バーサーカー
バーサーカーとかいうネタにしようと思って残しておいた物の、ダイジェストです。
ダイジェストとかいって、別に元の方が完成しているかというとそういうわけではござりませんw
思いついたセリフをストーリーに沿って、並べてみただけですw
まぁ、適当に流してくだしあ
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サー ♂(10代後半から20代前半くらい)
狂戦士と呼ばれ、格闘戦を得意としている
常人とは比べ物にならないほどの強固な肉体と力を持っている。
一説によると、バーサーカーは人間と古き種族ジャイアント(巨人族)のハーフであるといわれている。
巨人族は大きく強かったが、平時にはのんびりとしている。
サーもその例にもれず、戦場以外では基本的に、のほほんとしてる。
リネア・フェンデリック ♀(10代後半)
魔法使い、ひょんなことから、サーと行動を共にすることになる
本来は魔法使いなのだが、クレリックのように使われてしまうことが多い、彼女の持っている杖は見た目は古ぼけた物なのだが、実は風魔の杖と呼ばれるものであり、 数千年から数万年生きた大樹の芯から創られた杖で、簡単に手に入るものではなく、その辺りの並みの魔術師などや、使いこなすことの出来ない者が持っていても只の棒きれである。
一見、落ちつていて、クールそうにみえるが、実際は情熱家。
きつい一言文句をいいつつ、しょうがないわねぇ・・・・と、助けに入ったり、手助けをしたりする、いわゆるツンデレ。
ヴァルディア・ルーブベック・ウル・ファード・フォルディアス ♂(5~60代)
傭兵王、元々は一介の只の傭兵であったのだが、共に戦う仲間と共に傭兵達が集う村、身よりもなくかえる場所もないような傭兵達の帰れる場所として創り、農地や生きる為に必要なものなどを創っていくうちに、いつの間にか人々が集まり王国といわれるまでに大きくなった。
傭兵王ヴァルディアを含め、回りの者達の人徳や力、そして知恵、友情と信頼、絆、その他全てが合わさって成り立っている為、王のためならば、護る者の為ならば死をも恐れぬ者達ばかりで、それこそがこの国の最大の強さ。
ブレイヴ・リーディック ♂(30代後半)
ヴァルディア軍の弓隊隊長
ヴァルディアが傭兵王となる前から、共に戦っている古参の傭兵
ランサー・ゲオルグという二つ名をもつ程の槍の名手だが、指揮力と弓の腕も一流であるため、弓兵隊の指揮をとっている。
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アリシア・ランドリナ・リナリア ♀(20代前半)
敵国のお姫様、飢饉と疫病に見舞われた国の人々を助けようとしてきたが、助けられない命が多く、人々も苦しみもがいて死んでいった、それをみて、、その優しさゆえに狂っていった・・・・。
全ての世界に安息を、魔神との契約において、人々の命と引き換えにこの世界に安息を与えるために、全ての国に戦争を仕掛けた、、もともと慕われていたため、国の人々も彼女の為に戦いに身を投じた。
虫も殺せないようなこの姫君は、、気がつけば国々を征服し、彼女とその国を止めるため、残った小国と同盟を結んだ傭兵王ヴァルディア率いる軍と戦うことになる。
それは、優しさと嘆きの叫びゆえに・・・・。
アレス・ディアリー ♂(見た目は10代後半くらいだが、もっと長く生きてる)
最凶最悲の魔法使い 悪魔と人の子、それゆえに人間からの迫害により母を亡くした。
強大な魔力の持ち主で、姫と友である、デュランの為、自分を仲間と言ってくれた国の民衆のため、今の世界を滅ぼすために戦う。
普段はとても穏やかであり、冷たいわけではなく、寧ろ、痛みを知っているため優しい
姫は優しさで、彼は痛みを知るが故に、世界を一度滅ぼすために、その魔力をふるう
すべては、新しい世界を構築するために・・・・。
デュラン・ガーディンニウム・クシュナイダー ♂(20代後半)
敵国の近衛隊長、ガーディンニウム(守護の王の意味)の名を持つ
ヴァルディアと同じく、大陸中に名が知れ渡っている。
漆黒の鎧、漆黒の長髪、漆黒の剣、黒衣の王とも呼ばれる彼は、愛する者の為、苦悩しながらも戦い続ける。
守護の王の名の元に・・・・愛しき者の盾とならんが為・・・・。
呼び出された神 ♀
アリシアとアレスの魂と人々の魂を媒体にして、呼び出された神・・・。
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ヴァルディア
「ブレイヴ、新しく我が軍に同行することになった二人じゃ、まだ若いが良い戦力になるぞ」
ブレイヴ 「ほう、魔法使いの少女とは・・・・確かに、良い戦力になりそうですな」
サー 「おい!おっさん!俺もいるぞ!」
ブレイヴ 「威勢がいいな・・・・差し詰めお嬢さんの壁役といったところか」
リネア 「リネア・フェンデリックです、で、こっちのうるさいのが、サー」
サー 「おう!よろしくな!」
ブレイヴ 「ふ、よろしくな、俺の名はブレイヴ、ブレイヴ・リーディックだ」
ヴァルディア
「わしのフルネームは少々長くてのぉ、ヴァルディア・ルーブベック・ウル・ファード・フォルディアスというのだ」
サー 「ヴァ、、バ・・・ディ・・・・る??」
ヴァルディア 「フォフォフォ、名前が長いかね?覚えられないかね?フォフォフォ」
リネア 「もう、サーってば! ヴァルディア・ルーブベック・ウル・ふぁっ・・・・・う、舌噛んだ;」
サー 「あははは!!リネアのばぁ~~~~~~か!!」
リネア 「な・ん・で・す・って~~~~~~!!」
サー 「いくさ~~~~♪いくさぁ~~~♪」
リネア 「それは!子供の喧嘩でしょーーーがぁ!!」
ヴァルディア 「ふぉふぉ、サーくんは、元気があってよろしいよろしい」
ブレイヴ
「ははは!、、ところで、お前達二人はどうやって知り合ったんだ?」
リネア
「あ、わたしはもともと、この国によるつもりだったんです、それで、向かう途中で、サー・・・・アレと出会って、飯を食わせてもらった礼に、ついていってやる~って・・・・ここまでくる間に、色々あったけれど・・・おもに、疲れることばっかり!!でしたけど」
ヴァルディア
「がはははは!リネアちゃんは、様々な交流品などもあるから、それらをみたり、国を見てみたいと来てくれたのはよいが、見てのとおり、わしに声をかけられたというわけじゃ」
リネア
「戦争は、、怖いし、嫌だけれど、、止めないといけないのもわかるから・・・・王様に話を聞いて、、今でも乗り気じゃないですけれど、いま、世界がどうなっているのかは知っているから、なんとかできるならしたいって、思っただけです。今は戦争に参加しなかったとしても、いずれ巻き込まれるなら、って・・・・」
ブレイヴ
「なるほどな、、戦火は拡大している・・・・いずれ巻き込まれるのは必須、それならば早い方が良いというわけか、悪くない考えだ」
サー 「・・・・痛い・・・ちょ~・・・いたい・・・」
リネア
「馬鹿だわ・・・・モノホンの馬鹿だわ・・・・いくら頑丈だからって弾幕に突っ込むなんて・・・」
リネア 「・・・・あれじゃあ、バーサーカーじゃなくて、バーカーサーよねぇ・・・・」
ヴァルディア 「リネアちゃん、負傷者の手当てをお願いできんかのぉ?」
ブレイヴ 「こっちの奴らの傷がひどい、リネア、先にこちらにいる者から治してくれないか」
リネア 「もう!!わ・た・し・は!クレリックじゃないんだってばぁ~~~!!」
サー 「めし~♪めし~~♪・・・おいリネアまたうまいもんくわせろぉ~!」
リネア 「あーーーー!もう!うるっさいわねぇ~!」
リネア 「・・・・もう、食べるときだけは静かなんだから・・・」
ヴァルディア 「リネアちゃんは~・・アレかね?つんでれとかいうのかね?」
リネア 「なっ!?ち、ちがいます!!」
ヴァルディア
「わしは仲間が大事だし、美しい女や少女も大好きじゃ!・・・・それを護るために戦うにすぎん!・・・そして、それは相手も同じであろう」
アリシア 「食べ物も!水も!全部国民に与えて!民があってこその国です!」
デュラン 「ハハハ、お前も姫の優しさに魅せられたのか?」
アレス 「・・・そうですね・・・よくわかりませんが似ているのです・・・母に」
アリシア 「また、、小さな命が消えました・・・・」
アリシア
「生きることが苦痛ならば、永遠なる死こそが人々に必要な本当の安らぎなのかもしれない・・・・」
アリシア
「愛で人を殺せるのならば・・・・憎しみと悲しみで人を救うことが出来るかもしれない・・・・」
アレス 「人を滅ぼすのですね?それでしたら、私の力、お貸しいたしましょう・・・」
アリシア 「悲しい運命の魔人よ・・・・さぁ、わたしの中でお眠りなさい・・・」
デュラン
「お優しかった姫様がどうして!?・・・・姫を変えたのはこの世界か・・・ならば我が世界を変えてやろう・・・そして元のお優しい姫を・・・・」
デュラン
「姫、、恐れながら申し上げます、、わたしの知る限り、憎しみで人は救えはしません、、憎しみが生み出すのは、悲しみと更なる憎しみだけなのです・・・・ゆえに、、、姫のその感情は、、優しさであり、愛なのです」
アリシア
「この世は苦しみに満ち溢れている・・・・ならばいっそ、滅ぼそう・・・全ての人に安息を!」
デュラン
「ただ、、姫、憎しみが、、人を育てる、ということはありえます・・・・戦、人を殺めることがとてもできるようなお方ではないと、思っておりました、、、ですが、あの戦慣れをしたあの国をご自身のご采配の下で、、あそこまで苦しめているのです・・・・誰かを救えなかったご自分に対しての憎しみは、、それほどまでに大きいのです、、お優しすぎるのです、姫様は・・・・」
アリシア 「・・・・ありがとう、、デュラン」
ブレイヴ
「相手の姫様は、どうやら城にいるらしいが、、なにかあると思って間違いはないだろう」
サー 「う~ん、俺もなんか、嫌な予感がするぞ~」
リネア 「ええ、わたしも・・・・城の方から、不穏な空気を感じる」
ヴァルディア 「ふむ、では二人は、城に潜入するというのは、どうじゃ?」
リネア 「え!?・・・・いいんですか?」
サー 「リネアが行くなら、戦したいけど、俺もいくぞ~!」
ヴァルディア
「うむ、わしも城の方が気にならんわけではないでな、寧ろ別働隊として、行ってきてもらいたいところじゃ」
ブレイヴ
「俺たちの事は気にせず行って来いって!・・・お互い生きてたら、酒でも呑もうや・・・・だがくれぐれも油断はするなよ」
ヴァルディア 「うむ!ブレイヴの言う通りじゃ、もしや城の方が本命かもしれぬからな」
リネア
「わかりました・・・・すごく優しい、お姫様だって聞いたことがあるから、もしかしたらお姫さまを止められるかもしれない、説得もかねていってきます・・・・って、なにいってるんだろう私・・・説得して止まるくらいなら、もう止まってるわよ」
ブレイヴ 「説得は無理だろうな」
ヴァルディア
「じゃなぁ・・・・だが、止めるという意味ではあながち間違ってはおらぬやもしれぬ・・・・わしも、何か嫌な気配を感じる、頼んだぞ」
リネア 「はい」
サー 「んじゃ、今から行ってくる!!」
ブレイヴ 「・・・・あの二人、貴重な戦力なのですがね・・・・」
ヴァルディア 「そうじゃな、だからこそ、じゃよ」
ブレイヴ 「・・・・下手をすると、一番危険な役回りかもしれませぬな」
ヴァルディア 「言わずともわかるだろうが、敵部隊の指揮官はあの男だ、油断はするな!」
ブレイヴ
「王のためならばたとえ、地の果てまでも!」
ヴァルディア
「うむ!・・・・ゆくぞ!全軍!突撃!」
アレス
「黒き光よ・・・・闇に集いし力よ、焦烈となりて我が敵を、薙ぎ払え!!」
ブレイヴ
「・・・・魔法・・・か、厄介だよな・・・よし!弓隊、あの魔法使いに詠唱する間を与えるな!いいか!よ~くねらえよぉ!!・・・・撃てぇええええ!!!」
アレス
「っ!ここまで、届かせますか・・・・敵弓兵隊は、いい狙いをしていますね・・・・ならば、わたしも!!」
ブレイヴ 「くっ、魔法使いの方も、こちらに狙いをつけてきた、、か」
デュラン
「ぜぇい!はぁ!!・・・・右翼、陣形を乱すな!・・・左翼、右翼と連携し敵軍の侵攻を防げ!中央の部隊は我に続け!!!」
ブレイヴ
「あの男も、強い、、ああいう男は、たった一人になっても・・・・戦い続けるんだろうな」
デュラン 「このあたりか・・・・残存している部隊!殿は我に任せて一度退け!」
ヴァルディア
「くっ!我が部隊も一度退け!ブレイヴ!殿はわしがとる!!お前は残っている部隊の招集及び退路を!」
ブレイヴ
「みな・・・大丈夫か?」
ヴァルディア
「ブレイヴ・・・いまの部隊であとどれだけの戦が出来ると思うね?」
ブレイヴ
「正直に申し上げまして・・・次の戦いで最後かと・・・」
ヴァルディア 「ははは!わしの見立てと同じか!」
ブレイヴ 「この身が尽きようとも、王の背中は我等が護ります!」
ヴァルディア
「うむ、すまぬな、例えここでみな共に打ち果てようとも、けして無駄死ににはならぬ!!」
デュラン 「まだ敵の士気は衰えてはおらぬ!各部隊!油断はするなよ!」
デュラン 「アレス、敵側の弓部隊から集中攻撃を受けていたが・・・大丈夫か?」
アレス
「ふ、あの程度物の数でもありません、、と、言いたいところですが・・・・魔法での援護は封じられてしまっていますね・・・・」
デュラン
「そうか、わかった。後方部隊の指揮はこのままアレスに任せる。それ以外の部隊は我に続け!これより総攻撃にはいる!!」
アレス 「デュランさん、少々お時間をいただきますね」
デュラン 「うん?わかった」
アレス
「まだ総攻撃ができるだけの戦力があります。が、このさきはそれすらできなくなるでしょう、ですが!!我らに負けはない!その状況こそ、我らが我らたる所以!!姫様の盾となりましょう!!ガーディンニウムの名の元に!!我らには守護の王が付いています!全ては愛しき姫さまのために!!共に戦い、共に散ろう!!!」
デュラン 「ふ、お前、詩人だな、おかげで部隊の士気があがったとみえる」
アレス 「一度言ってみたかったんですよ、それに・・・・殆どあなたの受け売りです」
デュラン
「何を言うかと思えば、、ふふ・・・・アレス、後方の護り任せたぞ・・・・。我が部隊!守護の王の名を冠する兵たちよ!!姫の為に!!いざ我に続けーーーー!!」
ブレイヴ
「王!!敵の攻撃が激しすぎます!!一度後退を!!」
ヴァルディア 「くっ、そろそろ限界か・・・・だが・・・・時間は十分に稼いだ」
ヴァルディア
「ブレイヴ・・・・みな、よくぞここまで付いてきてくれた・・・・あとは各自の自由に!生き延びよ!これがわしの最後の命令である!」
ブレイヴ
「みな!王の最後の命令だ!生き残れ!・・・・生き残れよぉ!!」
ヴァルディア
「あとは・・・若い二人がやってくれるだろうさ!」
ブレイヴ
「弓隊は魔法使いとの撃ち合いで、ほぼ全滅状態です・・・・役目は、果たしてくれました」
ヴァルディア 「そうか・・・・ブレイヴ、兄弟同然の者も居たろう、すまぬな」
ブレイヴ
「なにをいいますやら、私を含めて、ここにいる者は皆、死ぬときは王の傍と決めておりますゆえ!」
ヴァルディア
「馬鹿共め・・・全滅するつもりか・・・・?」
ブレイヴ
「ふっ、我が部隊の兵は、命を粗末にする連中ばかり多いようですね・・・・それに俺も、久しぶりに槍を振う機会がやってきたと、喜んでいるところです」
ヴァルディア
「ははは!困った奴らだ。ならば、、わしも王として退くわけにはいかぬな・・・・仲間と共に戦場で死ぬのなら本望よ!・・・・みなのもの!ゆくぞーーーーー!!!!」
デュラン
「む?一瞬、敵の動きが、、だが、退却はせぬか・・・・それどころか先ほどにも増して士気が・・・・」
アレス 「デュランさん」
デュラン 「アレス!?後方にいたのでは?」
アレス 「ええ、ですが伝令の知らせが・・・・。城に侵入した者があると」
デュラン
「なんだと・・・・っここはいい!!早くいけ!!此処が落とされてもまだ望みはある!!」
アレス 「!?よろしいのですか?部隊の指揮ならば私が・・・・」
デュラン
「いや、いい・・・・侵入した者は多くはあるまい、お前なら姫を任せられる」
デュラン 「おまえの指揮も悪くはないが・・・っ!?」
ブレイヴ
「はぁっ!!!我が名はブレイヴ・リーディック!!敵将とお見受けした!手合わせ願いたい!」
デュラン
「見てのとおり、敵はそこまで甘くはない!・・・友よ!行ってくれ!!・・・・姫を、頼んだぞ!」
ヴァルディア
「愛とはなんであろうな・・・?・・・・優しさとは、何であろうな・・・・苦しむものに手を差し伸べ助けることも優しさであり愛ならば、苦しむ者を介錯する優しさと愛もある・・・・さて、どちらが正しいのだろうな?・・・・自らが正しいと思う方をとれば良い、そして、それをぶつけてみればよい」
リネア
「あなたは優しすぎたのよ、、でも今のあなたがしていることは優しさの押し売りよ!!」
アリシア
「すくおうとしても・・・すくおうとしても!私の手から命は零れ落ちてしまう!!どうして!?」
リネア
「ッ!いいかげん気づきなさいよ!あなたの手の中で零れ落ちた命の主は、あなたに看取られてうれしかったはずよ!」
リネア
「わたしは、あなたみたいに優しくはなれない、人は人として生きていくべきだわ、例え一人で生きていけない人でも助け合って、、、、」
アリシア
「助け合ってきた、助け合って!!でも、でもね、、それだけじゃ駄目だったの、、苦しんで苦しんで、生きることにも疲れ果てて、、そんな人もいたの!!もう、、わたしにはこうすることしか誰かを楽にすることができないの!!それが、、それが、一番、、なのよ・・・・」
リネア
「なら、どうして・・・・泣いてるのよ!!」
リネア
「・・・・だから、、あなたは優しすぎだっていってるのよ・・・・」
アリシア 「・・・・あなたも、、彼と同じ事を言うのね」
デュラン 「!はぁあ!!ぜぇい!!」
ブレイヴ 「くっ!ぜぃ!!そりゃあ!!」
アリシア 「デュラン・・・あなたは・・いま、どこに?」
アレス
「愛ゆえに、戦う、愛ゆえに、すべては愛なのです、、例えそれが間違った愛であったとしても、、それは、愛なのです・・・・」
アリシア 「デュラン!?・・・・あなたが来てくれたのね、アレス」
アレス 「アリシア姫、ここは、わたしにお任せください」
リネア 「なに、この魔力・・・・こんなの人の出せる魔力じゃない」
アレス
「なにか、勘違いをなされているようですね・・・・わたしは人にあらず、わたしは魔人!わたしは人を滅ぼそう!例えこの身が灰になっても!」
サー
「・・・・知らないのか?バーサーカーだって人間だけの血が流れてるわけじゃないんだぜ」
アレス
「わたしの母は人でした・・・・だが悪魔の子供を身に宿した・・・そして生れ堕ちたのが私です・・・その母は人間の迫害により命を落とした!そのときにわたしは誓った!人と認められぬならば人である事をやめようと!」
サー
「むかつくのはわかるけどさ・・・でも、それはママが望んだことじゃないんじゃないかな・・・?」
リネア 「ちょっと!? サー、あなたなに呑気に話してるのよ!?」
リネア 「あんなのまともに当ったらあなただってっ!! もうっ!風魔の杖よ!!」
アレス
「リネアさんといいましたね?たしかに貴女は一介の魔法使いとしてはかなりの使い手でしょうね・・・ですが!・・・・魔法とは・・・・こう使うものです!!」
リネア 「っ!?風の精霊よ!火の精霊と共に仇なす者を討て!」
アレス
「守護法陣を張らずにぶつけてきます、か・・・・面白いですね、ですが、相殺できるとお思いで?」
リネア 「っ!?くっ!くうぅぅぅぅっ!?」
サー 「リネア!?・・・おい!お前!俺だって、いるんだっ、ぜっ!!」
アレス 「ぐっ!これだけの魔力展開をしているというのに・・・・強靭、ですね・・・・」
アリシア 「・・・・魔神よ・・・・世界を崩壊へと導く者よ・・・・」
リネア 「はぁ、はぁ・・・・ちょっと、サー・・・あなた、大丈夫なの?」
サー 「痛っつつっつ・・・・なぁに、平気平気!・・・・いたい・・・・」
リネア 「もう、少し待ってなさい・・・癒しの風よ、我が触れし者を癒したまえ」
アレス
「・・・・憎しみしか持ち得なかったわたしに、姫は愛を与えてくれた、破壊することしかできなかったわたしに、彼は護ることを教えてくれた・・・・例えこの身が灰になっても、わたしはっ!!!」
サー
「くっ!なんだ、、ちゃんとわかってんじゃねーか、、それにお前はママからもう教えてもらってたんだ、だから、それに気が付くことができたんだ」
アリシア 「魔神よ・・・・我が呼び声に答えよ・・・・魂と血は満ちた・・・・あとは・・・・」
アレス 「アリシア姫・・・・わかっておりますよ」
リネア
「なに?・・・・くっ!何をしようとしているのかわからないけど、サー!止めるわよ!?」
サー 「おう!リネア!わかってるって!」
アレス
「彼は、一番愛しい人を私に託しました・・・・。この命に変えても、ここから先にはいかせはしない!!!!」
サー 「っ!?なんだ、なんかおかしいぞ、リネア!?」
リネア
「これっ!?・・・・や、やめなさい!あなた、それ以上魔力を使ったらっ!いいえ!!魔力を喰われたら!!」
サー
「リネア、無駄だよ・・・・俺たちみんなと同じなんだ・・・・」
アレス 「ぐっ!!ぐぁぁあああああ!!・・・・・・・・・これ、で・・・たり・・・・くっ・・・・・」
リネア
「・・・・そうね、・・・・あなたにしては、まともな意見ね・・・・それに、わたしも、さっきので・・・魔力が、っ・・・・」
サー 「リネア!?・・・・ふぅ、気ぃうしなっただけかぁ」
アリシア 「魔神よ・・・・世界を滅ぼす魔神よ・・・・魔力も満ちた・・・最後の捧げものは・・・」
サー 「なんだかわかんねーけど、とめねーといけねーんだ!」
アリシア 「・・・・なら、止めてごらんなさい、巨人と人間の子よ」
サー
「そう、なんだけどよ、、なんかやりにくいし、それに・・・・あんた殺しちまったら、もっとまずいような気がする」
アリシア 「バーサーカー、、狂戦士の口から出た言葉とは、思えない台詞ね」
サー 「戦うのは好きだけどよ・・・・。別にそれだけってわけじゃないんだぜ」
アリシア
「ええ、知っているわ、彼も、魔人と呼ばれ、迫害され続けてきた、だけど・・・・私たちと同じ」
サー
「うまい食い物がすきだし、おっさんや、ブレイヴやみんな・・・・リネアのことだって大好きだ!!」
アリシア
「人も、それで満足していればよかったのにね・・・・だから、創りなおすの、これはそのための儀式よ」
サー
「大切な人・・・・みんなを犠牲にしてか?・・・・でも・・・・言うだけ無駄だよな、そんなものな気がするぜ」
アリシア 「ええ、止まるつもりも、止めるつもりもないわ」
サー 「・・・・でもどうする、俺と戦うのか?」
サー 「一応俺、つよいぞ?ってうわぁぁああ!?」
アリシア 「一国のお姫様は、戦うすべを持たないとでも思ったの?」
サー 「魔法、使えるのかよ;」
アリシア 「伊達に魔神召喚の儀式ができると思って?」
サー 「むぅ」
アリシア 「さぁ、どうしたの?わたしは戦うすべを持っているわよ」
サー 「ちぇ~、わかった、よっ!!」
アリシア 「くっ!!・・・・・・どうしたの?その剣で、私を刺し貫きなさいな」
サー 「だって、これでもう俺の勝ちじゃねーか」
アリシア
「・・・・優しいのね・・・・狂戦士って、どんな意味だったのか、考えてしまうくらい・・・・」
サー 「だから、殺し合いが好きなわけじゃね~んだって」
アリシア
「・・・・そうね、狂戦士を狂戦士たらしめているのは、私たち人よね・・・・こんな風に、ね!」
サー 「なん、だっ!? 頭が・・・・割れるようにっ・・・!?ぐああぁぁぁあああ!!」
アリシア 「さぁ、その娘を、殺しなさい」
サー 「ぐぅぁぁあああぁぁああ!!いやっ、、だ!!」
アリシア 「殺しなさい、そうしないと・・・・」
サー 「がぁぁぁあああああ!!」
アリシア 「痛みで発狂してしまうわよ」
リネア 「う、、うっ・・・・ううん・・・・」
アリシア 「あら?ちょうどいい時に目が覚めたみたいね」
リネア 「え・・・・ちょっと!サー!!・・・・どうした、、のよ」
サー 「りね・・・・あっ、がぁぁあああ!!」
リネア
「あなた、、サーに!?・・・だめっ!やめて!!ちょっとあなた!サーにかけた術を解きなさいよっ!!」
アリシア
「あら、流石によく知っているわね・・・・狂戦士は確かに戦が好きな種族、、その好戦的意欲を更に掻き立てて、理性を失わせる」
リネア 「その魔法の事は知っているから!!早く、お願い!!サーが・・・・サーが壊れちゃう・・・・」
アリシア
「術者の命に抗う狂戦士はやがて、暴走し、理性を完全に失い、人を殺すことしかしなくなる・・・・」
サー 「あがぁぁああぁぁぁ、りね・・・・にげ。。。がぁぁぁぁああああ!!」
リネア 「お願い、、お願いだからっ!!・・・・お願い・・・お願いっ・・・・」
アリシア 「とめたければ、わたしを殺しなさい、戦いとは、そういうものよ」
リネア 「・・・っくっ!!・・・だめ・・・魔力が・・・・」
サー
「がぁぁぁあああああ!!!!ごろずぅ!!ニン、ゲン!!!ニンゲェん~~~!!!ぁがぁぁああ!!!」
アリシア
「ほら?早くしないと大事な人が狂ってしまうわよ?・・・・魔力がないなら、その辺りの剣を使いなさい」
リネア 「っ!!・・・・・・サー・・・・・ばか・・・・・ばか・・・・。もう・・・・体が、、動かないのよ・・・・」
サー 「りねあ"あぁぁあああああああああああ!!!」
リネア 「ぐっ!!!!・・・・サー・・・・・・・・ぐ、、る、、じ・・ぃ・・・ば・・・・っか・・・」
サー 「あ"ぁぁあああ!!ヤメ・・・・オレ、ノ、カラ・・・・ダァァ!!」
アリシア
「・・・・愛しい人までその手にかける、もっと、もっと、狂いなさい!!さぁ!もっと!!・・・・あははは!!あははははは!!その娘を殺しなさい!!・・・・そしたら、そしたら!!あは、あはは・・・・あはははははは!!・・・・・・・・」
サー 「りねぁあぁああああああ!!!トマれ!!ト、マレ・・・がぁぁああああ!!」
リネア 「あ・・が・・・・っ・・・・・・・・・・・・・・・」
アレス 「魔力の・・・・矢よ」
アリシア 「!?」
アレス 「はぁはぁ・・・・アリシア・・・・姫・・・・これで、よろ・・・し、ぃ・・・」
アリシア
「アレ、ス・・・・ありがとう・・・・私の中で眠りなさい、、もう一人の、わたし、の・・・・デュ、ラン・・・・・」
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ヴァルディア
「はぁ、はぁ、ぐぬ、、部隊はほぼ、壊滅しているというに・・・まだ戦うか・・・やはり同じ、なのだな」
デュラン 「はぁはぁ・・・・お互い、部隊は、壊滅状態・・・・か・・・・」
ブレイヴ 「その、、ようだな・・・・」
デュラン
「・・・・っ!?この感覚、、姫、友よ・・・生き残ってしまった・・・・」
ブレイヴ 「一騎打ちの最中に考え事か!?舐められたっ、ものだ!!」
デュラン 「っ!!はぁ!!・・・・姫も友もみな逝ったのに!我だけが生き恥をさらすわけには行かぬ!!我が死道に!貴様ら!!付き合ってもらうぞ!!」
ブレイヴ 「なっ!?ぐぅううあああ!!ぐっ、腕が・・・・・」
ヴァルディア 「ブレイヴ!!そやつの事はいい、退け!!退くのだ!!」
ブレイヴ 「くっ!!・・・・くそ・・・・やっぱり、強かったな・・・・で?殺さないのか?」
デュラン 「戦意を無くした者を殺すは、武人の恥、それに、その腕ではもう槍は振えまい」
ブレイヴ
「確かに、、振えないな・・・・だが、戦意消失ってのは間違ってる・・・・ぜっ!!!!・・・・ぐ、、へへ、、お見事・・・・」
デュラン 「・・・・見事な突きだった・・・・殺すには惜しい・・・・衛生兵!!・・・その男の介抱を」
デュラン
「敵軍に告ぐ!我はデュラン!デュラン・クシュナイダー!王国より守護の王の名を賜った者!!・・・・傭兵王ヴァルディア、この戦の雌雄を、貴殿との一騎打ちにて決したい!!」
ヴァルディア
「・・・・戦とは、悲しいものよの・・・・だが、この高揚も抑えられぬ・・・・大将同士の一騎打ちと行こうかのぉ!!」
ヴァルディア 「一騎打ちの前に、、我が副将の命、助けていただき感謝する」
デュラン 「戦場に情けは不要・・・・なれど、我もまた人の子だっただけの話、お気になさらず」
ヴァルディア 「ありがたきお言葉・・・・・なれば、いざ、ゆかん!!」
デュラン 「それなれば、我も、参る!!!」
デュラン
「ぐっ!!・・・・・ふふ・・・あなたのような漢と、最後に戦えて光栄・・・でした・・・」
ヴァルディア
「・・・・わしに・・・どうしても、御主を斬れと?」
デュラン
「・・・・あなたの方こそ我に生き恥をさらせと!?」
ヴァルディア
「わしには子がおらぬでな、、おぬしのような眼をしたものならばと・・・・どうしても斬らねば・・・ならぬか?」
デュラン
「なにを、バカな話だ、敵側の将を跡継ぎに?・・・恥辱を与えるための言葉など、我には不要」
ヴァルディア
「・・・・正義とは、なんであろうな?・・・・勝ったものが正しいのか?負けたものは間違っていたのか?・・・・負けたものが間違っているのならば、勝った方は正しいのか?・・・・時として、勝ったものが間違っていることもある。 戦争とは所詮、お互いの正義がぶつかり合う事に過ぎない」
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リネア
「民が愛した一国の優しい姫と、姫を護りながらも苦悩する従者、そして悲しき魔人は、死と滅びこそが人々に与えられる安息だと考え、世界を滅ぼすことのできる魔神を召還しようとした」
ヴァルディア
「その目論見は、、各国の連合軍によって阻まれた、とりわけ傭兵の国の働きと功績は眼に余るものであり、そして連合軍だけではなく、狂戦士と呼ばれるものと、魔法使いの少女、この二人の活躍があって成しえた事だった・・・・」
デュラン
「極めつけは、、世界を滅ぼそうとしたその姫の、心の深層にあった想いが、やはり優しさと愛であったことだろう、、なぜならば神は呼び出されていたからだ」
ブレイヴ
「それは魔神でも、、聖なる神でもなかった・・・・その神が語ったことは、呼び出した者の心により魔神にも聖神にもなる、というものだった」
サー
「人々の魂と、血で染まった大地と、混血されし魔力・・・・そして他者に殺められし召喚者の魂を媒体として呼び出すことができるといわれる、神・・・・・・・・その神は語る・・・・」
神
「世界は、変わらない、、人々は争いを繰り返し、悲劇を生む。 わたしはその世界を変えるつもりは無い、自らの手で輪廻を終わらせられるかどうか・・・・。 いや、終わりはしない、だからこそ、人は面白い」
神
「神から見れば、人の営みなどとるに足らず、すべては喜劇、そう、喜劇・・・・。 色々な人がいて、考えがある・・・・同じじゃつまらないでしょ?」
神 「それが人間なのだから、あなた達はそれでもう完成しているの・・・・」
神
「変わることなどできはしない・・・・個で変わる者ができても、、今みたいにどちらかが滅んで、そして生き残ったほうも何れは滅びる・・・・生きている間は、、精々わたし達を楽しませる道化でいなさい」
神 「・・・・死こそが安らぎだと、よく言ったものね・・・・あながち、間違いではないわ」
アレス 「その神は自らを呼び出した姫と、魔人の亡骸をつれて、自らの世界へと還っていた」
ヴァルディア 「ブレイヴ、腕の調子はどうだ?」
ブレイヴ 「以前ほど、槍や弓を扱うには、まだ時間がかかりそうです」
ヴァルディア 「そうか」
デュラン 「父上、兄上」
ブレイヴ
「俺を兄と呼ぶなって、照れるだろう、それに、兄よりできた弟なんかもっても、嬉しいやら悲しいやら、わけがわからなくなるだろうが」
デュラン 「ふふ、傭兵の国では、仲間を家族と思うと学んだのでね、歳ではあなたの方が上だ」
ブレイヴ 「いや、まぁ、そうだけどよ」
ヴァルディア 「ははははは!!」
ブレイヴ 「ったく、王まで・・・・そういえば、あの二人は?」
デュラン
「彼の方は、少し頭が痛くなる時があるが、徐々に痛む頻度は減ってきているらしい」
ヴァルディア 「うむ、リネアちゃんも、相変わらずだしのぉ~」
ブレイヴ 「まぁ、あいつらにはその方がちょうどいいのかもな」
ヴァルディア 「いや、わしとしては、もうすこしこう・・・子づくりに励んでほしいわい!」
ブレイヴ 「ちょ、王も相変わらずですな~」
デュラン 「父上は、孫の顔が早く見たいのでしょう?」
ヴァルディア 「ふぉっふぉっふぉ!当りじゃ!」
アリシア
「神と呼ばれる少女は、最期に語った・・・・。世界の和は、いつか必ず乱れる・・・・だが、その理を忘れさえしなければ、平和と安らぎは続くだろう・・・・願うならば、二度と私の眠りを妨げる者の無きように、と・・・・」
リネア 「サー・・・大丈夫?」
サー 「う~・・・・たまぁに痛くなるけど、大丈夫だ!」
リネア 「・・・・・ねぇ、サー・・・・いつまでもこんなだといいね」
サー
「う~、そうだなぁ~、こんなのも悪くないな~・・・・頭痛いのは嫌だから、早く治ってほしいぞ・・・・・・・・で、リネア飯はまだか~?」
リネア
「もう!ご飯はまだ先っ!・・・・頭の方は少しずつ良くなるわよ!まったく、食べることばっかりなんだからっ!」
サー 「それだけじゃないぞ?リネアの事も好きだぞ」
リネア 「なにいってるのよ・・・・ばか」
アレス
「安らぎ、平和、慈しみ、人だけでなく、全ての者が共存し、助け合える世界を願って・・・・」