7話「いざ町へ向けて」
ちょっと短めです。
欲しいからってすぐに見つかるようなものではない。
それも重々承知だ。
一番手っ取り早いのが、冒険者ような旅人を襲うことだ。降りかかる火の粉なら払うが、もちろんやりたくない。
次に考えられるのは、装備を持ったモンスターから奪…。貰い受ける方法だ。
たまにではあるが、オンボロ装備を着けたスケルトンなども居る。プレートアーマーを偶然見つけた個体が居てもおかしくないだろう。
だが、今のところこの墓場でそのような個体は見ていない。別の地方なら可能性はあるかもな。
よし。そうだな。ここ以外の場所も見てみたい。墓地を出よう。
数週間とはいえ、生まれ育った土地であり自分を産んだ親?のようなもの。そんな所から離れるのは寂しいが、俺の明るい転生人生が待っているんだ。仕方ないことだな。
さて、いざ行こうと決めたが、どこに行こうか?あてもなくブラブラ歩いていくのも悪くないがな。まあ、スカルならなにかいい案が出るかもしれないな。というか、装備探しの旅についても説明しなくてはな。
「なあスカル。さっき装備があれば町へ行けると言ったが、現状入手は難しいと思うんだ。だから、装備を探す旅にでも出ようと思うんだが、どうだと思う?」
「いいと思うよ。たしかにこの墓場にあるとは思えないしね。」
「でだ、どこか行きたいところでもあるか?俺はこの辺の地理に詳しくない。というか、ここしか知らないからな」
「うーん…。いっそ魔族領に行っちゃうってのはどうかな?あれ?てかさ、人間の町に行くより魔族の町で遊ぶのでもいいんじゃないかな?」
魔族の町。盲点だった。
そこならば違和感もないし装備もそろうかもしれない。
やはりスカルに聞いたのは正解だったな。
「そうだな。それも面白そうだ。より。じゃあ魔族の町を目指してみようか」
「うんわかったよ。あ、でも僕も実際には行ったことないから、大体の方角しかわかんないから迷ったらごめんね?」
こうして、俺たちの当面の目標が決定したのだ。
魔族の町で遊ぶ。
その後はまああれだ。なるようになれって感じで行こう。
もちろん人間の町を諦めたわけではない。最終的には人間の町で異世界転生生活を満喫するのが目標だからな。
こうして俺たちは、魔族領へ向けて旅を始めたのだった。
タイミングがよかったのかの悪かったのかは知らないが、そう決めたことで運命が一つ変わったのだが二人は知る由もなかった…。
-ステータス-
名前:ケルト
装備 武器:粗悪な片手剣
体:粗悪な革装備
魔法:なし
名前:スカル
装備 武器:劣化した粗悪な片手剣
体:なし
魔法:風のエンチャント
なんとなくステータス画面を出してみました。