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月夜譚 【No.101~No.200】

衣装合わせ 【月夜譚No.179】

作者: 夏月七葉

 モデルのような立ち姿に、つい見惚れてしまった。

 振り返った彼女に声をかけられてやっと、はっと気がつく。彼はなんだか恥ずかしくなって、顔を俯けた。

 フリルをふんだんに使用したボリュームのあるスカート。レースがあしらわれた胸元は強調され、程良く見える肌が白く美しい。更に真っ直ぐな黒髪がそのドレスによく映えて、普段より輝いて見える。

 これは、今度の演劇の衣装合わせだ。いつもより予算が取れたからと、部長と衣装係が張り切って、生地や仕立てが良い物になっている。

 きっと、そうだから――衣装が豪華だから、彼女が綺麗に見えるのだ。

「うわぁ!」

 意を決して上げた視線の間近に彼女の顔があって、思わず大きく仰け反った。

 心臓が跳ねる。顔が熱くなる。

 そんな彼の様子に、不思議そうな顔をした彼女が小首を傾げる。

 彼女の姿が見ていられなくなった彼は、逃げるように部室を飛び出した。

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