表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大和田銀次郎の異世界冒険記  作者: メノクマ
第二章 ハラパン王国
8/13

第1話 アウロフィディア

爺が転移魔法を唱えたと思ったら一瞬の暗転。

次の瞬間、銀次郎の視界に突如として満天の青空が現れた。

気がつけば銀次郎は見知らぬ草むらに寝転がり空をを眺めていたのだ。

状況が飲み込めずしばし混乱していたが、時間が経つにつれて

だんだんと今の状況が理解できるようになった。

どうやら無事に異世界に転移できたようだ。

銀次郎はとりあえず爺が用意したガイドブックを確認してから

これからどうするかを考える事にした。



○転移者ガイドブック


やぁ転移者諸君先程振りだのぅワシじゃよワシ。

そう君を転移させた偉大なる主神デミウルゴスじゃ。


ここは剣と魔法の幻想世界アウロフィディア。

ワシが管理する世界じゃ。ここには様々な種族が住んでおる。

人間種はもちろんオークやゴブリンやドラゴン等々。

彼らは手強いぞ。死なぬよう気をつけねばな。


そんな君にささやかながら贈り物をしておいた。

魔法習得のスクロールじゃ。そのスクロールを読むことで

感覚魔法の一種[プラシーボ]を覚えることが出来る。

これを使って魔法を使う感覚を養うがよい。


〈中略〉


ワシからの話は以上じゃ!

それでは転移者諸君!達者でな! 


by偉大なる主神デミウルゴス



「あの爺デミウルゴスって名前なのか。面倒だから爺と呼べばいいか」


早速ガイドブックに従いスクロールとやらを使ってみる。

すると妙な感覚が銀次郎の脳と体を包み込む。


何が起きたのか考えていると「なんとなく」理解できた。

このスクロールだがこれは爺が指向性を持たせたプラシーボの魔法が

対象者に放たれる仕組みなのだと「なんとなく」分かる。


爺が指向性を持たせた結果、プラシーボの効果が「なんとなく」

分かるようになり、魔力の扱いも「なんとなく」分かるようになった。

プラシーボの魔法とは暗示を掛けるもののようだ。


派手さはないものの非常に汎用性の高いチート魔法ではないか。

これが有るのと無いのでは習熟に相当な差が出る。



次は母に渡された小箱を開封する。現地で開けるように言われた品だ。

中身は指輪と説明書が入っていた。とりあえず説明書を読んでみる。

どうやらこの指輪には2つの効果があるようだ。

①この指輪の着用者が転移する際、全ての荷物を収容し保護する

②転移が完了すると自動的に全ての荷物が排出される


要するに転移時専用のアイテムボックスのようなもののようだ。

確かに便利アイテムであり助かるだが一番の謎はそこではない。


このようなピンポイントなアイテムを転移直前に渡してきた母。

経緯などが謎だらけの母の行動だが確実に分かることもある。

あの人は間違いなく魔法の存在を知っている。魔術師なのだろうか。


そしてこの事は決して詮索してはいけないことだと言うこと。

これは大和田家の、いや地球における絶対の法則だ。

森羅万象を統べる世界の支配者に余計な手出しをしてはいけないのだ。


早速指輪を装着し、今後の行動指針を決定する。

未知の世界ではあるが道なりに進めば町ぐらい見つかるだろう。

せっかくなので心機一転し冒険を楽しむことにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ