文化祭前日。
「奈々~おっはよ~!!」
「おはよ~」
私に、朝から元気な声で話しかけてきたのは春先瑠璃。私の親友の瑠璃ちゃんだ。瑠璃ちゃんとは文化祭の店番の時間が一緒で、準備するものの担当も一緒だったから最近は2人でより慌ただしく行動してる。
「奈々~、奈々は文化祭誰とまわるの~?」
「誰....と....か…。」
瑠璃の説明に教室にいたクラスメイトが私に振り向く。皆、私の回答に注目していた。
「決まってないかな。」
「そうなの!?意外。奈々は既に相手が決まってるもんだと…。」
「決まってないのは本当だからね。」
「なら私とまわる!?」
「そうしようかなぁ。」
私がそう答えると、クラスメイトの皆は安堵したように元の視線へと戻っていった。まわる相手…。勿論陸斗君とまわれたら嬉しいけど…まわる相手は決まってそうだし…。それにまわれたとしても私の心臓が持たないから!!うん。さ、今の準備に集中しましょう。ほかのことをしていたら間違えちゃうかもだし。ね?
1-2のクラスの学生たちはもくもくと元気に準備していく。みんな笑顔だが、真剣に行っているのがわかるくらい本気だった。
そんな教室の端…。
小声で話す2人の人物がいた。
「陸斗…。陸斗はまわる相手決まってるの?」
「決まってるわけないだろ。」
「ふ~ん。奈々ちゃん、まわる相手決まってないみたいだけど?」
「だから何だ?」
「誘わないの?ってこと。」
「....」
「(やっぱ脈ありかなぁ。明日どうなるかな?今日の放課後は陸斗と帰る予定だったけどなくそう。もしかしたら…。だし。)」
「陸斗、今日帰る約束してたけどさ、なしにしてもいい?」
「急にどうしたんだ?帰る約束?別に…。分かった。なしなんだな。」
「いやぁ、ごめん。俺から誘ったのに。」
「別に大丈夫だ。」
「ありがとー。」
作業をしながら小声で話す二人。淡々と話す陸斗と、何を企んでいるいるのか、約束を取り消してもらった柊。二人は正反対のような性格だが、自然と気の合う仲の良い二人組。そんな二人を見て癒されている女子グループも多いらしい。




