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勇者の世界救済物語 100話完結物語No.1  作者: 荒木
世界樹の民
44/100

第44話エルフの都市

ついにご対面、ファンタジーの醍醐味エルフです。

魔道具は結界を一部だけ、しかも10秒ほどしか通さないので、急いで結界の中へ入る。


結界の中に入った僕たちは文字通り息を呑んだ。

そこには頂上が見えないほどの、世界を覆いつくすかにも見える樹があった。

その樹はからは全く葉は落ちず、樹皮はツルツルで一つの形成層も見えない。


その樹を世界樹だと認識するのに10秒もかかり、その樹について多くの情報を一瞬で色々と考察した。

年輪は何万層にも連なっているだろう・・・そして世界樹の全長は想像を絶しているはずだ。


僕たちは無意識のうちに世界樹の近くに近づいていった。


「貴様ら止まれ、止まらなければ射るぞっ」

綺麗な、しかし怒っているような声が僕たちを襲う、無意識だった意識が急速に戻っていく、そして声のした方向に顔を向ける。

そこには容姿端麗なエルフが一人、結界の中に何十本もある木の上で、弓を構えてこちらを見ていた。

しかしすぐにシャーリーが声をかける。

「ちょっと待って、貴方たちと争いたくはないの」

「どうやって結界をすり抜けたかは知らんが、容赦はしない・・・死ね」


どうやら話は通じないようだ。

僕は邪魔をされて、少し苛ついていたので無力化してしまおうとしたが、シャーリーに止められてしまった。

「私たちは外の遺跡から魔道具を手に入れて、結界の中に入って来たの。結界を造った人からの伝文とかは残っていないの?」

シャーリーにそう言われて、木の上にいるエルフは少し考えたあと、僕たちについて来いといった。


エルフは僕たちを警戒しながら木にを伝って進んでいく・・・身軽なようで危険そうな場所も簡単に進んでいく。


たどり着いたのは僕たちが結界の中に入った場所から、世界樹を横に見ながら右回りに進んでいき、少し大きな池の前でエルフが止まった。


エルフは鏡のような水面に鼻先すれすれまで顔を近づけ、何か唱えた・・・水が形を変えていき、透き通ってはいるがしっかりとした水になった。

するとエルフは全く躊躇せず、水の中に飛び込んだ。


エルフは水に飛び込んですぐこちら側に向きなおり、手招きをして僕たちを水の中に呼んだ。


僕とシャーリーは顔を見合わせて思案するが、進む以外の選択肢が何も浮かばないので、僕たちは一斉に水に飛び込む。


水は冷たく、一瞬だけ息ができないかにも思われたが、不思議と息はできる。

エルフが後ろを振り返りながら少しずつ進んでいく、20メートルほど進んだところで先導していたエルフの姿が消える。


出口がわからなくなってしまったが、不意に虚空から現れた手によって、僕たちは助け出された。


水からではない新鮮な空気を肺に取り入れる。


「ようこそ、世界樹の民が住む地底都市へ、この都市に初めて現れた人間よ・・・」

エルフの都市は地底都市です。

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