第33話レヴィアタンの価値
僕が目覚めたとき、なぜかこの船に乗っている医者に体を検診されていた。
僕が目覚めると医者が人を呼び、人のよさそうな商人の好青年がでてきた、青年は何が起こって僕が倒れたのかを嬉しそうに説明してくれた。
数十分後説明が終わったので、商人が僕に詰め寄って来た。
説明は要約すると、船に現れた魔将軍の水龍レヴィアタンを僕が倒し、すぐに僕が倒れたらしい・・・
僕は頭の中で頭を抱えた、それは軽はずみな行為をして勇者とばれる可能性を上げたからだ。
魔将軍ドゥルスの時は、シャーリーが危険だったので仕方がなかったのだが今回は違う、酔っぱらったうえ軽はずみに適当に力を使った。
しかし通常時の手加減ができていたため、そこまでの強さは見せなかったはずだが・・・
しょうがないので、僕に関する記憶をすり替える。
僕が倒したのはレヴィアタンではなく、前に倒していた移動する要塞といわれる亀型の魔物である、アーケロクスということにした、そしてレヴィアタンの死骸とアーケロクスの死骸を入れ替え、僕は超希少といわれる龍の素材を丸ごと手に入れた・・・
アーケロクスもある程度強かったので、そこそこの値で売れはするだろう。
龍種の素材は強力な魔術具の素材に使用され、その魔術具の効果は圧倒的だ。
鎧などの防具にすることもできなくはないのだが、大概、鍛冶師の腕が足りず崩壊してしまったり、使用者の心を蝕む魔鎧になってしまう。
しかし効力は高いので、巧く魔を払うことができれば強力な防具になるはずだ。しかし僕には鍛冶の心得がないのであまり関係のない話だが・・・
何が言いたいかというと、龍種の素材は超高価で、市場に出ることも全くない。
唯一の取引が王侯貴族の取引だけで、鱗数枚でさえ信じられない金額になる。
そんなものを、商人が扱ったらどうなるかは自明の理だ、様々な王族、貴族に圧力をかけられ、盗みなどの非.合法的な事態が起こるのは間違いない。
どうにか対応しようとしても、人の口に戸は立てられない、それらは噂となって各地を飛び回るだろう。そうなれば僕が倒したことも明らかになってしまう・・・・・・
これは仕方がないことだ、商人としては許せないだろうが、僕の邪魔をするのならばアーケロクスの素材すらも渡しはしない。
世界が僕を中心として回っているわけではないが、世界のために働けというのは御免極まる。僕は魔王を倒し仇射ちを行う、それだけで満足なのだから・・・・・・
それが勇者としての責務だというなら、それだけは引き受けるつもりだ。
船は獣王国のすぐそば、レークス湾に停まった。
アーケロクスの素材は全てカイザー商会に渡し、護衛として雇うという話を強引に辞退し、船を降りる。未だ諦めきれていない商人の青年を魔法で眠らし、水夫に引き渡す、そして獣王国に向かって僕の足は軽やかに進んでいった。
すいません、全く話が進みませんでした。




