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起きたら名族[改訂版]  作者: Dearboy
孫家の人質編
8/10

第7話 「孫家の日常」

 あれから2時間が過ぎた。

そろそろ昼食の時間だ。

張昭さんに頼んで炎蓮さんに事情を説明してもらってある。

支度が出来たら、使いをよこすと言っていた。

恐らくはもう来るだろう。


 そろそろ起こさないといけない。

猫のように俺の膝の上でで寝ている2人。

撫でるのをやめ、竹簡に目を通す。

これでもまだまだ……か。

やはり戦争とは難しいのだな。

が、学ばなければ生き残れない。

これより始まる群雄割拠の時代に対応するにはまだまだ足りない。


 袁術に仕官してくる武将は少ない。

そして軍師も。

 同じ袁家でもその差は歴然。

いくら董卓連合軍の時に孫家が部下にいようが、その後に反旗を翻すのだから同じこと。

自分からスカウトして行く必要がある。


 案としては、水鏡塾に入る。

もしくは慮植の塾に入る。

これによって横の繋がりを得ること。

 また、有名武将の名前は分かっているのだから、自分から引き抜きに行く。

少なくてもこの二つが有力だ。


 黄巾後の動き方も重要である。

第一に悪政をひかない。

第二に霊帝の崩御時に宦官の抹殺。

第三に劉協並びに劉弁との繋がり。

第四に董卓の見極め。

第五に劉表の見極め。そして黄祖の抹殺。


間違いなくこれが必要になる。

1〜4は当たり前だが、5は今後もより良い関係を築く上で必ず必要になる。

その為にもより早く人事を、徴用して行く必要がある。

それと切り札を手に入る為にも―――


「ん〜〜〜、よく寝たわぁ」


 片手後ろにピンっと伸ばし、大口を片手で隠しながら欠伸をする雪蓮。

その横でまだ眠いと言いたそうにもぞもぞしてる蓮華。

が、自分の状況を把握し、恥ずかしくなったのか、飛び起き―――ない。

そのまま俺にしがみ付く。


「えへ〜叶だ〜〜〜」

「れーんーふぁー??」


 すぐ横で、座った目を光らせている雪蓮。

その視線にビクッとして、しがみついたまま俺の後ろに隠れこんだ。

こら蓮華。それだと俺に被害が―――


「ズルいから私も、おりゃっ♪」

「ちょっ!」


 真正面から抱きつかれた。

 年のわりには膨らんだ青い果実が顔を刺激する。

結構あ―――待て、俺はロリコンじゃない。

フェニックスなんかではない。

Yes ロリータ Noタッチだろ。

―――って、思いっきしタッチしてますやん!!

真逆……幼女趣味が??

いや待て、俺は年上好きだ!

炎蓮さんに八重さん!

あの母性溢れる方々の方が好きだ!

間違いない。




 でも俺3才だから、雪蓮も年上ですけどね〜〜〜!!




馬鹿なこと考えてないで、2人ともどかそう。うんそれがいい。


「雪蓮、蓮華。 そろそろ離して―――」

「雪蓮様ー、蓮華様ー、公路様ーごは―――、これは、お邪魔なようで」


 ガラリという音と共に扉が開いた。

そして顔をひょっこりと出した程普さん。

目を細め、口元に手を添える。

その表情は正に悪戯っ子のそれである。


「待ってください、これに深い理由が……有りませんが、取り敢えず待って下さい」

「ほう、この状態で浅はかな理由以外あると?」


浅はかとは失礼な。

まぁ確かに深い理由などないが。


「有りませんが―――でも僕から手を出した訳ではなく」

「公路殿。 男はこういう時は言い訳をせず、堂々としておけば良いのです。

それと、女に責任を押し付けてはいけませぬ」


た、確かにその通りだろうが……

だけどね、堂々と開き直るのは如何なものかと。


「それはそうと公路殿。 そろそろ離れさせては如何ですかな?」


そう、程普さんが来てからも2人は俺に抱きついたまま。

離れるどころか、更にくっついてくる始末。


「う。なぁ2人とも、そろそろ離してくれないかな? 炎蓮さんが呼んでいるんだし」

「お母様が? それはまずいわね」

「姉様、ここは一時休戦と致しましょう」


 そういうとようやく解放された。

と思っていた時期が僕にも有りました。

そのまま程普さんに捕まえられて、腕の中にスッポリと収まり、さあ行きますぞと食卓へ連行されて行った。

後ろで2人が騒いでいたが、程普さんは気にもせず、猫なで声で、俺に頬ずりしていた。

最早抵抗する気力もなく、なされるがままである。


「炎蓮様、お連れしました」


少し気だるそうにこちらを見て、ニヤニヤしている。


「珍しいじゃないか、抵抗しないでなされるがままなんて」

「いえ、少しばかり疲れまして」


程普さんの足下で噛み付く2人ををチラリとと見た炎蓮さんは程普さんを見た。


「これはどうしたんだ??」

「これ!?」

「はぁ、公路殿を引っぺがした時からこの状態で」


 あぁ、今頃意図に気づいた。

あのまま休戦と言っても、俺は引きずられてここに来るだけだろう。

途中やはり喧嘩になる気がするし。

それを考えれば、自分でこちらに連れて来て、2人は炎蓮さんに対処してもらえばいい。

成る程理にかなっている。


「まぁ、今のうちに抱きしめておきたかった、というのも有りましたが」

「色々台無しですよ、程普さん」

「クックック、いつウチの粋怜を落としたんだ?? もはやウチの将の殆どは骨抜きよなぁ叶よ」


人をジゴロや女たらしのように言わないでくれますか炎蓮さん。

そのような気も、思いも有りませんよ。


「それよりも、お前達はいつまでそう噛み付いているんだ! 雪蓮! 蓮華!」


ようやく解放された程普さん。

流石に痛かったのだろう。

足をさすっている。

スルリとスリットから出された脚は、白く、そして細長い。

その美しさに目を逸らすなんて行為は無粋極まりない。

こちらの視線に気づいたのか、ニコリと微笑む程普さんは、どんな絵画の女神より美しかった。


「ふふ、公路殿は私の足に釘付けのようですな」

「なにぃ?? 叶、そんなゴボウより、水々しいオレの足のほうが良いだろう」


と、ダンと椅子に足を乗せ、隠すものなど何もないとスリットを捲り上げる。

なんとも男らしい姿を見た。

が、その足は正に美そのものと言っても過言ではない。

鍛えられて、ムチリとした大腿筋からスルリと細く長い脚。

くるぶしあたりでキュッとしまっていて、足は思っていたよりも小さい。

2人の脚を見比べ続け、ゴクリと唾を飲んだ。


『さぁ、どっちの脚がいい』


誰でもいい、取り敢えず助けてくれ。

俺には選べない。

今日も虎は雄叫びをあげている。

お久し振りです。

新型コロナの影響で土日は家にいる事になりました。

流石に仕事が休みです。

時間が取れるようになったので、ようやくゆっくりですが書く事が出来そうです。

夜勤だと帰って寝るだけなので、あまり時間が取れなくて、すみません。


最近腰椎横突起骨折という怪我をしました。

めっちゃ痛かったですし、腰痛が悪化しました。

皆様も怪我と病気に気を付けていきましょう。


それでは皆様また来世。

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[良い点] ブックマークキープしていて良かった [気になる点] 叶君の将来の嫁は誰になりますかね~ 孫姉妹は決定?他には何人くらい? [一言] お久しぶりです。 ブックマーク更新チェック中に上がって思…
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