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想えばときに  作者: 秋田凡土
1/1

久々に

下手草な文章や構成ですが、何気なく読んでいただけたらなの思います。



この物語は

ありそうでないような、ないようであるような

平凡な日常でも誰しも何かしならの悩みや壁を抱えていると思います。


そして思春期に感じる物事は大人になってすごく

自分の地盤になるも思います。


日常からなにか感じさせる物語になればいいなと思ってます。良かったら読んでください。

窓の外には朝顔が咲いて、

その周りを熊蜂が飛んでいる。

昔は高く見えた庭の塀もこんな低かったっけなあ。

なんて寝転がりながら扇風機の風にあたり、

畳の匂いが懐かしい思いにさせるのをダラダラと感じていた。


「あんたこっち来てから寝てばっかやんね、宿題とか無かと?」


「んー、まだ大丈夫。久々にゆっくりするー。」


「そうね、ばあちゃんちょっとご近所さんとこ行ってくるけん、お腹すいたらなんか冷蔵庫入っとるけんね」


「うん、ありがとう。適当になんか食べとく。いってらっしゃい。」


ばあちゃんが玄関の戸を閉める音が聞こえ、

再び静かになった居間に蝉の鳴き声が入ってくる。


テレビをつけると小さい頃に見ていたドラマが再放送で流れていた。


「あーー、暇や。相変わらずなんもないなー。」


こっちのばあちゃんの家に来るのは久々だった。

中学の時はサッカーの試合や練習ばかりで時間がなかった。じいちゃんが亡くなったときも親父だけしか法事に行ってない。

小学生の時から3年ぶりにきたばあちゃん家は特になにも変わってなかった。









「久々やねぇ、男の子ってすぐおっきくなるっちゃね〜」

「そう?そんな伸びとらん気がするけど。姉ちゃんは変わっとらんね。」


「この歳なったら、もう、成長なんて終わって老けるだけたい。ほら、なん巻くね?今日は豪華ばい。」


ばあちゃんは親父の妹とじいちゃんと三人で暮らしていた。今は二人暮らし。

姉ちゃんはいわゆる叔母さんにあたるけど

おばちゃんというにはそこまで歳もはなれていなかったから、小さいころから姉ちゃんと呼んでいた。


毎回ばあちゃん家にいくと1日目の夜は手巻き寿司。

魚に貝に野菜とか、あと、からあげとか。

とにかく孫たちが好きだろうと思うおかずがずらっと並ぶ。



「今日なんしたと?ばあちゃん家なんもなかろうもん、暇しとったやろ。」


「んーーまあゴロゴロ、久々にゆっくりした。」


「久々にて、いつも遊びで忙しっちゃろ。」


「はは、まあそうやね、」


「街まで出るのにも車がいるけんね〜。そうやん、姉ちゃんの部屋に漫画たくさんあるけん勝手に読んでよかよ。」


「ありがとう、暇な時に読む、暇しかないやろうけど」


「漫画読むか、ばあちゃんと山登ってきい、あ、ばあちゃんなん食べる?こっちきて座りーよ。」


「ん?いいよあんた達食べよき、台所落ち着いたら座るけん」


「・・・りゅうが来たけん、張り切っとっちゃろね。

3人でこの量食べれんのにまたなんか作りよらす。」


「まあ余ったら明日食べるやろ。親父達も明日からくるし。」


「そっか、明日からくると?三人とも。」


「うん、俺だけ先にきた、兄ちゃんと親父は今日まで仕事で、翔太も親父達とくるって」


「そうとね、また明日から騒がしくなるたい、けど今日みたいに暇じゃなくなるけん良かたい。」


「うん、そうやね。」





姉ちゃんにもばあちゃんにも久々にあって

懐かしい気分になった。

母の方のばあちゃん家は実家から近くしょっちゅう

会えていたが、個人的には田舎のこっちのばあちゃん家の方が好きだった。虫は出るし夜は静かすぎて小さなころは少し怖かったけど。


「じゃ、ばあちゃんもう寝るばい。かおりも部屋おるけん、寝るときだけテレビと電気けさなよ。あんま夜更かしせんごとね。明日昼ごろお父さん達迎えいくけん。」


「うん、わかった。兄ちゃんに駅着く時間聞いとく。

おやすみ。」


「おやすみ」


ギシギシと音を立てながら上の部屋にばあちゃんが登っていく。

昔は這いつくばるように登ってた階段。

ばあちゃんには少しキツそうだった。





















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