人魚は救われる3
やっと書き上がりましたぁ!
どうしてそんなに苦しそうな表情をするのか…
私にはわからない。
教えて、あなたのことを知りたいの…
「どうしたの?ルート…なんだか苦しそうよ?」
「僕たち吸血鬼は、血を定期的に飲まないといけないんだ」
「それはわたしにもわかる…だからさっき暴走していたんでしょ?」
「吸血鬼は…長く生きるんだ…
でも、もしも番が居たら、
その人の血しか飲めなくなって餓死して死ぬ…」
ルートは私が死んたら死ぬってこと…?
そんなこと…
「それって…私が死んだら、あなたも空腹で餓死して死んじゃうってこと?」
「そうだね、だけど僕にとってそれはどうどもいいんだ
君を海に返したくない…でも、今ならまだ返すことができる
…海に帰れなくなったとしても…僕の…番になってくれますか?」
なんで、自分をどうでもいいなどと、言えるの?
なんで、私の言葉を信じてはくれないの?
「…何を言ってるの…?」
「そうですよね、僕よりも故郷のほうが大事ですよね
定期的に海へ帰ってもいいです…
だから、僕のそばにいてください…
血をくれなくてもいいし、一生のうちの少しだけでもいい…
恋人にならなくても、同情でもいいんです
だからもう少しだけ…そばにいてくれませんか?」
「ルートはひきょうだよ…
私はあなたのことが好きって言ってるのに、何を言ってるの?
私のことを信じれないなら、私の全部をあなたにあげる…
だからあなたの全部、私にちょうだい?」
「……あなたがそんなに優しくするから…
自分が化物だと、忘れてしまいそうになります…
僕は…貴女が好きなんです…
ごめんなさい…こんなに好きになってしまって
僕はもう、あなたしか愛せない」
「私も大好き…」
「僕も…好き…」
◇◇◇
「いっ…」
血が溢れてしまいます。
「僕っ…ハジメテだからうまくできなくて…」
他人と番になる方法は簡単です。
血を交換するんです…
でも、うまくできなくて、血が…
「ん…はぁっ…とーる…」
魔眼の魅了がきいているせいか、痛くはないようですが、彼女の瞳はすこし潤んできています…
「ごめっなさ…」
「私は大丈夫だから……」
上手くできないです…どうしよう…うぅ…
このままでは…彼女が貧血になってしまいます…
もう一度舌を噛んで血を出しました。
「んムッ」
彼女が舌を絡ませてきます。
なんでしたっけ…デュープ?キス?とかなんとか…?
大人のキス?ですね…
…
…
◇◇◇
チュンチュン
あれ…もうあさ…?
「…おはよう…」
あら爽やかイケメン…
じゃなくて、昨日私なにを…
う…あああああああぁぁぁ
「っ……!」
「あっ…ごめんなさい、僕が…上手く血を入れられなくて…
貧血になったみたいで…」
「えっと…大丈夫よ」
「今日は無理しないでね…?」
心配そうな顔でこっち見てくるの…
まって…顔が良いしか感想が出てこない…
それに優しいとか…
「朝ごはんできてるからっ!
一応、人間用に作ったんだ…味はどうかわかんないけど…
美味しくなかったら作り直してくださいね?」
えっ…ご飯まで?
「ありがとう…」
「…人魚用の料理本が無かったので、人間用に作ったけど…
大丈夫かなぁ?」
「人魚はほとんど人間と味覚が同じだから大丈夫よ」
「良かったです…」
はむっ
えっ…すごく美味しいんだけど…
「…料理初めて?」
「え?人間用の料理は初めてですかね…」
「初めてでこの美味しさはすごい…」
「美味しかったですか?良かったです」
「そういえばまた敬語に戻ってるのね」
「ん…?あ…ごめんね、次からは気をつけて…」
「トール、好きよ、愛してる…」
「へ?」
トールはみるみる真っ赤になる
「びっくりした?」
「ず…ずるいですよ…反則です…可愛すぎます…」
「私のこと嫌いになった?」
「きら…?嫌いになんてなりませんよ…
好きです、愛しています…これからも大切にするので、ずっと一緒にいてください…おねがいです…」
んん?ギュってしてきたんだけど??
「私はずっと一緒にいるわ」
「嫌いにならないで…」
「え…」
泣いてる…?
なんで…?
「嫌いになんてなるわけ無いわよ…」
「ほんとぉですか?」
なんか泣きそう…可愛いなぁ…
「好きよ、ずっと好き…大好き、愛してる…」
「僕も、すきです、愛してます…」
優しくぎゅってされてなんだか心地良い…ような?
( ˘ω˘)スヤァ
「えぇ…寝てしまったんですか…?
…っ…ずっと、僕のそばにいてください…
きみの寿命が続く限りは…
だから、できるだけ生きてね、ルリア…」
君が僕をおいていってしまうことを知りながら…僕は君を選んだんです。
だから…だけど…おいてかないで、なんてのは…自分勝手、ですよねぇ…
愛しい君へ、僕は君を救えたかな?
なんて、恥ずかしくて君へ言うことはできないけど…
…
…
きっと彼らはいつか別れうることになるだろう…
それでも、彼らは愛し合って居るのだ。
だから…きっと、またどこかで彼らは出会うだろう。
その出会いを見届けることこそ…
我らオークションの定めなのである。
だから我らはまた、人を売る。
次はどんな物語があるのだろう…
嗚呼、楽しみだっ!
裏設定を言ってみますと、ルートくんは、最初から自分が置いて逝かれる事をわかっていました。
でも、それでもと望んでしまった、という設定です。
番ってこういうことだよね…?
なんか違う気がするけどまぁいいか…
赤ちゃんはコウノトリが運んできます。
(お母さんのお腹の中に)
お母さんが生むので、間違ってないと思います。
男女がいないといけないのも知ってます!
でも、具体的な方法良く知らないんですが…なんでですかね?