死体の行進
親愛なる……という言葉は貴方と私には当てはまらない。
ので、拝啓。イースト先生(仮名)へ。
貴方とは、会話したことすらない。
恐らくそちらは私を覚えていないだろうし、私も貴方の顔をはっきりとは思い出せない。名前を言われて、ああ、そんな先生いたなーという程度だ。
それもその筈。貴方は私の高校時代にいた、ただの世界史教師でしかなく。
私はその一生徒に過ぎない。
授業中に他愛もない。だが、何故か聞きいってしまう世間話を空いた時間にする貴方の授業は、そこを除けば無駄の省かれた、素晴らしい授業だったと記憶している。
というか、時間が余ったから手持ちぶさたで、取り敢えず世間話してたのだろう。
そんなトーク上手で、効率厨な貴方に、私は取り敢えず贈りたい言葉があります。
イースト先生……。
あとがきへ続く
さぁ、エッセイの時間だ。
ああ、またか。とか。いきなり何を。と、呆れないで欲しい。私も困惑している。何故ならば、これは全くもって予想外な結果生まれた、小説と言うのかすらおこがましいもの。
実に衝動的かつ個人的な感情が暴走した末、書き連ねてしまった、駄文のような何かだからだ。
この謎の文をカテゴライズするならば、何に含まれるだろうか。
そうだね。エッセイだ(違います)
ここでエッセイの定義をGoogle先生から引用してきてもいいのだが、前置きとしては長ったらしくなりそうなので、割愛しよう。
今回私が徒然なるままに筆を執らせて頂いたのは、フッ、と沸き上がったある衝動が由来する。
すなわち……。
明日死んだらどうしよう? という、未来想像だ。
え、アナタ死ぬの? 安心してください。死にませんよ。
今のところ、そんな予定はございません。ただ単に、私が死んだらどうなるんだろう? という、簡単な想像だ。
家族や親類は……多分泣いてくれるだろう。
両親、祖父母、叔父、叔母、従兄弟達辺り。
数少ない友人達も……何人かは泣くなり、悼むなりしてくれるかも。
私のカードゲーム仲間達、友人Y(腋臭)、大学時代の仲間達。我が盟友、きらりちゃん(仮名)。
そして恋人……は、残念ながら現在はいないので、ここはスルー。
ともかく、何人かは悲しんでくれるんじゃないかな。そんな希望的観測はある。
だから私は思い立ったのだ。
そうだ、遺書を書いておこう。
と、いう訳で、買ってきた。人生初の遺書。さぁ……何を書こう?
……何を書こう?
黒椋鳥、致命的な事に気づく。わりと書くことが、ない……っ!
……取り敢えず、両親へ。……感謝の言葉と、私の貯金はあなた方へ。お好きにどうぞ。あと、死んじゃいました。テヘペロ。
他親類に挨拶。簡単だが、取り敢えずテヘペロを入れれば許されるに違いない。
次に、カードゲームの仲間達へ。……楽しかったよと、私のカードは、皆で山分けしてくれ。争奪戦なりして、私への餞に盛り上がってくれたら嬉しい。
友人Y(腋臭)へ……。腋臭でも君は親友だ。腋臭とアドレス帳には乗せてるけど親友だ。
大学時代の仲間達へ。……月並みな言葉しか浮かばない。
我が盟友、きらりちゃん(仮名)へ。……私は結局最期まで、この世に真実の愛などないという結論だった。貴女も今、そうだろうか。見苦しく、自分本意だが、君にはしっかり愛を見つけて欲しいと、私は切に願う。
ネット上にも、友人というか、こんな私の拙作を読みに来てくださる方々がいる。そんな神のような皆さんへ、私は言いたい。
ありがとう。そしてありがとうと。
私が死ねば、物語は途絶えるだろう。その時どんな物語を紡いでいるかは分からないが、中途半端にして申し訳ない。
黒椋鳥は死にました。テヘペロ。
後は……。職場の人。
ワタシ、シンジャイマシタ、テヘペロ。
さて、現実とネット上に遺書的な挨拶は残した。これでいつでも死ねるな。
不慮の事故でも起きない限り、私は歪んだループもののような現実を進んでいくのだろう。
今日、私が知っている者が、一人リタイアした。
それでも私は生きていく。
死体を踏み越えるでもなく。
心を痛め、悼むでもなく。
誰かの死がすぐ傍を通り抜けた。その事実だけを心に、今日も私は生ける屍のように進むのだ。
因みに……時間を無駄にした。エッセイなんて書いてないで、連載してる小説書けやたわけ。と、後悔したのは、ほんの数分前の出来事だったと追記しておこう。
御冥福をお祈りします。
死は、本当に唐突にくる。貴方が交通事故に巻き込まれるなど、想像もしなかったけど。というか、母との電話で名前を出されても、思い出すのにしばらくかかるくらいの希薄過ぎた関係性でしたが。
今は悼ませて下さい。
因みに。万が一、黒椋鳥の更新が途絶えて。更新停止の有無など告げずに一年経つ……。何て事がありましたら、その時は私は死んだものとお思い下さい(笑)
ではまた……