③可愛いとは何か
Stan Getz
The Cool Sound of Stan Getz
を 聴きながら
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……しかし、時代は急激に変化していきます。……そして、……その時代のキーワード、ブームの火付け役……というのは、年々、低年齢化していっている……と、私は感じているのです
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戦後、ジャズなど日本とは違う文化が大量に入り込んできて、はじけ出したのは、若者たちでした。大学生とか新社会人とか……学生による過激な学生運動とか
そういった世代のパワフルな方々が新たなブームをバシバシ出していったわけです。……その後、物を大量に作る、誰よりも競って誰よりも先に特別な物を持つ、ことこそが至高とされる時代がやってきます。所謂成金とかアッシー君とかが生まれる時代、(その程度の認識しかない)バブル。物がない時代の反動なのか、ここでは大量に作り、大量に売り、消費する時代の始まりです。パワフルなそれ。
その後、時代はまた変わり、景気低迷の時期が訪れて来ます。……その頃にパワフルだったのは、女性たち、しかも若い、高校生たちでした。(大分端折ってるのは筆者本人が情報弱者だからですね すみません)ルーズソックスとか……たまごっちとか……携帯が生まれた時代。この頃ぐらいから、『可愛い』という概念が拡がったような気がしています。彼女たちは、なんでも可愛いというのです。それこそ、キモカワイイという謎言語も未だに健在ですよね
……彼女たちは、心の闇を抱えていたり、社会では自殺者が多かったり、そういった中で素人が書く掲示板での携帯小説が何と書籍化されたりと、……段々、創作物の形態が変わり始めてきた、マーケティングが変わってきた……ように思います。……所謂、心の貧困化、物の消費ではなく、心を満たそうとする何かを追い求めようとする方々が溢れるように生まれて……詳しくないのですけれど、時代ごとに犯罪の形態も変化しているでしょうし、この辺りぐらいからかな……私が意識出来るのは、子供を食い物にするような犯罪、も、創作物やそもそも欲望のように噴出してきたように思いますが、この時は主に若い女性、高校生ぐらいまでをターゲット層にしている感じでした
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……その後、更に時代は変化し、携帯小説も落ち着きを見せ始めた頃には、若者のネット利用は、低年齢化に当然移行していきます。
……そもそも、このような流れも当然と言えば当然です。マーケット市場が限界を迎え始めたのです。……人はもう、ほぼ、生活必需品のようなものを核家族化した上で個人所有までしており、『人は新たな物を求めようとしなくなり始めました』所謂、物が売れない時代に突入した訳です
……その為、今度は違う方向から物を売ろうとした、つまり、『消費者が好むようなデザインを追求するようになった』『そのはじめのターゲットが女子高生だった』に過ぎない訳です。彼女たちは、可愛いに敏感で、沢山の可愛いを生み出してくれました。彼女たちが好む可愛いの原型は、その内、アニメキャラクターに落とし込められていくでしょう。可愛いの研究の始まりです。
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その後、可愛いは、より、低年齢化を果たし、幼女にまで進出し始めたわけです。可愛い子供服は更に増え、可愛いアニメキャラクターは、売りたい商品をアニメ上で披露し、彼女たちはそれを手元に欲しがった。マーケティングの拡大です。
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……ここで、一つ可愛いの異変が起こります。……それはある意味突然変異ですが、……可愛いの飛び火。なんと、処女厨きもかわおじさんが、可愛いアニメのキャラクターって良いじゃん!好きじゃん!可愛いじゃん!と、目覚めてしまった訳です。
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さあ大変です。……なんといってもバリバリのあぶらののったきもかわおじさんの集団たちは、きっと働き者の今が一番脂ののった、『お金を持った世代ですので』自らの推しに貢ぎまくります。……まぁきっと同時期ぐらいにきもかわおじさんと時を同じくして美少年を追い求めた女性(何て呼ぶのかおもいつかなかった)たちがアイドル追っかけをして貢ぎまくっている訳ですが、ここでは『可愛い』
とは関係ないブームを多分引き起こしているので、省きます。(どなたか私の代わりに考察してくださいませ)
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さあ、『萌え』の到来ですよ!皆さま。ここに新たなアイドルが誕生いたしました。何と、現実すらない美少女(の絵)(絵っていうなやころされるで)もとい、キャラが、理想を具現化したように、普通の(人間の)アイドル以上に稼ぎ出してしまった訳です!
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おお、マーケティング市場の拡大。……まさかの子供世界の拡大であります。皆さま。
こうして生まれました。子供主体、子供発、子供にとってダサくない『可愛い』が生まれ、そこから更に『可愛い』は、新たな『属性』まで付加されて、
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人々に認知されていったのです。