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くだらない私の日常 新人なろう作家の日常妄想系エッセイ

お願い! そんな名前で呼ばないで!!

魂の叫びです。


どうか読者さまに届きますように!

 皆さま、こんにちは〜!


 聖属性エッセイストのひだまりのねこです。


 

 実は私、生き物大好きでして……えっ? 知っている? ありがとうございます。


 昨日、蜘蛛のこと書いたら変なスイッチ入ってしまいまして。また虫です。ごめんなさい。


 自ら読者を減らしてゆくスタイルです。


 虫は駄目ええええ!? という方はここでお別れです(涙)




 さて、皆さまはカマドウマという生き物をご存知ですか?


 バッタの仲間で、竈馬と書きます。


 羽が無く、強靭な後脚でぴょんぴょん跳ね回るさまが、馬に似ているから。


 暗所を好む性質もあって、昔は竈の周りでよく見られたから、そんな名前が付いたそうです。


 この子たちですが、跳ね回るだけで、大人しいです。飛ばないし、鳴かないし。攻撃性も皆無。もちろん毒だってありません。


 なのにですよ? 


 俗称が便所コオロギ……あんまりですよ?

  

 さり気なくコオロギさんにも流れ弾当たってるから!!


 初めてその不名誉な呼び名を知ったのは幼稚園に入ったとき。


 園内に現れたかわいいカマドウマを怖がる女子ども。怖くないよ?


 物知り顔で、あれは便所コオロギだぜ! とのたまう自称昆虫博士を始めとする男子ども。


 ふざけるな、小便臭い顔しやがって!! なんて当時の私はもちろん思いません。


 すごく悲しくなって、必死に説明しました。カマドウマっていう素敵な名前があること。怖くないということ。


 でも、中々信じてもらえませんでした。


 最後の頼りは先生です。


 私「先生、これはカマドウマだよね?」

 先生「えっ? 便所コオロギでしょう?」


 ……絶望しました。他の園児たちの、ほら見ろと勝ち誇る声。


 私は、間違っていない。でも幼稚園には昆虫図鑑なんて置いてなかった。


 悔しくて泣いた。でもカマドウマのためにも私が頑張らないと!


 翌日、私は先生宛に両親が書いた手紙と昆虫図鑑を持って幼稚園に行った。


 手紙の内容は知らないが、私の主張を書いてくれたらしい。


 その結果、私は先生からすごく褒められて、みんなからは、昆虫博士として頼られるようになった。


 変なの、こんなの誰でも知っているのにね! その当時はそう思っていた。


 歳を重ねるごとに誰でもの範囲が狭くなってゆくことなど知る由もない。


 それからというもの、園児たちだけではなく、先生たちも、知らない虫を見つけると、私に聞きに来るようになった。


 ふふふ、これでカマドウマの名誉が守られた。


 そう思っていた時期もありました。


 小学校、中学校、出会う人の99%が、カマドウマを便所コオロギと呼ぶ。


 私の戦いは激しさを増し、戦線は拡大する一方。でも、私が諦めたら、終わってしまう。便所コオロギが定着してしまう!!


 戦いの中で私の昆虫博士としての名声は高まってゆき、知らない先生まで、この虫何? って聞きに来る始末。


 違う、私はカマドウマを守りたいだけなのだ。


 高校は、都心の学校に行ったので、私の戦いは終わったかに思えた。しかし、それは束の間の休息に過ぎなかったのだ。


 大学でのある日。久しぶりにカマドウマを発見!! 私が懐かしさに胸がいっぱいになっていると、


地方出身の友人「あっ、オカマコオロギ!!」


私「…………」



 カマドウマを守る戦いは続きそうだ。



 最後にお願い。


 カマドウマは、何でも食べるし、飼育しやすいけれど、狭いケースで飼うのは止めてね。


 爆発的な跳躍力のせいで壁にぶつかって死んでしまいます。

 

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i566029
(作/秋の桜子さま)
― 新着の感想 ―
[一言] カマドウマを初めて見たのはキャンプの時だったなぁ。 こんなに大きなコウロギがいるんだって驚いた記憶。 田舎っていいなぁーって思った。 たらこの地元も十分田舎なんですけどね(^_^;) 地元…
[良い点] 虫好きとしてめちゃくちゃ共感しました。好きな虫の名誉が傷つくようなことを言われるのは辛いですよね。 うちは母がカマドウマ嫌いなのに、私に「カッコいいね〜!」と言って育ててくれたおかげで、今…
[一言] そうなのよ。 なんで、そんな変な名前で呼ぶの? なの。 でもね、「カマドウマ」さんは本名が立派だからまだ救われるの。 本名が「インターネットウミウシ」(何その架空生物感満載な名前は!)とか、…
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