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最高の仲間

作者:

弱小野球部。どこにでもある弱い野球部。 でもそのメンバーは純粋に野球が好きだった。

毎日何時間も練習。来る日も来る日も練習。しかし勝てない。 次第にバラバラになっていくチーム。

「もうやめないか。こんだけやって勝てないんだったらもうやる意味ねーよ」1人が言った。

「バカヤロー!」そいつを殴るキャプテン。

「お前そんなんでいいのか。こんな簡単に諦めていいのか!お前の野球に対する気持ちはそんなもんなのか!」泣きながらキャプテンが言った。 

「そうだ。このくらいで負けてたまるか。」他のチームメイトも続けた。

この日以来チームはかわった。  これまで以上のハードな練習。毎日泥だらけになりながらがんばった。 みんなただ野球が好きだから。仲間が大切だから。

そして最後の大会が近づいてきたある日事件は起きた。 「なんだって。キャプテンが事故に?」 キャプテンが練習にむかう途中交通事故にあったのだ。 

怪我は左足骨折。大会はもう無理だった。

精神的支柱だったキャプテンの怪我…。

「もう俺たちダメだな。」次々と口にする。そんな時

「もうやる意味ねーよ!」と以前言ってたやつが立ち上がった。 「やってやろぉじゃねーか。キャプテンの分まで俺たちががんばればいいだろ!キャプテンは野球したくてもできないんだよ。俺たちはできるんだ。やるしかねーよ。」

「そうだな。こんなとこで落ち込んでてもしょうがねぇな。よしキャプテンの分まで俺たちががんばるぞ」

「うぉー!!」

そしていよいよ最後の大会が始まった。相手は強豪。

「いいか。俺たちは精一杯やってきた。絶対勝てる!自分を信じろ!仲間を信じろ!!いくぞ!」

「よっしゃ!!」

プレイボール。 いよいよ始まった。 しかしやはり相手は強豪。 実力の差は明らかだった。 どんどん点差が離れていく。結局8対0で負けてしまった。

悔し涙を流す選手達。しかしキャプテンだけは涙を流さず、みんなを慰めていた。 本当は一番つらいはずなのに。

最後にキャプテンが言った

「お前らありがとう。本当にありがとう。俺このチームのキャプテンでよかった。こんなにいい仲間に恵まれて、大好きな野球ができて。」泣いていた。今まで我慢していたものがふき出したのだ。

弱小野球部。 勝利は手にできなかったがこのチームは勝利以上の大切なものを手に入れた。 最高の仲間というかけがえのないもの…。

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