表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月光図書館  作者: 菜い子
2/12

2,時間の間隔を失わないために

「先生。人が目の前にいるのにボーとするのは善くないですよ。」

まだ法的には子供とみなされた辺銀は、私の前で機嫌が悪そうに座っていた。

「よく、私が呆けているとわかったね。」

「それぐらいはわかりますよ。どんなに僕が目の前で動いていても、先生は全く動かないし、何も尋ねてこない。そういう時、先生は決まってぼーっとしています。」

「動いてた?」

「動きました。阿保のごとくバタバタと。」

「全く気付かなかった。」

いつものように彼の三食を持ってきて、彼と一緒に食事をして彼と食後に話をする。私が日付感覚を失わないための唯一の決まりだ。

「えーと…何の話してたんだっけ。」

「昨日とても美しい本に出会ったんですって話ですよ。」

「あぁ、美しい本ね。美しい本。」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ