第35話シャーリーとの邂逅
シャーリーが出てきます
「ちょっと待って」
「はい、なんでしょう」
幸い変装していたので、バレてはいないと思うのだが・・・既に服の下は冷や汗でびしょ濡れだ。
「あなた、リュークでしょ、変装してはいるけどその気配はあなたの物でしょ」
「人違いで、は・・・?」
ヤバイ完全にバレてる、人違いで乗り切るしか・・・
「嘘つけ・・・リューク、あなた嘘つくときに肩が少し上がってるの、自分でも気づいてないでしょ」
「えっそうなの・・・はっ」
マズイ逃げよう・・・
「じゃっ・・・またどこかで会いましょう綺麗なお嬢さん」
「あっ――待てー」
そして僕とシャーリーの鬼ごっこが始まった・・・
【クイック】、【アクセル】
【エターナルアイス】
僕が加速の魔法を使い逃げようとすると、シャーリーがすかさず僕を氷の魔法で凍らせてきた。
【フレイム】
僕は必死に炎の魔法で溶かしていく・・・・・・よし、ようやく溶けた。やっと逃げれるぞ・・・
「逃げないでよっっ」
追いかけてきたシャーリーの瞳に涙が溜まっているのを見て僕は自分の体に急ブレーキをかけ、止まった・・・
「リュークなんでしょ・・・」
まずは泣き止んでもらわなければ・・・
「そうだよ、こうやって話すのは5年ぶりだね」
「そうよ・・・ピッタリ5年なんだからねっっ」
そうだったのか、日にちなんか全く気にしてなかった・・・
「全く・・・前に来た時も思ったけど勝手なやつね・・・でもね、リューク・・・前はありがと・・・・・・」
「そういえばどうやってシャーリーはここに来たんだ?」
それから僕たちは近くの喫茶店に入り、お互いの情報を話し合った、しかし僕が聖剣を盗んだことについては黙っていることにした・・・
シャーリーはガインと、それに加え魔術師ギルドのギルドマスターと、一緒に獣王国まで来たらしいのだが、帝国と獣王国の間の道の途中ではぐれてしまったらしい・・・まぁあの二人ならば何があっても大丈夫だろう・・・
シャーリーも獣王国の戦争についての情報を知っていたようで、強くなったので自分も戦うと言い始めた。普段だったら絶対に許可しないのだが、シャーリーならばいいだろう・・・それにしてもどちら側に付くつもりなのか・・・・・・
「私は獣人側に付くわよ、まっ戦争を止めるのが一番の目的なんだけどね・・・」
宿屋に入り(二人部屋)シャーリーは疲れていたのかすぐに寝てしまった、僕はそんなシャーリーの横顔を見ながら物思いにふけっていた。
戦争が始まるのは1週間後、『勇者の鎧』は聖剣のように、勇者しか使えないわけではないのだが・・・そのせいで獣王は勇者の鎧を着けるはずだ・・・
戦争が終わり獣王が勇者の鎧を外すまでは、僕がバレずに勇者の鎧を手に入れることはできなくなるはずだ・・・・・・
戦争が終わるまで待つしかない・・・か
男女で同じ屋根の下何も起きないはずもなく・・・・・・
嘘です何も起きません




