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イタリアへ。

オーストリアのウィーンから次に来たのはイタリア。イタリアは国中をまわる予定なので長く滞在だ。宿泊先を手配してあるので先に荷物を置く。ウィーンでも少しお土産を買っていたが、イタリアではもっと多くなりそうだ。イタリアは俺が来たかった国。様々な場所があり、歴史的な建造物も多い。美術館にだって行きたい。そう言っていたら、イタリアは5日間の滞在に決まっていた。先ずホテルに荷物を置いて今日は遅いので身支度をして寝る。


つもりだった…。


俺はホテルに行って休むはずだったのに、なぜか今外に出てきていた。ここはローマ。いつの間にか俺と柊はトレビの泉に来ていた。流石有名で人気な観光スポット。人がたくさんいる。ここはコインを投げると枚数によって変わると有名な場所でもある。柊が早口で説明していた。


「ローマ最大の噴水トレビの泉は、荘厳なポーリ宮殿の壁を背後に、水を司るポセイドン、豊饒の女神ケレース、健康の女神サルースがそびえるバロック彫刻の傑作。後ろ向きにコインを泉へ投げ入れると願いが叶うという伝説は有名で、投げるコインの枚数によって叶う願いが異なるんだ。1枚では再びローマに戻れ、2枚では大切な人と永遠に一緒にいられ、3枚では恋人と別れられると言われている。また水飲み場で、恋人と愛の水を飲むと、永遠に一緒にいられるという言い伝えもあるけど…。恋人は今いたとしてもここにはいないよね。だって奈々ちゃんは一緒に来ていないし。1762年に完成したトレビの泉は、古代ローマ時代に皇帝が作らせた人工の泉で、建築美と彫刻の精巧さが圧巻なんだ。夜にライトアップされた神々の姿は、とくに美しく魅惑的だよ。」


奈々って言葉が聞こえたんだが…俺の気のせいか?何を気にしてるんだよ…。俺は。

そしてついでにというようにコインを投げてその次に近くにある真実の口とスペイン広場に行った。楽しかったからまあ、いいか。


柊のいつも通りの早口説明。だんだんと俺も慣れてきて、聞き取れるようになってきた。

真実の口では......

「真実の口は、顔が彫り込まれたユニークな円形の彫刻で、映画「ローマの休日」のワンシーンで広く認知されたんだ。真実の口には、嘘をついている者は手が抜けなくなるという伝説があって、有名な映画シーンを再現しながら写真を撮ると、ユニークな思い出が残せるね。この迫力のある顔のモデルは、海の神オーケアノスといわれてて、推定1,300kgの大理石で作られているんだ。また真実の口が何のために作成されたか明らかにはされてなくて、一説によれば、マンホールのような役割を果たしていたのではないかといわれているよ。この石版は、歴史を感じる重厚な造りのサンタ・マリア・イン・コスメディン聖堂にあって、古代ローマ時代の教会建築を堪能できるんだ。」


相変わらず詳しいな。そして真実の口で手を入れて写真を撮ってからスペイン広場へと移動した。

柊の説明を小耳に、俺は広場を見て考え事をしていた。


「ローマでもっとも人気の観光地の一つであるスペイン広場。近くにスペイン大使館があることから、スペイン広場と名づけられたんだ。「ローマの休日」をはじめ、さまざまな映画などのロケ地として有名なんだ。特に広場の階段は「ローマの休日」の中でオードリー・ヘップバーンがジェラートを食べていたロマンティックな場所だけど、今は階段に座って飲食することは禁止になっているんだ。スペイン広場でもう一つ有名なのが、巨匠ベルニーニが手掛けたバルカッチャの噴水。地面よりも低い位置に設置された船の彫刻の噴水はまるで本当に水に浮かんでいるようなんだ。広場の周辺は高級ブランド店やレストラン・カフェが密集していて、ショッピングや食事と一緒に気軽に観光できるから、明日の朝来るといいかも。あれ、陸斗?聞いてる?」


「ん?ああ、聞いてるよ。明日の朝来るんだろ?いいんじゃないか。ホテルからもそんなに離れていないし。」


「決まりだね。明日の朝も来ようか。うわー、レポートまとめとかないと。陸斗は書いてるの?」


「書いてるよ。書いとかないと忘れるだろ。」


「まじめだね。ま、僕も忘れないうちに書いとかないとか…。」


「帰っていいか?」


「そうだね。もう夜も遅いし部屋に戻ろう。」


俺と柊はホテルへと戻った。明日も朝8時集合だ。これはどこに行っても大して変わらない。寝坊はしないからまだいいか。疲れてはいるけれど。


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