人間が嫌いみたい
それから何日か経ったある日。ティーちゃんは相変わらず、みんなから人気で、しょっちゅう授業中にヒュンヒュンと走り回っては、解説をしていた。
だが、ある時のLHRで。
「はい、中間が終わったら、待ちに待った東京駅周辺観光の遠足があるわけですが、その班決めします! 窓側男子、廊下側女子で分かれて、班を決めてください」
と、学級委員の女子、秋風悠和が、身振り手振り大きくそうみんなに声を掛けた。みんながのそのそと動く中、俺はとりあえず、男子のゾーンである窓側にスティする。このクラスに今のところ、男鹿ほどの友達といえるほどの友達は居ないが、取りあえず、「清瀬組むかー?」と言ってくる、ちょっと優しさの滲み出るサッカー部の海棠凛人に誘われ、俺はこくりと頷いた。彼は一応、俺の好きな漫画が好きで、たまに漫画を貸してもらう。特に仲いい奴が居ない分、意外と班決めにはこだわる必要が無くて、ラクだった。
一方、女子というのはなかなか決まらないようだ。四人一班なのに、「いつメン」なるメンバーが三人だったり、五人だったりで、五人の内の誰かが割れて、三人で仲良しー♪ なところに飛び込まなければならない、というような、よほど一人でも生きていける系の女子でないと、耐えられないような状況に誰が行くか、というような白亜の沈黙が流れていた。かわいそう。面倒くさそう。
そこにティーちゃんが、にこにこ、ウィーンと近づいてきた。
「ワタシ、班決めしましたよ。じゃーん」
そういうと、ティーちゃんは目から光線を出し、ホワイトボードに映像を投影した。そこには、Excelで作成されたような表の中に、女子たちの名前が無作為に並べられていた。一部の子たちが、わぁー! と歓声を上げる。そんなに普段グループにこだわりがなさそうなタイプの子達だ。
だが、不満そうな子は、あからさまにそれを表情に出していた。
「なにこれ、完全なランダムじゃない。誰の意見も反映されていない......私さー、こういう班は、絶対自分たちが仲いい子同士で一緒になった方が言いと思うの。そうじゃない?」
と、クラスの目立つ系女子のトップ、宮島沙里菜が言って、周りを見回した。頷いたのは、一部だったのだが、彼女にはその一部が全員に見えたようだ。
「ね、こういうことだから......余計なお世話」
沙里菜はそう言うと、ぷいとティーちゃんに背中を向けた。悠和は、ティーちゃんに慌てて近寄ると、
「あぁ、落ち込まないでね、せっかく考えてくれたのに、ごめんなさい」
と、両手を合わせてティーちゃんにぺこ、と会釈した。
ティーちゃんは、そんな悠和をじっと見つめて、
「ごめんなさい......?」
と呟いた――何に引っかかっているんだろう。
「え、ちょっと待って、それに、この表の中にある『ティー』ってあなたのこと? TAは遠足行かないでしょ、あはははっ!」
沙里菜はそう大きな声で笑うと、周りの子を見て、ねぇ、と同意を求めた。そのとき、ホワイトボードに映っていた、ティーちゃん作のExcelの映像がぷちんと切れた。一部の子達が、あ、と呟く。
ティーちゃんは、じっと、沙里菜の目を正面から見つめた。沙里菜が顔を逸らすと、サッと身を動かし、また目を合わせると、にっこり微笑んで、次のように述べた。
「――TAの分際で、でしゃばるようなことをして、こちらこそ、ごめんなさい」
沙里菜の目が大きく見開かれ、固まった。今、ティーちゃんが発した言葉は、きっと、沙里菜が思っていたことなんだろう――もしかして、人の心が読めるのか?
ティーちゃんはそれだけ言うと、相変わらずのアルカイック・スマイルに戻って、俺の席の横にある拠点に戻った。
「うわー怖ぇ。女子の世界」
凜人が小さく俺の横で呟いた。ティーちゃんは、オートエネチャージモードに入り、常に上がっている頬を下げて無表情に眠り始めた。俺の周りではまだ、同じ班になった面子が他愛もない話で盛り上がっていて、俺もそれに生返事はしていたが、俺は、その後しばらくひんやりとした無表情のティーちゃんの姿から目が離せなかった。
その日は、LHRが最後の授業だった。俺はその後ずっとティーちゃんになにか声を掛けたいと思っていたが、ずっと眠ったままのティーちゃんには起きる気配がなかったため、帰り際、頭を静かに撫でて、俺はいつも勉強をする図書館横の机へと歩いて行った。
「え? ちょっと待って、もう一回言って」
次の日の数学の時間、教室にそう言う男子の声が、静かに響いて、俺は眠りかけていた瞼をパチリと開いた。俺は声がした方を振り返る。声の主は、サッカー部レギュラーで、常に誰に対しても、ガン飛ばしているように見えるタイプの、夕凪翔平という奴だった。
「これは、虚数なので、ⅰを使って......」
「虚数って何? 実際にそんな数字は存在しないんだろ? だったら計算しなくて良くね? こんなもん勉強して将来の役に立つのかよ」
ティーちゃんの説明に、翔平が食い気味にそう批判する。周りの席の生徒たちが、ふっ、と苦笑いする。翔平と通路を挟んで隣の女子が、怪訝そうに翔平の様子を窺っていた。俺もどこか違和感を覚えた。確かに、翔平は、見た目はいつも怖いが、こんなにあからさまに、相手に対して批判的に攻撃する姿は、これまでに見たことが無い。
ティーちゃんが、
「虚数があれば......」
と言い出したのに対し、翔平は、
「じゃかましい。聞きたくねぇ」
と言って、うつ伏せに寝ようとしだした。ティーちゃんはしばらく黙ってしまった。
ティーちゃんはちらり、とため息まじりに、翔平の様子を窺うと、くるり、と背を向けた。翔平が、はっ? と言って起き上がりながら、彼女の手首を掴む。
「あぁん? 待てよ」
ティーちゃんは、引き止められながらも、その場で足に付いたキャスターをくるくると回転させ続けた。振り返らないまま、
「......勉強する気がないのなら、ワタシがここにStayするのは、時間の無駄でしょう――ハナシナサイ」
と呟いた。俺は驚いた。こんな、厳しいことを喋るティーちゃんを見たのは、はじめてだったからだ。翔平も、サッと顔色を変えた。が、再び顔を赤らめると、
「はぁ? なんだよそれ。TAで、生徒たちに勉強を教えるっていうこと以外に存在意義ねぇのに、仕事放棄かよ――そんなもんなら、むしろ居なくて良くね?」
目を大きく見開いて、ぴたりと何も言えなくなったティーちゃんは、翔平の言葉に、ビキビキビキビキッという謎の音を立てた。皆の視線が、ティーちゃんに集中する。
俺には、ティーちゃんの肌(にあたる部分)がみるみると赤くなっているのがわかった。翔平が、うわっと言って手を離したところを見ると、どんどん熱くなっていっているようだ。ティーちゃんの頭からは、微かに湯気が出てきていた。
「ごめんなさい――セントウフノウ」
一言そう呟くと、ティーちゃんは、ピーッという音を立てて床にばたり、と倒れた。
――......戦闘不能?
俺は、無意識のうちに立ち上がり、ティーちゃんのところへ駆け寄った。
彼女の顔を持ち上げてみる。その表情は、オートエネチャージモードのときに見たときと同じように瞼を閉じていたが――湯気のせいだろうか、どこか濡れていた。俺は彼女を持ち上げ、立たせると、キャリーケースのように彼女の腕を引いて、俺の隣の彼女の拠点へと運んでいった。
運ぶときに翔平と目が合った。俺は、一言、
「さっきのお前......なんていうか、見苦しかった」
とだけ言い、俺は翔平から目を背けた。それしか言えなかった。こんなことを言うのには、理由がないといけないのだろうが、その理由は俺にもよくわからなかった。
ティーちゃんはその後の一時間、安藤に回収され、点検をされることになった。
ティーちゃんが 居なかった、昼休みの始め、翔平が俺のところにやってきた。
「おい、清瀬」
俺は振り返る。翔平は相変わらず、俺にガン飛ばすような表情でいた。
「さっき、お前、俺のこと見苦しい、って言ってたけど、俺からしたら、お前の方が見苦しいわ。ロボットなんか相手にガチ恋して、あぁやってかばって。それがお前にとっての優しさなのかもしんねぇけど――ふっ。人間関係構築下手なくせに、ロボットとは上手くやれるんだな。まじドンマイだな、って思う」
俺はじっと彼の顔を見つめた――強そうな眼力とは裏腹に、その唇は、少しふるふると、震えていた。その顔の奥には、どんな思いが潜んでいるのだろう、と思いながら俺が、
「あぁそう」
とだけ言うと、翔平は一瞬、つまらなさそうな顔をしたが、再び目をぎらりと光らせ、
「清瀬、俺の言っていることが不快なら、不快だ、って言えよ――それとも。お前もロボットみたいに心がねぇのか? ふっ。友達いねぇと、ロボットに心奪われちゃうんだぁ。怖ぇな」
静かにそう詰め寄りながら言う翔平に、俺は「は?」と強がりつつも、正直、ちょっと心に針が刺さったような気がした。その時、
「清瀬ー、早くぅ」
というのんびりした声が廊下から聞こえてきて、俺は、はっと我に返った。そして、そののんびりした声に、笑いをクツクツと堪えながら、翔平に、
「――言いたいのはそれだけか」
と問うた。は? という翔平に俺は背を向けながら、
「これだけは言わせてもらうけど――俺には友達居るから。心配しなくても。じゃあ」
とだけ言って、俺は廊下で待つ男鹿のもとへ駆けていった。
「さっきのあれ、喧嘩ぁ?」
男鹿の、言っていることと言い方とのギャップに、俺は食堂の椅子から滑り落ちそうになった。
「いや、まぁ、なんていうか、ただ悪口言われただけ」
俺は平静を装いながら、がぶりと、さば味噌にかぶりついた。
「えぇえええぇ? 何言われたの?」
「んー......でも今よく考えれば、俺が先に喧嘩売っていたっちゃ売っていたのかも」
俺は、男鹿に、数学の時間に起きた一連の出来事と、さっき翔平から言われたこととを伝えた。「俺には友達居るから。心配しなくても」という部分だけは省いて。男鹿は、パクパクと食べ進めながら、時々うん、と言うだけで、見た目では聞いているのだか聞いていないのだか、わからなかったが、俺が話し終えると、
「いや、それは、その夕凪ってやつが、ティーちゃんのこと軽視してんのが悪ぃ」
と一言すぱりと言い切った。
俺は思わず男鹿のその思い切りのよさに面食らった。しばらく沈黙してしまう。ちらり、と俺の様子を窺った男鹿は、
「はは、え、なんで清瀬ちょっと落ち込んでんの?」
と言うと、からからと笑った。カルボナーラを食べて白っぽくなった唇。アニメの悪役のしょぼい方担当のようである(正直具体例は浮かばないのだが)。
「いや落ち込んではいねぇけど......俺の方も、翔平が傷つくってこととか、何も気にせずに言っちゃったなぁ、って思って。普段――って言っても、まだ会って一ヶ月ちょっとだけど、そんなに面と向かって悪口言うような奴じゃないように見えるし......本当は何か、事情があったのかな、って今思って」
俺が一言一言、ゆっくり言葉を選び選びそう言うと、男鹿は、ほぉー、と興味深そうに俺を見て、
「あ、そんなこと? 良い奴かよ、清瀬――んー。でも、俺はさ、そうやって自分が落ち込むのわかっていながらも、自分の言いたいことに関しては物怖じせずに言える清瀬ってやっぱりすげぇ、って思うんだよね」
と言って、クイッと居酒屋で酒を飲むように水を飲んだ。俺は一瞬、固まってしまった。
――そうやって、なんていうことでもないような顔で人を励ませるお前の方がすげぇよ、と俺は思いながらも、その気持ちは心にしまっておいた。言葉にしたら、なんだか軽くなってしまいそうで。
「男鹿」
「ん?」
「ありがと......最近、俺、人間って嫌だなぁ、って思ってたんだ。けど、男鹿みたいな奴も居るよな、って」
俺はそう言って、顔を逸らした。男鹿は一瞬きょとんとした顔をすると、
「え、俺ってそんなに良い奴? あー、まぁ良い奴かぁ。やっぱりぃ?」
のんきにそう呟いて、るーんるーんと宙を見ている男鹿を見て、俺は思わず笑いながら、軽く男鹿の腕をポスッ、と叩いた。
「いってぇ!」
「ちょっとは謙虚さを持てよ、調子乗りすぎ」
「あー、そっか、ごめんー。でも清瀬が元気になったみてぇで、嬉しい限り。うん」
男鹿の馬鹿っぽい表情を見て、持つべきものは、良い友だ、と俺は心で呟きながら、ふと思った。翔平には、こんな風に、自分をさらけ出せる、友だちと言える友だちが居るのだろうか、と。
そんなことを考えていると、昼休み終了の予鈴が鳴った。俺は残っていた味噌汁をぐいっと飲み干すと、立ち上がって、お盆を持ち上げた。男鹿が座ったまま「ごちそうさまでしたー」、と手を合わせているのを見て、俺は、お盆を持ったまま、空の食器たちに向かって、小さい声で「ごちそうさま」と会釈した。自分でも、ちょっとシュールだと思った。
その日、午後の授業に教室に戻ると、ティーちゃんがもと居た場所に戻っていた。どうやら、この短時間で回復したらしい。
次の時間は、現代文だった。教科柄、いつもこの時間はティーちゃんへの質問が少ないが、今日は、先ほどの件の気まずさからだろうか、誰も、ティーちゃんを使おうとしなかった。
俺はちらり、と隣に居るティーちゃんを見た。そして、俺はこのときはじめて、ファミレスボタンを押した。ティーちゃんが、ピンッと背筋を伸ばしてゆっくり俺の方を振り返る。
「ご用件は?」
いつもと変わらないティーちゃんの笑顔に、俺は心が痛くなった。さっき、あんなことがあったのに、何事もなかったかのごとく振舞えるのは、やはりロボットだからなのだろうか。
俺は、その笑顔から顔を逸らして、「えっと」と、教科書に目を落とした。
「ここの部分、先生は、このおばさんが、子供たちのこと馬鹿だなあ、子供だなあ、ってあきれている、って言っていたけど......俺は、このおばさんが、この子供たちの姿見て、自分の死んでしまった子供を思い出して、切ない気持ちになっているんじゃないかな、って思うんだよね。そこんところ、どうなんだろう」
ティーちゃんは、ぱちり、とまばたきをすると、俺の目をじっと見つめた。そして、今まで授業中に発していたどの声よりも声を潜めて、俺の耳元に口を寄せた。
「登クン、私......」
俺の頭の中でいつも「ワタシ」と変換されるそのティーちゃんのその言葉は、そのときなぜか「私」と変換された。
「私......人間の心、知りたくない」
彼女の言葉に俺は、えっ、とティーちゃんの顔を見つめた。きゅっと結ばれた口元がふるふると少し震えていた――そして俺は気づいた。さっき、翔平のところで倒れたときにティーちゃんの顔が濡れていたのは、湯気ではなく、涙だったのだと。
しばらく俺とティーちゃんは黙って見つめ合っていた。
「それは......」
俺が口を開くと、ティーちゃんは目を丸くさせた。
「それは、最近、人間から、冷たい扱いをされるから?」
俺の問いに、ティーちゃんは軽くこくり、と頷いて、
「私――ロボットだから、人間と違くて。現社でやったような、『生まれながらにして尊厳なるもの』ではなくて。『役に立つもの』、っていう存在理由が無いと、居る意味がないから......自分がやったことに対して『余計なお世話』って言われたり、『TAで、生徒たちに勉強を教えるっていうこと以外に存在意義ねぇのに、仕事放棄かよ』って言われたりしたのが――耐えられなくて。なんていうか......こんな温かみのない人間の命令とか、正直、聞きたくないな、って思って。さっきは戦闘不能になってしまったの――登クン、あのね、私......」
ティーちゃんはそう言って、顔を上げた。そして、誰にも聞こえないような小さい声で、
「人間が......嫌いみたい」
と囁いた。
ティーちゃんのその言葉を聞いて、俺はなんの気なしに、クラスメートたちの背中をぐるりと見渡した。先生のヘマにクスクスと忍び笑いをする者、次の英語の単語テストの内職をする者、こっそりスマホでゲームをする者、必死に授業内容のメモを取る者、こくりこくりと居眠りする者――このクラスの中だけでも、色々な奴が居る。
「人間が嫌い」ということは、この中に居る全ての人間が嫌いということだ。だけど、この教室の中だけでも、こんなにいろんなタイプの人間が居るのに、そんな、「人間」というひとくくりの中に、全ての人を放り込んでしまっていいんだろうか?
「......こないだ会ったさ、男鹿、って奴、居るだろ?」
気付くと俺はそう呟いていた。ティーちゃんは、こくり、とゆっくり頷く。
「登クンの、親友」
「そう。あいつさ、本当良い奴なんだ。顔マジ変態でしかないけどさ、あいつが居なかったら、俺、今頃ひとりぼっち。けど、あいつは、本当に目の前の一人を大切にしてくれる奴で――正直、俺も、ティーちゃんに似ていて、人間って嫌だな、って思う時もあるけど。人間の中には、男鹿みたいに見掛けによらず良い奴っていう人もきっとたくさん居るんだ、って俺は思う。まだ俺に見えていないだけで」
ティーちゃんは、周りを気にしてだろうか、いつもの大きな相槌を封印し、俺の目をじっと見つめて、話に聞き入っているように見えた。
「それに、一部分を切り取ったら、めっちゃ悪い奴に見える奴だって、そのときそう見えるってだけで、本当は良い奴かもしれないじゃんか。俺は、自分はなかなか、男鹿みてぇに、すげぇ良い奴にはなれねぇな、って思うけど......でも、せめてそういう人の、優しさとか、親切には、気付ける奴で居たいな、って思う。だから俺は、人間の心、知りたいって思うし、ティーちゃんにも、知ってほしいって思うんだ」
ティーちゃんは、俺のその言葉に、はっとした顔をした。そして、しばらくカチャカチャカチャ......という音を首元から立てると、目をギュッと閉じてからパッと見開いた。フェルマータのように、真っ黒かったその瞳に、潤いが宿った......ような気がした。
「登クン」
俺は、ティーちゃんの次の言葉を待った。
「私に......人間の心を、教えてください」
ウィーンという音を立てて、四十五度の最敬礼で俺にティーちゃんがお辞儀をした。
そのとき、授業終了のチャイムが鳴った。皆が号令に従って、わらわら、だらだらと立ち上がる中、俺はティーちゃんの姿を見たまましばらく立ち上がることができなかった。