前編
「お母様っ!!聞いてください!!今日バレエの先生に愛梨褒められましたの!!!」
さぁ、存分と褒めてください!お母様、とでも言うように私はお母様にそういった
「あらあらすごいわね愛梨。あなたは私の自慢の娘よ」
そう言ってお母様は私が望むように、頭を撫でてくれた
「えへへ~。私お母様大~好き!!」
「私も愛梨のこと大好きよ」
「じゃあ僕たちは?」
「僕たちも勿論愛しているよね?」
「当然です!!飛水お父様、水飛お父様たちも大好きです」
「わたしもよ飛水、水飛」
そこで私は目が覚めた
「ああ、なんだ夢か」
もう少し見ていたかったな。
まだ幸せだった頃の夢を
「くっしゅん!」
寒い、なぜこんなにも寒いのだろうと思っていたら私は全裸だった。
「ん~」
「すぅ」
私の両隣にはお父様たちがいた。
私はそこで最中に気絶してしまったのだと気がついた。
母はもともと体弱かった。数年前に風邪をこじらせそのまま逝ってしまった。
お父様はお母様を激愛していた
だから、お母様が死んだとは認めなかった。
そうしてわずか16歳の私を母として見るようになった。
私は何度も『私はお母様じゃない!愛梨です!!あなた達の娘です!!』
と言ったのにお父様たちは
『愛梨って誰?』『僕達に娘なんかいないよ』
と言ってきた。信じられなかった、そして私は知ってしまった。
私はお母様が何かあった時ののストックとして今まで可愛がられていたのだと___
そうしてお父様たちは私を抱くようになった。
抵抗?したに決まってるじゃないですか、それにこの家も何度も出ていこうともしましたよ
でもそれらすべてを塞がれ、もう二度と僕達の前からいなくならないようにっと私は監禁されました
ご飯を持ってくるのもお父様たち、お風呂も監禁された部屋で入る、絶対逃げられないように手足に鎖まで
つけられ、私は逃げ出すのをやめました。
私はお母様がなくなってから私の存在はどこに行ったんだろう?
お父様たちは私を桜っと呼び愛梨とは呼んでくれなくなりましたし
私が通っていた学校もやめさせられ、婚約者とも破断にされ
私の居場所はなくなった。
ああでもたった一人だけ、私の存在を認めてくれる人がいました。
母の幼馴染であった私の元婚約者の父の楓様が私の元へ訪れます
楓様だけがお父様たちが私と会うことを許した唯一の人です
私の事を桜と呼びますが私を桜としてだわなく
愛梨として扱ってくれます。
そして私と話すときは元婚約者、楓様の息子の昴様の話をしてくれます
私は昴様を愛していましたので私はその話をいつも聞いて嬉しく思います
私達は幼い頃から想い合い、10歳の時に婚約をしました。
愛の無い政略結婚ではなく愛のある恋愛結婚で
幸せに育ってほしいというお母様の計らいでの婚約でした。
まぁそれも無意味に終わりましたが
「ふぁ~おはよう桜」
「ん~もう目がさめたんだね」
「おはようございます。水飛様、飛水様」
「もうまだ僕達のことを様付けで呼ぶんだね。昔は呼び捨てだったのに~!!」
「まぁまぁ桜は僕達のところにいるんだから別にいいじゃないか」
「・・・・まぁそうだね。ああ、そうそう今日楓が来るから」
「そうですの」
「相変わらず楓が来るって言ってもあんまり嬉しそうじゃないよねー」
「そうだね。楓もくるのやめたらいいのにー」
「そういうわけではありませんが、私もたまには誰かに惚気を言いたいですもの」
「「桜ってば可愛い!!」」
「本当はもっといっしょにいたいけど仕事があるから行かなくちゃね~」
「ほんとにあの爺死ねばいいのに」
「そんなことおっしゃらずに行ってくださいな、私はいつでもここにいますので」
「うんそうだね!桜はいつでもここに居るもんね!!」
「逃げることもできないし安全だよね!!」
そいっていそいそ着替え出した。
「じゃあ名残惜しいけど行こうか水飛」
「そうだね飛水!」
「「じゃあ行ってくるよ!!!」」
お父様は私にキスをして出て行った。
「気持ち悪い」
初めは短編だったんですが長くなりすぎたので前編と後編に分けました!
後編は明日更新予定です