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よろず屋-土蜘蛛-  作者: 幹藤 あさ
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4話

蜘蛛を払いのけて、切り落とし、踏み潰しながら、管狐にひかれるようにゆっくりと一歩ずつ下がっていく。


「ん?」


だが蜘蛛たちは、むつたちの考えを察しているのかついて来ようとはしない。何故か狐の居なくなった糸の塊の方へと、ぞろぞろ移動していく。


「何でだ?」


ぶんっと風のうなる音がして、振り向いた。むつと颯介は、咄嗟に両手を顔の前で交差させた。


ばしんっと物凄い力で殴られたように、むつが飛ばされ倒れた。そこに、蜘蛛たちが群がっていくのが見えた。


「むっちゃんっ‼」


颯介と狐たちが蜘蛛を蹴散らして、むつをその中から引っ張りだした。


「むっちゃん、むっちゃん‼」


打ち所が悪かったのか、むつは唸りながらうっすらと目を開けた。少し、ぼーっとしているようだ。


狐たちが狐火をゆらゆらとさせているせいか、蜘蛛は近寄っては来ない。その、僅かな光で見えたのは、むつの腕に噛まれたような痕だった。


「噛まれたのか」


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