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最近は代議士のスキャンダルが多々に出ていたが
なぜかsanezakiが陥れようとしている代議士の派閥や関係者のは一切出てこないというより
出される前に自分たちのほうが出てしまい先手を打たれ苦い思いをしていた。
そんな時に週刊誌があの代議士をすっぱ抜いたのだ。
出ることを事前に報告もしなかったこともあり止めることもできず
また元総理ということもあり世間は大注目した。
事実無根とし訴えると抗議もし記者会見もしたのだが
動画の存在が明るみになり、
しかも研究機関の裏付けでねつ造などではないことがわかると
体調を崩したとして雲隠れをした。
当事者のもう一人sayakaの父も反論はしたものの
一度出たものは疑う世間であり警察と反社会的勢力とのつながりというのはあってはならないものであるため
いくら否定をしていても納得するわけがない。
ダメ押しとして、先の代議士と署長とのつながりとなる書類と証人として組の2名が出頭したため、もう言い逃れ場できず、クビとなった。
今まで学校や仲間内でもわがまま放題していたsayakaは後ろ盾がなくなり
学校に対しての署長の圧力なども同時に明るみとなったため
家族が害と判断され今まで虐げられてきた者たちと立場が逆転することとなった。
sayakaは自分がしてきたことなど反省もせず自分は元カレのyukitoにそそのかされ自分も被害者だと訴えた。
始めはその訴えで納得しかけた仲間たちだったが
一番の被害者のayaが人のせいにして逃げようとするsayakaのほうが主犯格であるのは間違いないこと、
yukitoが誰のせいにもすることなく謝罪をして出頭しようとしたことを証言した。
このことによりもう誰もsayakaのことを助けようとするものも友達であったことなども言葉にするものもいなくなった。
だが誰もsayakaがやってきた壮絶ないじめを本人にし返すものはいなかった。
ayaが同じことをしたらそれはsayakaの命令じゃなくて自分たちも進んで行っていたのと同じだと告げたからである。
自分たちがいじめの対象にならないように従っていた始めの気持ちを思い出し
同じ人間にはなりたくないと思う反面
自分たちも加害者であることを再認識しayaに深く謝罪をしたのである。
ayaはその謝罪を受け入れ明るい学生生活を手に入れたのである。
あの店で一晩取り残されたときのことをふとayaは思い返した。
約束通り店から出ることもなく時折店のほうから楽しいしゃべり声など聞こえてきたが
店のほうにも行かず言われた通りずっとじっと部屋のテレビをみたりして過ごしていたのだ。
いつの間にか眠ってしまい朝になっていた。
キッチンには女性が立っていて
「起きたの?簡単なものしかないけれど食べる?」
そういってテーブルにサラダと目玉焼きにトーストが準備されていた。
「おはようございます。すみません、私も何かお手伝いします」
「もう終わったから座って食べちゃって。私はもう食べ終わってるから」
そういうとayaに椅子に座るようにすすめ
向かいに彼女が座った。
「ちゃんと眠れた?大丈夫?実は寝ている間にロッカーから荷物持ってきてあげたわよ。
それとあなたのものじゃないものは持ち主に返しておいたわ。
不安かもしれないけれどこの方があなたのためだからね。
それにあなたには明るい未来が待っているから大丈夫」
かるくウィンクしてayaに微笑みかけた。
言われたことの意味が理解できても理解したくない。
恐怖が込み上げ、次の瞬間ayaにとって現実になる。
静まり返った店のほうから聞き覚えのある男の声が聞こえた。
「おは、よう、ご、ざ、い、ま、す。。。。」
なぜかたどたどしい感じだった。
ayaには弱弱しいその声にも恐怖でしかない。。
「は~いちょっと待ってね。今行きます。」
そういうと目の前に座っていた女がお店のほうに行こうとするので
「私のことはいないって言ってください。助けてください。。」
と訴えるも、
「大丈夫よ、あなたも一緒に来なさい。何もないから
悪いようにはならないから」
と言われがっちりと腕を捕まれるとそのまま店のほうに連れていかれた。
「あの、、あれ、ばばあ、、あ、おばあさんに会いに来たんですが。。」
想像していた人ではなくきれいな女性が目の前に現れてしどろもどろになったが
昨日の店にいた老婆に会いに来たことを告げると
「おばあちゃん、今日はいないけれど代わりに私が話を聞くわ。
それとおばあちゃんからの言伝でちゃんと反省しているなら謝る相手がいるだろうって
わかる?」
yukitoは言われたことに関して目をパチクリさせながら
「あ、はい。。償うつもりです。。あ、でも怖がって会ってもらえないかも。。
でも約束します。謝罪してきます。
おばあさんにはまた話に来ることを伝えてもらいたいんですが。。」
そういうと一つお辞儀をして店の外に出ようとするので
「お探しの方ならここにいるわよ」
というと自分の後ろからayaを前にポンと押し出した。
「あ、あ、、、、わ、、、」
パニックになっておろおろするayaがいるのに驚くyukitoだったがすぐに正気にもどり
「すまなかった。本当に悪かった。謝ってすむことじゃないのはわかってるが
今はこれしかできない。やってほしい事なら何でもする。
出頭してほしいなら今からでもすぐに警察にもいく。
気のすむようにしてくれ。」
頭を床にがっちり付けた土下座をしながらayaに謝罪をした。
パニックのayaがさらにパニックとなった。
なんでこうなっているのか、何があったのか、自分はまだ目覚めてないのかいったいどうなったのかさっぱりわからない。
その様子をわきで見ていた女が
「いつまでも返事しないと目の前の子ずっとこうしてるんじゃないの
まあ謝罪してるっていうんだから一生させるのもいいかもしれないわよね。
ayaが気が済むまでその体制で居させない」
そういわれてようやく現実だと受け入れ
土下座をしているyukitoにもういいからと立たせた。
別に出頭も望んでないし、もう二度としないでまじめに生きてくれたらそれでいいからと告げた。
でもされたことを思い出すと怒りより恐怖が強いため近くにいるのを無意識に体が拒絶するかのように吐き気を覚えその場から店の中のほうに逃げ込んだ。
「今まで相当なことされてきたようだからああなるのは仕方ないし
無理に近づこうとしないで、誠意をもって接してたらそのうち普通に話せるわよ。
それも罰だと思って受け止めなさい。
で、あなたはこれからどうするの?
おばあちゃんが今日あなたがここにくるだろうことと
更生したいと思ってるならおばあちゃんが面倒見てもいいことを伝えておくように言われてるんだけれどどうする?
気持ち決まったらまたきて。
あの子も落ち着いたら家に帰すし、おばあちゃんも夕方にはいると思うからそのころ出直してくれると助かるんだけれど」
「え、あ、はい。わかりました。夕方出直します。
あの、、本当に甘えてもいいのかな。。今ここにきてから俺甘えてたと思って。。
言われて恥ずかしく思った。。」
「あら、いいじゃないのそう思えたのもあなたの良いところだし、
でもおばあちゃんの面倒見るって過酷だと思うわよ。。
中途半端ならやめておいた方がいいわよってことだけ伝えておくわ。」
そういうとayaが気になるからと店のおくに入ってしまったのでyukitoも出直すことにした。
トイレの中でうずくまっているayaに女は男は帰ったから出てくるようにつげ
「偉かったじゃないの!よく許した。怖かったね、でももう大丈夫だったでしょ?
よく頑張った。よしよし」
出てきたayaを抱きしめながら頭をぽんぽんとやさしくあやすように触る。
「顔洗ったら家に帰りなさい。もう大丈夫だからね。
また何かあったらいつでも遊びにおいで。
ここにいつでもいるから。
私じゃなくてもおばあちゃんが居たりするけれど
あなたのことはちゃんとわかってるから大丈夫よ。
さ、シャキッとしーやー」
にかっと笑ってayaに帰り支度をさせて家路に立たせた。
「さてと、次は。。。っと」
ayaを見送った女が口元をニヤっとゆがめてつぶやいた。。。