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高校生とランドセル  作者: 湊つぐむ
10/13

呼びたくない名前と知りたかった名前、

変態の名前呼びたくないけど

家族になるなら(嫌でも)呼ばなきゃいけないしな

…と真面目に悩む幼女、沫。

…てところでこの変態をなんと呼べばいいんだ…?


お兄ちゃん…絶対にそれだけはやだ。


お兄さん?…んー、妥協点?

コレ(変態)が兄と認めたくない…


元日田さん?…お父さんも元日田だからややっこしいし、

私たちも元日田になるんだろうしなぁ…


新さん?…普通にさん付けで呼びたくないな。


新くん?…うわ、やだキモイ。

…もう呼び捨てでいいか。


『新。』


「…っ、」


変態(ロリコン)もとい新は泣きそうな顔をした。



(名前を呼んだくらいで大袈裟な…)


私は知らなかった。

彼の言う”閏さん”が彼を新と呼んでいたことを…




゜・*:.。❁゜・*:.。❁゜・*:.。❁゜・*:.。❁゜・*:.。❁゜・*:.。❁゜・*:.。❁





両家挨拶を済ませたあと、

私と母は元日田家へ引っ越すことになり

数少ない私物をダンボールへ詰める。


大体の物を仕舞い終わった。

最後に目に付いたのはクマのぬいぐるみだった。

私にとって大切な友達。



『このぬいぐるみをオレだと思って大事にしろよ

そうすれば少しは寂しくなくなるだろ?』



(…最後にあの子に会いたかったな、)



女の子なのにオレなんて言って

いつも唐突に私の元へ現れる赤い髪…



「…なっちゃんの名前…知りたかったな…」



彼女…なっちゃんのことを思い出しながら

最後に彼女がくれたクマのぬいぐるみを

一人、静かに強く抱き締めた。



新(……っ、沫さんがっ『新♡』って呼んでくれた!

前世と同じように愛を込めて僕のことを////)


沫(名前呼んだだけで赤面してる…気持ち悪っ)

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