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抵抗軍リーダーの物語  作者: 高井高雄
4/8

1-4

 みなさん、おはようございます、こんにちは、こんばんは、お疲れさまです。

 町での用事をすませた信也とマリアは帰路についていた。

 その途中で、信也はアイテム画面を開いた。

 アイテム画面は信也以外の人物には見えない。基本的に念じるだけであるから、信也以外の者に怪しまれることはない。

 アイテム画面のアイテム欄に新規装備と表示されていた。

 信也はアイテム欄を開くと、新しい武器と服等が追加されていた。

(これはいい!)

 信也は追加された武器を見て、ガッツポーズした。もちろん、心中の中で、だ。

 64式7.62ミリ小銃。

 信也が、もといた世界の母国で警察機関、自衛隊の装備である軍用小銃だ。配備されてから30年以上経つが、今でも現役の小銃だ。

 日本人の体格に合わせて開発された64式7.62ミリ小銃は、極めて高い命中精度から世界中から評価された小銃だ。

 信也も日本にいた頃は、年1回ぐらい訓練で使用していた。

 7.62ミリライフル弾を使うため、反動は強いが、破壊力は高い。もっとも信頼できる銃だ。

(やったぜぇ。これがあれば大抵の問題は対処できる)

 マリアにわからないよう、喜ぶのであった。

 他には、黒色の戦闘服上下、黒色のタクティカルベスト、黒色のヘルメット、防弾チョッキ、閃光手榴弾、破片手榴弾、さらにM37エアーウェイトがあった。

 M37エアーウェイトは日本の一般警察用の装備だ。護身拳銃として申し分ない回転式拳銃である。

 アイテム購入欄を見ると、64式7.62ミリ小銃のアクセサリーがいくつかあった。経験値で買うようになっているから、現在の経験値で購入できるのは、64式用狙撃眼鏡だけである。もちろん購入する。



 村に戻ると、サプライズが用意されていた。

 村人が信也のために歓迎パーティーを開いてくれていたのだ。

「シンヤ君。カリュ―村へようこそ」

 サリーの父親が木製のコップを掲げて言った。

「新しい村人に乾杯だ!」

「「「乾杯!!」」」

 村人たちがコップを高く掲げた。

 その後、村人たちはお酒をいっきに酒を飲み干した。

 信也も目覚めてから、1度も口にしなかった酒を飲んだ。

 酒は果実酒で、アルコール度数もそんなに高くないようだ。

「シンヤ」

 男たちと酒を飲んでいると、村長が声をかけた。

「町では、マリアの危機を救ってくれたそうだな。礼を言う」

 村長が頭を下げる。

「いえ、私の恩人の1人です。あのぐらいはたいした事ではありません」

 信也は礼には値しないと言った感じで言った。

「そうか。しかし、マリアはそうとは思っていない」

「と、言いますと?」

 村長の言葉に、信也は首を傾げた。

「それは、本人に聞くのだな」

 村長がそう言うと、マリアが頬を赤く染めながら、彼の前に出た。

「あの・・・」

 マリアはもじもじしながら、爆弾を1つ炸裂させたに等しい事を告白した。

「私をお嫁にしてください」

「は、い・・・?」

 信也は言葉の理解ができず、目が点になる。

「2度も言わない。早く返事を聞かせて・・・」

 彼は一瞬、これはただのドッキリかと思ったが、彼女と村人の表情を見ると、そうではない事がわかった。

「俺なんかでいいのか?」

「貴方しかいない!」

 マリアの言葉を聞いて、信也は男として、返事をした。

「もちろん。いいよ、だ」

 その瞬間、村人から歓声の声が上がった。

「これは、めでたい!」

「ああ、新たな新婚に乾杯だ!」

「おめでとう」

 村人たちが酒を片手に我が事のように祝った。

「お2人さん。そんなに離れてないで、もっとくっついて」

 酒に酔った若い男が笑いながら、言う。

「おめでとうございます」

 リズワーンが祝いの言葉を言う。

 信也の歓迎パーティーはそのまま、信也とマリアの婚約パーティーとなり、村人たちはさらに盛り上がった。

「・・・・・・」

 信也は無言で苦笑するしかない。

「シンヤ。嫁何人欲しい?」

「え?」

 中年の男が赤い顔をしながら、からかう。

「マリアちゃん。子供の名前は早く決めた方がいいよ」

「ええええぇ」

 中年女性がどこか楽しそうにからかう。

 信也とマリアは目が点になる。



 歓迎会と婚約パーティーが終わり、村人たちは家に戻り、寝静まった。

 信也とマリアも家に戻り、彼の部屋に入った。

 その間、何度も軽く接吻をした。

 リズワーンとリズクは2人に気をきかせて、今日だけ、隣の家に泊めってもらうそうだ。

 つまり、今は2人だけという事になる。

 お互い初めてであるから、最初はどこかぎこちなかったが、それでも、マリアは嬉しそうに信也の耳元に囁いた。

「貴方の初めての相手になれて、とても光栄だわ」

「俺もマリアの初めての相手になれて、とても嬉しいよ」

「ふふふ。私は貴方のものよ。生涯ずっと貴方のしか見ない」

 その後、2人は体力の限界まで行為をおこなった。マリアは初めてという事もあり、痛がったが、本人は大切な痛みと言って、耐えた。

 終えた後、信也は避妊を忘れた事に気づき、青ざめたが、マリアはクスクス笑い、その必要がないことを告げた。

「私は貴方の子供が欲しいもの、その必要はないわ」

 そう言った後、2人は深く寝静まった。

 2人は深い眠りについてしまったため、目が覚めたのは昼前だった。


 1-4をお読みいただきありがとうございます。

 誤字脱字があったと思いますが、ご了承ください。

 次回の投稿は2週間後を予定しています。

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