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中編

   

 私たち四人が生まれた『スラム5』は、まだ開発途中の惑星だ。住民は貧困層ばかりであり、黒光りする機械兵たちの監視下で、惑星開発の労働に一生を従事する。

 もしも開発が完了しても富裕層が越してくるだけであり、元々の『スラム5』の住民は別の星へ運ばれて、新たな惑星開発の労働力に充てられるらしい。

 そんな人生から逃れるために、私たちはリゾート惑星『リオグランデ』行きの貨物船に潜り込んでいた。

 宇宙港のフェンスに隙間があるのを見つけたのも、貨物船の運行スケジュールを調べ上げたのも、機械兵の監視網に穴を見出したのも、全てエミィの功績だった。私たち三人は、そんなエミィに従っていたのだが……。


 いくらエミィが優秀とはいえ、本当に大丈夫なのだろうか?

 彼女一人に全ての運命を賭ける格好になるが、そこまでエミィを信頼できるのだろうか?

 心配になった私の頭に浮かぶのは、物心ついた頃から何度も見かける張り紙だった。

『不穏な活動の予兆があれば、管理局まで一報を。密告者には大きな恩賞が与えられます』

 仲間よりもそちらを信じて、今回の密航計画を管理局に通報。自分だけは『リオグランデ』で解放してもらえるよう、私は約束を取り付けていた。

   

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