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勇者の世界救済物語 100話完結物語No.1  作者: 荒木
世界樹の民
46/100

第46話エルフの長老

地底都市という割に暗くない都市を眺めながらエルフからの説明を聞く。

エルフは現れた時とは違い、饒舌になっていた。


エルフはエルフの中でも最上級に偉い長老の元へ連れて行ってくれるらしい。

エルフの都市は茅葺き屋根に石の壁という、簡素な住宅が碁盤の目のように建てられていた。

石の壁は魔術が得意なエルフらしいといえばらしいが・・・


都市の景観はそこまで悪くなく、都市の頭上にある地表や壁面にくっついている光苔という物が名前の通り光ることで、都市に明るさをもたらしているらしい。


そんな光景を見ながら十分ほど進むとひときわ大きな建物にやってきた。茅葺き屋根はレンガの屋根に、石の壁も心なしかツルツルに見える。

屋敷の中に入ってすぐ、ここが集会所としての役割も担っていることが分かった。理由は開いている扉から中の様子を伺ったところ、多数のエルフが真剣な表情で話し合っていた。


進んでいって、二階の階段を上り一番奥の部屋、エルフは2度ノックして入る。


まず目に入ったのは黄色いカーペッドで、そのカーペッドは年季を感じさせるどころか、擦り切れてボロボロな状態だった。

奥には本棚が立ち並び、真ん中にはロッキングチェアと、その近くに小さめの机が置いてあった。机にはコップが置いてあり、ロッキングチェアに腰かけている老女は服を編んでいた。


僕たちが入って来たのに気づき、顔を上げて反応するエルフの長老らしき人物。

連れてきてくれたエルフが喋りだした。

「お久しぶりです、長老様・・・今回はこの人間達について話があります。」

「そう緊張せずとも、問題ないですよ・・・人間については慎重になるのもわかりますがね・・・それでリーン事情を説明してくれませんか・・・・・・しかし立ち話もなんですからね、椅子でも用意しましょうか・・・あら、貴方とはどこかで―――いえ何でもないです」

長老は優しそうな、しかし威圧感のある声で話す。

長老が手を一振りするだけで何かの魔術によって椅子が現れた。


その後一部始終をエルフが話した。


「ふむ、話を聞く限り人間の貴方達に非はないように思われますが・・・・・・貴方達は何を求めてこの結界の中へ入って来たのですか?」

長老は椅子に座っているこちらを向きながらそう言った。

僕とシャーリーは目を見合わせて言った。

「世界樹の結界の中にはミストルテインとアスクレピオスという武器があると思うのですが、それを御貸し頂けないでしょうか?」

長老は少し考えた後こう言った。

「ふむ、ミストルテインとアスクレピオスですか・・・・・・御貸しするのに問題はありません、(いつか勝手に帰ってくるでしょうしね・・・)・・・ですが両方とも行方が分からなくなっているのです・・・・・・」

長老は約650歳、エルフは人間の5倍生きるので、長老は人間でいうところの130歳です。

長生きですね・・・

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