11/15
第10話
ヌイマンは戦場に帰ると、あらたな戦法を考え出した。
犬を使うのだ。
犬に火薬を持たせて、敵地に向かわせ、爆破させる。
この戦略は当たり、アルトワ国は攻勢に転じた。
そんな犬作戦に高じていた、ある日のこと。
部隊に大きな影が現れると、ドラゴンが下りてきた。
背中には彼女、ドラゴンの少女が乗っていた。
ヌイマンに詰め寄る。
「あなたはなんて人なの!!」
目からは涙が流れていた。
「ワンちゃんを人殺しの道具に使うなんて!!」
ヌイマンはいった。
「しかたがないだろう」
「残酷な人! 彼らを何とも思わないの!」
たしかに残酷かもしれない。
しかし、我々は同時に思う。
そうでなければ人が死ぬ、それは残酷ではないのか、と。
ヌイマンがいった。
「キミがドラゴンと部隊に参加してくれるなら、もうこの作戦はやめよう」
彼女はいった。
「本当ね?」
「もちろん」
彼女のなかでは、犬も人も価値は同じなのだった。
彼女は義勇軍に参加することになった。




