上級精霊
その後、エビ・カニのボイル、つみれのスープ、魚の塩釜焼きといった元の世界でも見たことのある料理が多数出された。
素材を生かしたシンプルな料理とリクエストを出したので、調理法が限定されるためであろう。
だが、それがいい。
宮廷料理だと手を加えすぎて何を食っているのかわからないものも多いからね。
「はぁ~。堪能しました。もうたべられません」
それぞれがほとんど一口サイズくらいしか食べなかったにもかかわらず、もうお腹がいっぱいだ。
子供の小さな胃袋が恨めしい。
「もう良いのか? 一応もう少し手の込んだ料理も用意してあるが」
「非常に残念ですが、今回はここまでにしておきます。頑張ればもう少し行ける気もしますが、お腹を壊してしまってはせっかくの楽しい思い出が台無しですから」
「そうだな。程々が良かろう。また次に来たときにでも食するがよい。まあその時まで私は生きておらんかもしれぬが。その時はこの地を治める公爵のところを尋ねよ。私が死んだら、料理長を含めこの離宮に勤める者たちを引き取ってもらえるよう頼んである」
「そのようなことをおっしゃらないでください。できるだけ早くお訪ねいたしますから、今日の続きを振る舞っていただけることを楽しみにしております」
「はははははは。そう言われてはできるだけ長生きせんとな」
ええ、できるだけ早く片付けて、再びこの地を訪れますとも。
それには『パソコン』の早期強化が必要だ。
「さて、そのためにはやるべきことをやってしまわないとね」
「やるべきこととは?」
「やだなぁ、大おじ様。上級精霊のことです」
「こ、これ。それは秘密と言われたはずだ。人払いせずに口に出すのではない」
ここにいるのは大公と僕とお世話してくれた侍女だけ。
「えっ? ここに人は僕たち二人だけですよね?」
「……どういう意味だ?」
「そのままの意味です。人は僕たち二人だけ。彼女が『上級精霊』ですよね? そして大おじ様が上級精霊使いです」
僕は大公をじっと見つめる。
「……どうしてそう思ったのだ?」
「初めに感じた違和感は、侍女と紹介された彼女があまりに若くそして美人さんだったことですね」
「それのどこに違和感が? 大公の地位にある私なら彼女のような侍女などいくらでも手配できる」
「そうですね。雇うことはできます。でも王孫で直系王族である僕の世話係には年寄り、げふん、ベテランの世話係をつけるのが普通です。僕は地位だけはそれなりに高いですから、万が一に粗相があっては大変なので経験豊富な者をつけるものですよね」
なので僕の世話係はみんなベテランばかりだ。
アンジェリカは唯一の例外であるが、彼女はどちらかといえば僕の話し相手としての役割を期待されての雇用であるから、年の近い者が選ばれただけである。
「普通ならそうであろうが彼女は完璧であっただろう。若くとも侍女として不足はない。本日も粗相などなかったと思うが」
「それが第二の違和感ですね」
「……」
「若いのに完璧、いえ、完璧すぎたのです。人間というものは経験を積むにはそれなりに時間がかかるものです。成人して数年しか経っていない者が身につけられる所作ではありません」
「中にはそのような者もいないとは限らんではないか。彼女は努力の末、身につけたのだ」
「そうですね。中には才能と努力でそれをなすものが絶対にいないとはいいきれませんね」
「そうであろう」
「ですが第三の違和感がそれを否定しました」
「第三の違和感とは……」
「香りが全くしないのですよ。僕のすぐ脇で配膳しているときでも、片付けるときも香水どころか汗の匂いもしませんでした」
「香水の香りは食事のときにしては邪魔であるし、事前に湯浴みをさせているから汗の匂いもしなくて当然であろう」
「……なかなかがんばりますね。では最後の違和感が、彼女の立ち位置です。最初から最後まで同じ位置に、一ミリの違いもなく戻っています。ここの絨毯は毛足が長いですからね。しばらく同じ位置に立っていればそこが凹んでしばらく戻りません。配膳後戻ったとき、その足跡の上にピッタリ戻っているんです。それに気がついたとき、僕は彼女の歩く位置を何度も確認し、同じ模様の上を歩いているのを確認しました。普通の人間はそんなに正確には動けないのですよ」
行進などの集団行動などではいつも同じ動きをとてつもない練習で実現しているが、あれはいつも同じ動きだからできることで、普通の人間が普通の行動でそんな事ができるはずもない。
「主様。ここまでです。私達の負けですわ」
「なんだつまらん。せっかく驚かそうと思ったのに」
大おじ様がやれやれとばかりにため息をつく。
「いえ、十分に驚きました。最初の違和感がなかったら、彼女の行動をこれほど注視しなかったでしょう」
「そうかもしれんが、せっかくどのような美女にもなれるのだ。どうせなら見目美しいほうがよかろう?」
「それには賛成しますが、どうせ一刻かそこらの辛抱なのですから、騙そうとするのなら可能な限り違和感を無いようにすべきでした」
「私に会いに来るもので見破ったのはそなただけだ。普通はそんな細かいところまで観察するものはおらん」
「いつもこのようないたずらを?」
「ここに訪ねてくるものは少ないからの。基本暇だ。どうやって客人を楽しませるか考えるくらいしかやることはないのだよ」
暇にあかせていろんないたずらを考えているということか。
だが上級精霊というものの一面を見ることができたのは行幸であった。
「楽しませるという点では成功していますよ。どうやって正体をあばこうかと考えるだけでも楽しかったです」
「そう言ってもらえれば苦労が報われるよ。次はそなたの指摘を元にもっと人間ぽく振る舞えるように改善するとしよう」
「まだやられるのですか?」
「別に驚かせるだけが目的ではないぞ。精霊に人間のことを理解させるために必要なのだ」
「精霊に人間の理解ですか?」
「ああ。精霊と人間は本来全く別のものだ。人が何を考えどう動くのか、精霊は本来の意味で理解してはおらん」
「人とそっくりに見えますが、それでも理解して行動しているわけではないと」
「そのとおり。ただこの場合はこう動くとたくさんの条件を覚えて、その中から適切な行動を選択しているだけに過ぎない」
「それは人間も同じでは。経験の中から適切なものを選ぶのは」
「そこまでならな。だが人間は感情や気分というものが混ざる。そのせいで必ずしも最適な行動を取るとは限らないのが人間だ」
「確かにそうですね」
「だが精霊は違う。同じ条件が与えられれば必ず同じ行動を取る。それにブレはない。そなたが見つけた立ち位置もそうだ。精霊は必ず最適な位置に立つ。条件が変更されない限り」
なるほど。
AIも学習状況が同じなら基本的に同じ答えを返す。
違う答えを返すこともできなくはないであろうが、最適解が複数ある場合にどれを選択するかでランダム要素を入れる程度ならともかく、明確に最適解があるものを気分次第で答えが変えられてはAIとして使い物にならない。
しかし人間は時に嘘を付く、あるいは気分次第で答えを変える。
「精霊の考え方や行動を理解し、逆に精霊に人間のことを理解させるのが、上級精霊使いの仕事の一つであるといえる。理解なしに意思を通じ合うことはできない」
「つまり精霊は赤ん坊のようなもので、何もかもを教えないといけないということですか?」
「ある意味赤ん坊より難しいかもしれない。人間の赤ん坊はしょせん人間の赤ん坊だ。特に障害がなければ見えている世界聞こえる音、手触り味匂い味。ほぼ同じものを感じ取れるし感じているということを知っている。
しかし精霊に見える世界は人間が見る世界とは全く違うもので、例えばこのテーブルクロスの白と食器の白が同じ白ということが理解できない」
考えてみればそのとおりだ。
人間が見える範囲は可視光線だけで、それ以外は検知できない。
だが精霊は電磁波であればおそらく超長波からガンマ線まで認識できる。
色というのは電磁波の反射や透過で認識するため、検知できる波長が違えば見えている世界も違う。
人間と他の動物や昆虫などでも見える範囲が違うのだ。
精霊なら尚更ということだ。
「僕は今日、精霊と精霊使いの方に、いくつかの言葉を聞き出そうと思ってここに来ました。しかしそれを聞き出すにはまず僕の認識と精霊の認識を合わせないといけないということですか?」
計算に必要な言葉があるとしてもまずは計算とはなんぞやというところから意識合わせしないといけないとなると、相当な時間がかかりそうだ。
「それは少し違う」
「違うとは?」
「精霊には元々言葉がなかったらしい。今世に出ている言葉は精霊と私のような精霊使いとで作った言葉ということになる」
「作った? ということは今存在していない言葉は、新たに作らない限り存在しないということですか?」
「理解が早くて助かる」
ふむ。
今存在しないというのは期待はずれであったが、無いということは作れるということだ。
僕の『パソコン』に必要な機能をこれから作ることができるということは、CPUのアップグレードができるということだ。
「僕は今日、精霊に足し算引き算させる言葉があればとここまでやってきました。もしそのような言葉を作るとしたらどのくらいかかるか見当がつきますでしょうか?」
「精霊に足し算引き算だと」
少なくとも足し算引き算ができればあとはその組み合わせで掛け算割り算ができる。
「はい。1足す2の答えをキーワードAに入れる、というような文を作りたいのです」
「それは難しいかもしれない。精霊は膨大な条件から最適解を見つける。つまり、1足す1は2、1足す2は3といった感じで、すべての条件を与えねばならん。すべての足し算を教えるのは不可能だ」
なんだと。
確かに数字は無数にある。
その組み合わせすべてを網羅するのは不可能と言っていい。
だが、バカ正直にすべての組み合わせを条件としなくても計算はできる。
「大おじ様。例えば〇から九までの組み合わせの足し算なら一〇〇通りしかありません。まずはその条件を覚えさせ、その後複数桁の場合の条件を覚えさせることはできませんか? 現に僕は現在の精霊語で計算させるシーケンスを作っています」
「なんだと! そのシーケンスを見せてもらえんか? いや、すまない。シーケンスは軽々しく他人に見せるものではないな」
「いえ、大おじ様になら見せるのはやぶさかではありません。しかし見せたからと言って、精霊に条件として与えられるものなのですか?」
「……精霊との認識合わせによって言葉を作る以外に、シーケンスの組み合わせでもって言葉を作ることができる。精霊語というのはすでに精霊と意識合わせが終わっている言葉だからな。新しい精霊語はこのシーケンスのことだと定義づければ新しい精霊語を定義することは可能だ」
「そんなので新しい言葉ができるのですか? 大おじ様はそれで言葉を作られたことはあるのですか?」
「いくつかは。何度も書くのがめんどくさいような定番のシーケンスは新しい言葉を作って省略できるようにしたりな。ただ、新しい言葉を作ればすぐさま全ての精霊に伝わるから、影響の大きいシーケンスで新たな言葉を作るのは控えねばならん」
他国に危険なシーケンスが渡る可能性があるということか。
これはレーザー関係のシーケンスで新たな言葉は作れないな。
「算術系のシーケンスはいかがでしょう?」
「なんともいえんな。影響が大きいとも言えるし、それほどでもないと言える。実際そなたが現在の精霊語で算術のシーケンスが組めるというのであれば、他に思いつくものがいるかもしれないし、いないかもしれない。今回言葉を作ったことで、新たに危険なシーケンスを考えつく者がいるかもしれない」
「これまでよく知られたものを精霊語化するのであればそれほど問題はなくても、新しい概念を精霊化する場合は問題があると?」
「そういうことだ」
「大おじ様はどう思われますか? 算術のシーケンスを精霊語化すれば、条件文とかが非常に書きやすくなると思うのですよ。しかしそれは敵にとっても恩恵がある。それでも精霊語化すべきでしょうか?」
「……」
大おじ様はしばし考えをまとめるためか黙り込んだ。
「言葉を先に作るのはこちらが使いやすいように作れるためメリットも大きい。しかし知られたくない者にも伝わってしまう。しかも一度作ってしまえばそれを取り消すことはできない。私には判断がつかん。判断できるとすれば陛下だけであろう」
「やはりそうですか。わかりました。この件についてはおじい様に相談してみます」
シーケンスで新しい言葉が作れるのであればBIOSなどに入れている細かなシーケンスでも新たな言葉を作れるかもしれない。
まあ、新たな言葉を作ったときにその処理速度がどうなるかも実際に計測する必要があるが。
これでシーケンスを書いた時と同じ速度なら意味がない。
例えばハード的な回路では足し算引き算しか無いようなCPUでもマイクロコードと言われるCPU内プログラムに展開し、足し算と条件文の組み合わせで計算することにより、掛け算命令を実装するような事ができる。
基本機能の組み合わせで複雑な命令を実行するため、当然掛け算命令をハードで実装しているCPUより処理速度が遅い。
精霊もそのような性質があるかもしれない。
算術語が他に漏れた上、早くならないようなら泣きっ面に蜂だ。
しかし先生も精霊語の面積に比例して実行速度が変わることを知らなかった。
大おじ様に聞いても答えは得られないであろう。
「大おじ様。そこの精霊さんに質問しても大丈夫ですか?」
「ああ、そなたの希望している答えが帰ってくるとは限らないがな」
「だめなら実際に確かめますので構いません」
影響のなさそうな言葉を作って速度を確認してみればいい話だ。
だが事前にわかるのであればそれに越したことはない。
「新しい言葉で特定のシーケンスを実行すると定義づけます。そのシーケンスに『時間』に関する精霊語がない場合、既存の面積の精霊語と同じ時間で行動が終了しますか?」
「私にとって人が人として認識するものを人のように認識することに多大な手間と時間がかかっています。それに比べれば定義されたシーケンスを実行する手間は殆どないとは言えるでしょう」
「つまり精霊が行動に必要な時間は、紙に書かれたシーケンスを読み取るほうが時間がかかると?」
「物を変化させるなど世界に影響を及ぼすもの、世界の状態を人の認識に合わせて認識する行為、そういったものは複雑な判定が必要になります。それに対し自分の内部だけで完結するシーケンスは単純な判定で済みますので」
物理法則に干渉するもの、物理法則を人間が認識する通り認識すること。
時間がかかるのは基本的にそれだけで、精霊内部で済むことにはごく僅かな時間しか、かからないということですね。
考えてみればこれまでもシーケンスの組み合わせが言葉として登録されているものもあるわけだから、そういった言葉は普通の言葉に比べて処理速度が遅くなるはずだ。
しかし実際にはどの言葉も面積に比例した速度で実行されるのだ。
これまで関数として呼び出していた機能を言葉にして登録すればするほど、僕のパソコンは早くなるというわけだ。
「たとえば言葉を作るのではなくあるシーケンスを一時的に登録して、それを呼び出すというようなことはできませんか?」
「登録するシーケンスとはどこからどこまでですか? 一時的とはどのくらいの時間ですか? 今の所それを認識する言葉がありません。認識できれば可能でしょう」
「言葉がありませんか。これも時間がかかりそうですね。では、例えば僕の持つこの魔導書と、大おじ様の持つ魔導書で情報をやり取りすることはできませんか?」
「精霊は一にして全、全にして一。人間で言うところの個体ということもできれば、一人しかいないということもできます。言葉を作れば全ての精霊に伝わるように、情報を知ればすべての精霊が知ります。しかしあなた達が上級生霊と呼ばれる個体以外からの情報は、我らが理解できる情報として認識するだけの能力はなく無意味な情報として消去されます」
「つまり上級精霊以外は人間の行っている行為は理解していないと。理解していない事柄はすべて消去されると」
「そういうことです」
「それも言葉があれば可能であると」
「そうです。精霊語はすべての精霊が理解しますが、逆に言えば共通で理解できるのは精霊語しか無いということです。今必要な言葉がないのであれば、それを我らに理解させ指示するための言葉を作らねばなりません」
「ならある決められた上級精霊同士で、精霊語の情報をやり取りするということもできませんか?」
「直接接触するのであればともかく、途中を能力が低い精霊が情報を伝えていくわけですから、その能力の低い精霊に理解できる形にできればできるかもしれません」
それこそ犬や猫に伝言を頼むようなものか。
まあ、できたとしても全部が全部伝えられたらセキュリティ上問題もあるし。
パソコンの中身がダダ漏れになったら、パソコン自体使えなくなってしまう。
世界中に私生活を生放送しているようなものだからね。
「それができたとしても、上級精霊を特定する言葉がありませんのでそれも解決する必要があるでしょう。あなた達から見れば私が一人に見えようと、私を構成する精霊は常に流動しています。今いる私は次の瞬間には違う私かもしれないのですから」
つまり水面にできる波のようなものであろうか。
人から見れば波はひと繋がりになって進んでくるが、実際の水分子はその場でくるくると回っているだけで、伝わってくるのは力だけだ。
外から見れば同じ一つの波に見えても、構成する水分子は波が進むたびに入れ替わってしまっている。
精霊も同じように、体が移動しているように見えても、精霊自体は移動しておらず、現象だけが隣の精霊に移動しているだけかもしれないってことか。
うわぁ。これは無理な気がしてきた。
今こうして話していても中身がどんどん入れ替わっているとしたら、何を持ってこの精霊だと認識すればいいのか見当もつかない。
「先は長そうです。とりあえず政治的な問題を解決すればなんとかなりそうな算術命令をなんとかしたほうがいいですね」
「それがよかろう。既存のシーケンスを登録するだけならともかく精霊と認識を合わせるのはとてつもなく時間がかかる。少なくとも今すぐできることではない。もうそろそろ帰らねば日が暮れかねんぞ」
大おじ様の言葉でもうだいぶ時間が経ってしまったことを知る。
「もうそんな時間ですか。名残惜しいですが御暇せねばなりませんね」
「もし算術命令を登録する許可が得られたら陛下を通して、シーケンスと文法を送るが良い。それで問題がなければ此奴と精霊語を決定しよう」
「よろしくお願いいたします」
「では、出立の準備を」
「はい」
上級精霊は侍女の顔に戻り外に控えていた女官に出立の準備を申し付ける。
程なく準備が整い僕は帰路についたのだった。
今では当たり前のように使われているAIですが、もちろん上級精霊と同じように人間を理解して判断しているわけではありません。
AIの学習方法としては主に、「機械学習」と「ディープラーニング」が上げられます。
機械学習では、判定基準を人間が与えることによって、与えられた基準を元に学習。
ディープラーニングでは、自ら判定基準を学習し、自動でどんどん学習を行うものらしいです。
この分類でいくと精霊の学習は「機械学習」に近いでしょうか。
精霊は基本的に自主的に人間や物理法則を学び、知識として蓄えるということはしません。
外部から何かを教えられて初めて何かを認識するという設定です。
そのため認識合わせは非常に手間がかかり、そう簡単には機能を増やせない事で、主人公が苦労するような設定にしてありますw
おかげで書く方もどうやって実現するか頭を悩ませることになってしまいましたがw
人を呪わば穴二つってことでしょうか。
簡単に命令を増やせればこの後の開発もだいぶ楽になったのですが。