早速だがギンカがない
「ありがね全部置いてゆけ」「わかった」私は全部のギンカを失った。
「命だけは助けてやる。服を脱げ」「私と交尾したいのか」「?? ……そうだっ? 」
「私には、交配する穴がない」「……」
……。
……。
「アンタ、変わったヤツだな」
「鼻や顔の頭にヘンな粒が沢山ついている生き物もな」
「俺が怖くねぇのか? 山賊だぞ? 」
「下等な人間が恐ろしい? 何の冗談だ? 」
刃物が私の首筋に押し付けられる。……何をしているのだろうか。
「これでも怖くないのかっ?! 」
……?? ??? ????
「……私の身体を壊すつもりか」
「……俺の言うことを聞かないならな」
「私の身体は『姉妹の木』が苦労して生み出したものだ。大切にして欲しい」
「?????????? 」
頭を抱える『山賊』。
よくわからぬが、あの姿勢には呪術的な力があると見た。
「とりあえず服を着ろよ。……ちょっと刺激的すぎる」
「? よくわからぬが、従おう」
我らの森を出て少し歩いた……どれくらいだと? 変わった質問だな。
日が何度か昇ったり沈んだりした。7回ほどだ。
8回目の日が沈む頃、この男にであった。
人間という下等な生き物の中でも最も下劣な山賊という種らしい。
何? それは少しといわない? ふむ。覚えておこう。
「いい剣と弓と鎧だなぁ」「エルフの装備だからな」
「くれよ」「ギンカだけと言った」「そういわずに」
「食い物をやるからさぁ」「食い物って。なんだ? 」
「……あんた、なんか食べたことあるか? 」
「……よくわからぬが、森を出て7回ほど日が昇って降りた」
「何か口の中に入れたかっ? 」「……水なら少し」
「だからフラフラなんだろうがっ?!! こっちに来い! ヤサで食わせてやるっ?! 」
「この身体は『姉妹の木』が生み出したものだ。大切なものなので大事にしてほ…… 」
「其の身体の問題だぁああああああああっ??????????! 」
このときの私は。この男と、月が12回分の満ち欠けを10繰り返す間、共に歩く事を知らない。