1-6
みなさん、おはようございます、こんにちは、こんばんは、お疲れ様です。
リズクたちを助けた後、村長にウガルに襲われた事を報告した。
「それは本当か?」
信也の報告に村長は目を丸くして、聞き返した。
「はい。本当です。ウガルがリズクたちを襲っているところをこの目で確かに見ました」
マリアが言った。
「それは大変な事だ!」
村人の1人が叫ぶ。
「ああ。そうだ。ウガルはとても強く、槍や弓では簡単には仕留められない」
「そうだ。ウガルが襲ってきたら、俺たちはどうしょうもない」
「この村を捨てるしかないのか」
村人がいろいろと言い合う。
「お前たち、いい加減にしろ!」
村長が叫ぶ。
「ウガルが襲ってきても、恐れる事はない」
村長の言葉に村人たちが、ある事に気付く。
ウガルは信也の魔道具に倒された事実を。
「そうだ。マリアの話では、シンヤがウガルを倒したんだ」
「そうだった。俺たちが逃げる必要はない」
「ああ。シンヤがいるかぎり、ウガルに怯える事はないんだ」
村人たちの心配がなくなり、期待した視線で、信也に集中した。
「あ、頑張ります」
信也は、その視線に気付き、そうつぶやいた。
「ああ。期待しているぜぇ」
村人の1人が言った。
「いや。ここは私たちの村だ。シンヤだけに任せるのではなく、村全体で行うのだ」
村長の言葉に、一瞬固まる村人だが、すぐに、承諾した。
村での会議が終わり、信也たちが村長の家を出ると、村人たちが、声を上げて、ウガルを倒した青年の元へ駆け寄った。
「シンヤ君。あのウガルを倒してそうじゃない」
「たいしたものだよ」
「家の子になってほしいぜ」
「あんたんとこの娘が15歳になるのは先の話だろう」
村人たちが勝手に盛り上がる。
「それにシンヤには、マリアちゃんがいるし、この上2人追加されるんだから、あんたの娘の出番はないよ」
「はははは。違いない」
中年の女性が笑いながら、気になる事を言った。
「え?2人追加?どゆこと?」
信也の目が点になる。
「すみません。それはどういう意味ですか?」
信也が中年女性に尋ねる。
その中年女性はどこか楽しそうに答えた。
「鈍い男だね。つまり、助けられたリズクとその姉のリズワーンはあんたに惚れているのよ」
「はいぃぃぃ!?」
信也が絶叫する。
「何だ何だ。その驚きは、シンヤ程の男なら一夫多妻はあり得る事だ」
中年男性が笑いながら信也の肩を叩く。
「おっと、本人たちのご登場だ。おい、みんな、道をあけろ」
村人たちが道をあけると、そこには、どこかぎこちない雰囲気のリズワーンとリズクの2人が近寄って来た。
「あのシンヤさん。妹の危ないところを救っていただきありがとうございます」
「ありがとうございます」
2人の姉妹が頭を下げる。
「いや、別に当然の事をしただけだよ」
信也がそう言うが、2人は真剣な表情のまま、姉が代表して言った。
「私たちをもらってください」
「ええと・・・」
なんでこうなる・・・
「1つ言っておくが、俺はマリアと関係を持っている・・・」
「それでもかまいません。私たちを妾にしてください」
リズワーンが告げる。
「マリアさんとも、相談しました」
リズクが言う。
信也はマリアに振り返る。彼女はすべてを託すような表情で微笑んでいた。
信也は少し、悩んだが、覚悟を決めたように返事をした。
「わかった。2人共、俺の嫁にするよ」
その夜。
マリアは信也の部屋ではなく、自分の部屋で寝る、と言った。
彼女の代わりにリズワーンとリズクが部屋を訪れた。
2人共、どこか緊張した表情をしていた。
今夜、何をするかと言うと、マリアとした事だ。
まず、信也はリズワーンとリズクと軽く接吻する。
その後、2人をベッドに寝かし、行為を行うのであった。
もちろん、2人は初めての体験だ。
マリアの時と同様、2人も痛がったが、貴重な体験と、言って、痛みに耐えた。
そのまま、3人は体力の限界まで、続けるが、2人の美女と美少女を相手にするから、信也の体力は長く続かなかった。
早朝。
小鳥の鳴き声で、信也は目を覚ました。
左右に温もりを感じながら、彼は目覚めた。
姉妹は疲れ切ったように、ぐっすり眠っている。
(・・・本当にやってしまった)
信也は心中で自分にぼやいた。
マリアだけではなく、リズワーンとリズクまでに手を出した。これが、日本だったら、問題になる。
しかし、この世界では一夫多妻は常識で、別に問題にはならない。
だが、女性に告られると、すぐに受け入れてしまうところは、自分でも驚く事だ。もともと自分も3人に好意はあったが、こうなるとは思わなかった。
(本当に、日本じゃなくて良かったよ)
信也は心中でそうつぶやきながら、2人を起こさないように起き上がり、戦闘服に着替えた。
大きく伸びをしながら、部屋を出た。
部屋を出ると、すでに起きていたマリアが台所にいた。
「あら、おはよう」
マリアがにっこりした。
「おはよう。マリア。何か手伝う事ある?」
「じゃあ、お皿並べて」
「わかった」
信也は台所から木製のお皿をとり、机に並べていく。
「シンヤさん。2人ばかりに相手をして、私を忘れないでね」
マリアは一瞬だけ、鋭い視線になり、告げた。
「も、もちろん」
信也は背筋がゾクッとした。
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誤字脱字があったと思いますが、ご了承ください。
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