奈々を送る道で。
学校を出て奈々を送っている途中…
ぶつかってきた人がいた。奈々が断っているのにもかかわらず誘ってくる常識の外れた人。
奈々にしつこく近づいてこようとするその行動に、少なからず俺は苛立ちを覚えていた。
警察に通報する。と言うと、その人は直ぐに、逃げるようにしてこの場を去っていく。
誤りもせずに。時代物の劇ではあるまいし、周りに人がなんだなんだと集まってきていたので奈々の手を引いて俺たちも直ぐにその場を離れた。
......…俺は何を言おうとしていたんだ……………?
一応なんとか誤魔化して二人共黙って歩いているうちに奈々の家に着いた。
俺は一旦奈々を外で待つことにした。その間俺は自分を整理していた。
しばらくして......
奈々が着替えて外に出てきた。
「ごめんね。待たせちゃったかな......?」
......俺は彼女に目を奪われていた。
「陸斗君......?」
「ああ、何でもない。行くでいいのか?」
「うん。お母さんに言ったらいいって。」
「分かった。じゃあ、行くか。」
2人で並んできた道を戻り俺の家のほうへ行く。
俺の中に、着替えた奈々を誰にも見せたくない。という気持ちが現れていた。この気持ちは何なんだろうか。彩音に後で聞いてみるか…。
いつの間にか俺の家の前についていた。
俺が住んでいるのはタワーマンションなのでエントランスに受付の人がいる。
難なくその人の前を通り、パスキーを使ったエレベーターで最高階へと上がった。
「凄いね…。」
奈々は建物の造りや装飾をよく見ていた。
「きれぇ…。絵を描く時にも参考になるかも…。」
フッ…。絵を描く時の参考にするようだ。そうして俺は周りを見る。そこには細かくも派手すぎない繊細な装飾などがたくさんあった。確かにこれは参考になりそうだ。
そうして俺は家の扉を開けると、彩音と母がいた。奈々を見て2人は同時に言った。
「「彼女!?」」




