめいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ