第63話勇者としての自覚が足りない
タイトルの意味は読んでたらわかります。
僕は測定器に向かった、リーンが測定器を使用できなかったのはエルフであるリーンは測定器を使用すると壊れる可能性があるので、測定器を使用できなかったからだ。
シャーリーの血は傍目から見ても圧倒的に黒かったバカ勇者の血とは違い、薄いピンク色で綺麗だった。
僕は持っていたハンカチでその血を丁寧に拭っていく。
ピカピカになった測定器に自分の血を垂らしていく。
測定器の針は急速に回転していく、回転が徐々に速くなり、測定器は一瞬だけ眩しく光りながら壊れた。
「・・・そくてい、・・・不能です。」
そう言ったエラルドの顔を僕は忘れられないだろう。
仕方ないので、測定器を直していく。
数分後に直り、能力が上がった測定器に自分のステータス詐称を調整しながら血を垂らす。
針を壊さないように徐々に回転させていく。
数分後、壊れないギリギリを追求した僕はエラルドを見て強さを言わせた
「・・・言いにくいのですが・・・レン様の百倍以上と推定します。」
その後、不正だの何だの言っていたバカ勇者と決闘の日時を決め、決闘の時間が明日の十時ということになった。
*エラルド・ヨハエル(グザファン教大司教)
私は目の前の光景が信じられなかった。
シャーリーというそこまで強そうではないお嬢さんが、まだまだ成長できるとはいえレン様に匹敵するどころか圧倒的に上回っているなどと・・・・・・
クドウ・レン様はなかなか現れない勇者に業を煮やした私達が、大聖堂の地下に封印されていた召喚魔術を使用することで召喚した勇者で、法国の聖宝である勇者鑑定の宝具にもしっかりと反応した。
しかし自信過剰な面があり、少し勇者としての自覚が足りなかった。
仕方なく聖女であるナタリーに対応させたが、苦労していたようで、薬の量も増えていたらしい。
残念ながらレン様には勇者としての様々なことをご理解いただけなかったので、敗北を教えて差し上げることにした。
魔将軍と戦い敗北することで、少しでもその傲慢さを失くしていただきたかった。
その為に大量の騎士達も用意した。
リスクは高かったが死んでしまったとしてもまた召喚すればいいのだから・・・・・・
しかしできるだけ死なないように、ナタリーも一緒に付いて行かせた、私は何と心優しいのだろうか・・・・・・
しかし帰って来たのは相変わらずのレン様だったので、頭を痛くしそうになった。
しかし一緒に付いてきた方達にナタリーは、レン様以上に心を払っていた。
そして明らかになる強さ、その強さはレン様が勇者の中でも弱かったとしても異常なほどだった。
特にリュークという方は、自分が勇者だと言ったり、ナタリーを欲しがったりと少し傲慢だったが、あの測定不能になった測定器を見ればそれも構わないだろう。
あの魔将軍を倒した少年かもしれない、いやそう考えると頭の中がスッキリし、全てが繋がったような気分になったため、先程から飲もうか飲まないか悩んでいた三十年物のワインをグラスに注ぎ、飲んだ。
その味はこれからの未来を指し示すように美味かった。
魔界へは七十話ぐらいで行きます




