第75話死霊の軍勢
まだ魔王城まではいきません。
サタンを倒した僕たちは灼熱荒野を抜けた。
僕たちは灼熱荒野を抜けた、灼熱荒野の先にはロキナシンゲル山脈という魔界の山岳地帯があった。
魔界の山脈は灼熱荒野ほどではないが危険だ、山脈には食物連鎖によって強い魔物が残るため、巨大な魔物が多い、巨大な魔物はそれだけで強いため、危険と言われているが、危険なのはそれだけではない、山脈の間を飛ぶ魔物が何体もいるため、浮遊魔術を使うとさらに危険になるので、ハイリスクハイリターンを選んで、浮遊魔術を使って進むことはできない。
僕たちは山を登っていった、山を登るには崖を伝っていくしかない、しかも最悪なことに魔術が使えなくなってしまった。
魔術が発動できなくなってしまったのは、ロキナシンゲル山脈によって魔力が乱され、それが僕たちの魔力を一時的に変質させて、魔術が使えなくなってしまったため、シャーリーとナタリーは項垂れてしまった。
俊敏に動けるシャーリーとリーンを一人で崖に登らせ、僕はナタリーと一緒に登っていった。
一緒に上るといっても、それは正しい意味ではなく、僕はナタリーを背負いながら険しい崖を登っていった。(ナタリーが恥ずかしがっていたが、気にすることではない。)
崖には小さな石がついていて、それに手を架けたり足を乗せたりすることで、崖の上に進んでいった。
崖には横からの風が吹いていて、すぐに崖下に吹き飛ばされそうな感じだった。
シャーリーは叫んでいたが、気にしてはいられない。しかしそれも魔物が飛んできたため、すぐに叫ぶのをやめた。
数分後、僕たちは崖上にいた。
緊張と焦りで服は汗にまみれ、息は絶え絶えになっていた。
しかし汗まみれでも、草が擦れる音を聞いた僕たちは、自分の武器を構えた。
シャーリーは魔術が使えないため愛用のレイピアを、ナタリーは仕方なく杖を構えた。
足音がどんどんと近づいてくる、こちらは息を潜めて奇襲に備える。
カラン、コロンという独特な音を響かせながら近づいてくる。
残念ながら逃してはくれないようで、まっすぐにこちらに向かってきた。
木々の間の草むらから出てきたのは、スケルトンだった。
それもスケルトンの上位種の、セイバースケルトンだった。
スケルトンにほとんど意思はないため、死霊術を使う魔術師によって操られていることがとても多い。
残念ながらこのセイバースケルトンも死霊魔術師に操られていたので、セイバースケルトンを一瞬で倒した後もスケルトンの上位種が大量にやって来た。
シャーリーのレイピア、そしてリーンの弓矢も刺突攻撃のため、スケルトンに対する攻撃としては、使い物にならなかった。
逆にナタリーが構えた杖は殴打攻撃に分類されるため、ナタリーはスケルトンに対して杖を振り回していた。
数百体のスケルトンが崖近くに集まって、物量で崖下に落とされそうになったので、一気に蹴散らしていく。
幸いにして崖下に落とされる危険性は無くなっていたが、大量のスケルトンに全方位から攻め込まれることになった。
「もう無理ぃーーなんでこんなにスケルトンがいるのー」
「なぜこんなにも、多くのスケルトンがいるのだ!?」
ザシュッ
グサッッ
ボコッッ
シャーリーとナタリーの泣き叫んだり困惑する声が聞こえてきたが、戦闘音が混じっているため、喋っている内容までは把握できなかった。
僕は簡単に推測できた、上位の死霊の軍勢を大量に操れるのは僕の記憶の中でただ一つしかいない。それは魔将軍の不死王ノーリフだけだ。
次回不死王ノーリフと戦います。




