第5話 選択科目と、返事
「選択科目、どうするの?」
早速、ラインスタンプを送信しながら尋ねてくる友香。
「午後に取れる科目は、1年次に出来るだけ取るつもりだけど?」
同じく、スタンプを送信返しながら答える。
「全部、真成に合わせて取っていいかな?」
「結構たくさん受講するんだけど?」
断る理由がないので、頷きながらOKのスタンプを送信。
すかさず嬉しいって意味のスタンプを返信しながら本人も嬉しそうなのは何で?
目の前にいるんだから、直接言えば良いんじゃぁ無いのかなぁ?
「午前は全部必修科目で埋まるから月火水は3限取って、木だけ取りたい科目あるから3、4限、金は午前だけで土曜日は完全休養の予定で考えてるけど?」
オリエンテーション資料を確認しながら単位数を数えていた友香、
「うん!必修科目の課題の量がわからないけど、これなら余程のことがない限り余裕ありそうだね?」
「でしょう?無事全部単位取れれば3年次前に必修科目終わらせられるかもね!」
「金曜日の午後は?」
「資格取るための短期講座で、単位取れるのを入れようかと思ってる。」
「え〜?平日私と遊ぶ時間が全然無いじゃぁないのよっ!」
「えっ、遊んでほしいの?僕と?」
「そうよっ!さっきの私のお誘いの返事は?」
「『付き合ってほしい』ってやつかな?」
「………そうよ!恥ずかしくなるから、何度も言わせないでくれる?」
何が恥ずかしいのか、僕には良くわからないんですけど?
「念の為に聞くけど、僕達ついさっき知り合ったばかりだよね?しかも、僕は彼女いない歴年齢のダサカッコ悪い田舎者だよ?」
「その『ダサカッコ悪い』ってのは、誰に言われたのかなぁ?」
「ん〜、義妹でしょ、親友の妹でしょ、幼馴染姉妹でしょ、生徒会役員の女性陣でしょ、それから〜………」
「ストーップ!!」
友香さん、声が大きいです〜ぅ?
此処、食堂ですよ。
どうかしましたか?
「それって、どんな状況で言われたのかな?」
「う〜ん?親友妹と二人で買い物行った時とか、幼馴染姉妹の家で二人に課題を教えてる時とか、生徒会役員活動の続きで副会長と二人っきりで居残っている時とか、義妹の下着姿とか裸ををウッカリ風呂場に突撃してしっかり見てしまった時とか、それから〜」
「…………わかったような気がするわ、貴方の自己評価が低い理由が。」