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だらしない
深夜のスーパー内でいきなり叫び声が上がった。
『あー!暇だー!!』
こう叫んだのはナイトマネージャーの千花里さんである。
『ナイマネうるさいよ!!』
千花里さんに注意したのが寿さんである。
『はぇ……あらぁ〜寝てないわよぉ?』
こう寝坊ながらおっとりした口調で言い訳しているのがもう一人のナイトマネージャーの七海さんで。
『千花里さーん!値引きの機械ないよー!』
そして、これが私こと天衣 林檎である。
『はぁー!?なんでないのよ!?』
『知らないですよ、とにかく値引きの機械探すの手伝って下さい』
千花里さんは目に見えて嫌そう顔をしながら私に視線を向け、すぐに七海さんの首根っこを掴み私の前に突き出してきた。
『ほら、七海をあげるから連れて値引き機械探しの旅にでなさい』
そう言い放ち、脱兎の如く倉庫方面へ走り去って行った。
『ちょっ!?ナイトマネージャー!!』
『はぁい』
千花里さんに向けて言ったのに、なぜか七海さんが反応してきたのにふいをつかれてしまい、見事に千花里さんが逃げてしまった。