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偽恋人シリーズ

何のとりえもない僕が、なぜ彼女と付き合えたのか分からない。

作者: リィズ・ブランディシュカ



 僕には彼女がいる。

 美人で頭もよくて、愛嬌もあって、気配りができる。

 そんな彼女が。


 控えめに言っても、優秀。

 ひいき目に言うと、完璧。


 そんな彼女は僕の彼女なんだけど、どうして付き合えたのかよく分からない。


 出会いのきっかけは、友達に誘われていった合コンだった。


 数が足りないとか言って、無理やり付き合わされたんだ。


 本当はそういうのあんまり好きじゃないんだけど、断れなくて。


 押しに弱いとこ、なおさなくちゃな。


 それで、参加した合コンはそこそこ盛り上がったんだけど、途中で肝試しスポットに遊びに行こうって事になったんだ。


 危ないからやめようって言ったんだけど、みんな聞いてくれない。


 はぁ、もうちょっと自分の意見を言えるようにしないといけないな。


 それで、肝試しに参加する事になった僕は、今の彼女と一緒にペアになった。


 彼女は僕の事なんて眼中にない様子で、初めは他の人と一緒になりたがってた。


 僕は彼女にさえない僕と一緒になっちゃってごめん、って謝りながら、せめて早く肝試しが終わるように頑張ったんだ。


 けど、友達が悪戯で仕掛けを施していたみたいで。


 僕は天井から降ってきたこんにゃくに驚いて、気絶してしまった。


 はぁ、ビビりな性格、なんとかしないと。


 そんな体たらくだったから、彼女なんて一生できないだろうなって合コンを終えたんだけど。


 なぜか僕には、彼女ができていた。


 しかも、あの時ペアになった子とだ。


 一体なんでだろう。


 あっ、メールだ。


 えっと何々?


 また、肝試しの時にみんなを乗せてくれたあの恰好いい車で、またお出かけしましょう。


 か。


 恰好いいって、車に興味があるのかな。


 あの車、そこそこ外国では有名な車だし。


 高いから、簡単には手に入らないんだよね。


 そういえば僕、肝試しする前に車が好きだからって、皆に色々自慢しちゃったんだっけ。


 あの時だけは、ちょっと饒舌になったもんだから、みんな引いてた気がする。


 はぁ、趣味の事になるとお喋りになるこの口が恨めしいよ。


 もしかしたら、彼女も車が好きなのかな。


 そうだったら、同じ趣味をもててうれしいな。


 それにしても、一体何で彼女は付き合ってくれたんだろう。


 ほんと、不思議だよ。



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