表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
原初の種〜落ちこぼれの僕がダンジョン探索で成り上がっていく話〜  作者: 綺凛


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/31

第19話 ダンジョン探索開始

 

「よし、それじゃあ自己紹介からしましょう!

 僕は赤石要人(あかいしかなと)です!年は17歳で、能力は《赤い番人(レッドガード)》で攻撃的なタンクって感じです!

 所属クランはなくて、趣味は筋トレ、憧れの人は神田さんです!よろしくお願いします!」


 赤石くんは、短い緋色の髪の毛をワックスでつんつんに逆立たせ、盾に長くて大きい盾を持っている。

 もう片方の手には、黒い警棒のような武器を持っていて、重厚そうな鎧も来ている。

 なんだろう…SAT…だっけ?特殊警察官って感じの雰囲気だ。


 彼は手元に持っているメモ(天空の翼の鷹宮さんからもらった自己紹介シートみたいなやつ)を見ながら大きな声で挨拶した。


「観世オモナ、年は14歳、能力は内緒だけど、回復、バフ、デバフとかが使える支援系ジョブだと思ってほしい。所属クランは《未開敷蓮華(みかいふれんげ)》、趣味は寝ること、憧れの人…は特にいないかな、よろしく」

 背の低い男の子だ。目に少しかかる程度で切りそろえた金髪に、黒いメッシュのような髪、襟足は長くウルフカットのような髪形をしている。


 黒をベースにした着物のような着物に、金色が入った袈裟のような服を着ている。

 なんだろう、改造した僧侶の服?というのだろうか、珍しい服装だ。

 武器は特に持っていないようで、両方の手首に白と黒の大きなブレスレットをしている、これが武器だろうか。


「水瀬いお、年は16歳、能力は私も秘密だけど、水魔法が使える。所属クランは《蒼天の矛(そうてんのほこ)》、趣味は読書かな、憧れの人は蒼井さん、よろしくね」


 月明かりを落とした水面のように、深い紺に淡い水色が溶け合うグラデーションの髪だ。歩くたび髪先が透明にほどけ、まるで水滴が光に変わって散るように見える。

 彼女の衣は、淡い水色の布に銀糸を織り込んだ水紋のローブで、腰には透明な晶石で作られた護符が揺れ、袖口にはシャボン玉のような螺鈿色の模様があった。 


 今日も足元にみゃおちゃんがすりついており、肩にはひよこのような水の召喚獣がいた。

 …かわいい。


「僕は芽吹慧です。年は16歳で、能力は秘密にさせてください。格闘系の攻撃が得意です、所属クランはなくて、趣味は…訓練ですかね?憧れの人は、支部の鉄心さんです」


 僕は淡い若草色のくせっけに中肉中背の体格。鍛えているからか、筋肉はあると思う。支部から支給された革の胸当てやブーツを着ている。もはや支部の職員かなっていうほど支給品だけの装備だ。

 …いや、お金ないから仕方なくて…。


「俺以外みんな能力秘密かよ…俺も秘密にした方がいいのか…?いや、まぁそんなことはいいや。

 よし!みんな年も近いみたいだし、敬語は無しでどうかな!戦闘中はできるだけ短いやり取りの方がいいだろうし!」


「一番上の年長者がそういうなら、僕はいいと思う」

 観世くんはあんまり気にしていないようで、空を飛ぶ鳥を目で追っている。


「私もそれで」

 いおさんも同じようで、足元のにゃおちゃんを撫でている。


「あ、僕も賛成です!」


「いや、言った傍から敬語だな、芽吹!」

 赤石くんは笑うと、ほかの人もつられて笑いが少しこぼれた。

 本当に恥ずかしいけど、場が和んだようで良かった…意図したわけじゃないけど。


「ご、ごめんそうだよね、よろしく!」


「よし!俺がタンク、観世がヒーラー、水瀬が魔法アタッカー、芽吹が近接アタッカーか…バランスがいい編成だな!今日は駆け出し初心者向けのダンジョン《栗原ダンジョン》らしい。みんな天空の翼クランと一緒に探索したよな?」


 一同こくりとうなづく。


「よしそれなら詳しい説明はいらないな。とりあえず低階層で少し戦闘して、連携の訓練をしてみよう!」


 そういった感じで、僕たちは《栗原ダンジョン》に移動した。

 移動中、僕と赤石くんが天空の翼との訓練の感想を言ったり、オモナくんといおさんが途中で自分の感想も言ったりと、和やかな雰囲気の移動になった。


 ダンジョンの入り口は、大きくて四角い黒い虚空のようなものだ。

 原理は不明だが、この黒い空間を進むと、気づけばダンジョンの中にいる形だ。


 ダンジョンには自然系、都市系、閉鎖空間系、広域空間系など様々な種類がある。

 この《栗原ダンジョン》は自然系で閉鎖空間のダンジョンになる。

 つまり洞窟のような空間で、基本的に一本道の構成だ。


 道に迷うこともないし、足元もそんなに悪くないし、出てくる魔獣も強くない。

 まさに初心者向けのダンジョンだ。


 僕たち四人は装備や荷物を確認して、さっそくダンジョンに足を踏み入れた。


 ダンジョンの中は少しヒヤッとしていて、ほんのり明るい光が空間全体を照らしている。

 電気も火もないのにどうして明るいんだろうか。不思議だ。


「よし、俺が先頭を進んで、次に観世、水瀬、最後尾に芽吹の順で行こう。このダンジョンは一本道で前からの敵だけを注意すればいいが、一応みんなも警戒してくれ」


「「「わかった」」」


 僕たちはダンジョンをゆっくりと進み始めた。






―—綺凛(作者)から皆様へ――


少しでも「面白い!」「続きが気になる!」「完結までがんばれ!」などなど、思ってくださった方は、評価をいただけると嬉しいです!

皆さんの応援が励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ