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3-2


「さてそろそろ起きとくれ、お前さんがずっと目を覚まさないとnozomiが邪神になってしまいそうだからのう。」

頭の上で誰かが話しかけている。ayaはnozomiという言葉に反応して目を開いた。

「姫様のお目覚めじゃ、いろいろ大変じゃったのう。傷はすべて直しておいたから大丈夫じゃ。

あの世ではないぞ、ただおまえさんがいた世界とは違う世界じゃ。

聞いたことがあるじゃろう異世界ってな。」

ayaはかまれていた腕を肩や体のあちこちを確認し麻痺すらなく、両目が見えていることにも気が付いた。

「ありがとうございます。助けていただいたんですね。確かにここは様子がだいぶ違いますね。

剣と魔法の世界みたいでちょっとわくわくしてます。」

そういうとニコニコと老婆に微笑みかけた。

「どんだけポジティブな子なんじゃい。まあよい。もともとnozomiがお前さんの性格を考えて使い方を教えるべきじゃったんだからな。2度も死ぬ思いをさせて悪かったのう。

まあここではそう簡単に死ねないようにしてやるから安心せい。

それと悪いがお前さんには酷なことになるかもしれないが試練だと思ってほしいことがある。」

そういうと目の前にある家の扉を開けて入っていった。

ayaもとりあえずついていくことにした。

中に入るとお店のような作りだが品物は一切置かれていない。

奥にはもう一つ部屋があるようで扉が見える。

そのわきに階段があり老婆は上がっていった。

ayaもお邪魔しますと小声で言いながらそのあとに続く。


「食事中だったかい、ちょっとお前さんに仲間を連れてきた。」

「おはようございます。すみません食べながらで、仲間ですか?」

ayaは聞き覚えのある声に一瞬緊張が走る。

2階にあがって姿を見せると家の主であろう男も絶句していた。

「どうしてここに、、何があったんだ?? 何があったんですか?もしかして僕が原因で何かあったんですか?すみません。。こっちに来てしまって助けることもできずごめんなさい。」

座っていた椅子から飛び降りてジャンピング土下座をかましている。

そんな行動に緊張が解けたが唖然としたayaに

「声かけてやれ、こやつはずっと後悔して心配しておったんじゃよ。言葉には出さんかったがな。

お前さんが仲間になるのが嫌ならこやつはよそに捨ててくるがどうする?」

「あ、はい、それでも。すみません。」

頭を床にこすりつけてayaを見ようともしない。

「一瞬緊張したのは確かです。トラウマっていうのかもしれませんが、でも私は前に謝ってもらったときに許してるんです。だからもう謝らないでください。もう繰り返さないと約束もしてもらってるし、

私は大丈夫です。それより来たばかりなのでいろいろ教えてください。」

ayaは正直な気持ちを伝えた。トラウマなんて言ったら傷つけるかと思ったけれど嘘を言うより仲間としてやっていくなら伝えるべきだと思ったからである。

「だそうだ、よかったのう、路頭に迷わなくて おうほほほ」

相変わらずの意地悪ばあさんのような笑いであるが老婆もとても喜んでいることが伝わる。

「とりあえずこの子にいろいろ状況を教えるから下にいっとる。

お前も街に行くんじゃろ準備をしたら降りといで。」

そういわれて老婆の後に続きayaも1階に移動した。

「わかりました。」yukitoが二人の背中に返事をした。


「さて、まずお前さんの職業じゃが、、う~ん。どっちにしようかのう。。」

老婆は悩んでいる。

「あの、、何か問題でも?どっちとはもしかして選んだりはできないですよね。。。」

ayaが老婆に問いかける。

「選ばせてやりたいのはやまやまじゃが、これは今後のこともあるからのう、悪いがちょっと時間をもらうぞ。」

そういうとayaを上から下までじーっと観察してはう~んとうなることを繰り返していると

「準備できました。」

といってyukitoが下りてきた。

老婆の様子を見てayaに恐る恐る声をかけてみた。

「どうしたんですか?まずらしく悩んでるみたいなんですが、何かありましたか?」

「あの、、どうして敬語、、なんですか??同級生だったのに、、敬語のほうがいい??」

「あ、いや、久々だったし、ため口は嫌かなと思って。。どうしてほしいかお任せします。」

ayaは困ったように頭をかいているyukitoを見て本当に角が取れて柔らかくなって違う人のようにも思えてしまった。そしてくすくす笑ってしまった。

「あ、ごめん、、なんかおかしい事でも。。」

「ごめんなさい。。違うの。。全然違う人みたいで、緊張が解けたらなんか自分がおかしくって。友達として普通に話してほしい。これからよろしくね。あ、でも」

ここでayaはyukitoに違和感を感じた。。この世界にいるからなのだろうか留学前と変わっていないように思えたからである。同じように時が流れているはずなのに自分だけ老けてしまった気がしてちょっとショックをうけしょぼんと落ち込んだ。

それを見てyukitoが

「今度はどうしたん?落ち込んでるの?なんかあった?それにしてもちょっと見ない間に大人っぽくなって女姉さんって感じになった気がする。」

その言葉にハッとしておそるおそるyukitoに尋ねた。

「あの、、聞きたいことがあるんだけれど、ここに来たのはいつ頃でどれくらいここで過ごしてるの?」

yukitoが不思議そうに

「ここに来たのは土下座した日の次の日で、ここに来てからもうそろそろ2か月がたつかな?」

え、ayaは絶句した。。

考えながら会話が聞こえてきた老婆が静かにその疑問に答えた。

「むこうとこっちでは同じように過ごしていても時の流れがちがう。そしてここに連れてくる時間も我が選んだんじゃ。だからお前さんのほうが坊主よりも長く生きていることにはなる。

だがのう記憶を消さないのは今までの経験をここでいかしてほしいからじゃ。

経験は宝なのじゃ。年齢より経験のほうが大切じゃ。

年などいくらでも設定できるから気にするな

それに今お主の年は20で坊主と同い年になっておる。

後でステータスを見せるからちょっと待っとってくれ。」


yukitoは老婆に関してなんでもありな人だからと不思議が慣れてしまったようで驚くことはしない。楽しんでいるかのようだった。

ayaはその言葉にハッとして感謝した。確かに大切な経験を消されてほしくなかったからだ。

恐怖はいくつも体験したけれど、でもそのたびに自分は強くなった気もしてきた。

なんとなくyukitoが年下のように思えたのも納得したし、お姉さん設定にしてもらおうかといろいろ想像しておかしくなって笑ってしまった。

そんなayaを不思議そうに心配しながらyukitoは見ていた。



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