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第7話 医務室 ②

帰ろうとすると、訳の分からない言葉を叫び続ける佐々木氏。

何処のお国の言葉だよ?

溜息をつきながら友香を振り返ると、誰かと小声でスマホ通話中。


目が合うと、ニッコリ笑って通話を終了した。


「悪いようにはならないから、このまま少し待ってくれる?」


「ん?わかった。」


ホントはすぐにでも帰りたかったんだけど、友香を信用しようか。


相変わらず異国?の言葉で狂ったように叫び続ける佐々木氏。

暫し待つこと数分後。

医務室の扉が開き、見た事のある初老の男性とその付人と思われる、品格が感じられる女性が入ってきた。


「佐々木君、今度問題を起こしたら懲戒解雇と伝えてあるはずだが、どうしたのかね?

しかも、警察へ虚偽の通報をしたのは、また君の甥の佐々木君だそうだね?これは立派な犯罪だぞ!」


「えっ、が、学長?何故!」


急に勢いが無くなった佐々木氏。


「ねぇ、友香、どゆこと?」


小声で尋ねてみます。


「そっ、あれ、おじいちゃんなの!」


同じく小声で衝撃の回答が!

そういえば、学長の名前も、藤原ふじはらだった………


「杉田さん、警務課に連絡して警備員二人寄越すように伝えてくれるかな?勿論私の指示だと伝えてくれ。あと、甥の佐々木も警務課通して教務課まで速やかに出頭するように手配してくれ。」


学長は、白衣の美人職員に指示を出すと、僕たちに向き直って、


「渡会君、事情は大体伺っている。職員とその関係する学生が迷惑を掛けたようだ。すまなかった。」


「いえ、佐々木氏は不愉快でしたが実害があったわけでは有りませんから。そのお二人と、二度と会わないように手配して頂ければ幸いです。」


「そうか、では代わりに杉田さん、彼に目をかけてやってくれるかね?」


「学長、承知いたしました。」


学長の話の終わりをはかったように、警備員が二人入って来て喚き散らす佐々木氏を連行していった。


何だったのだろうかあれは?


部屋の片隅には、取り残された警察官。


「とゆうわけで、解決したようですから引き上げていただけますか?」


杉田女史が追い払うように指示を出し、戸惑いながら出ていった警察官。


チョット可哀想かな?


「じゃ、僕達はこれで!」


部屋を出ていこうとすると、杉田女子が、


「待って!これから会ってほしい人が来るから。」


あ〜、学長の他にも、誰がくるのでしょうか?

怖いんですけど!


あっ、友香さん?やめてください!

そんなに僕にくっつくと、学長様の視線が僕に刺さって痛いんですが!!

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