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転生したら骨になってた。  作者: 亜鬼
誕生と出会い
16/32

15話「ゴブリン村は発展中です」

とりあえず、栽培が簡単なやつから始めよう。

食料庫から芋を掻っ払い、適当に耕した土に埋める。

そして放置。

これで育てば御の字だ。

ん?待てよ?

そういえば、某マインなんちゃらでは骨粉で育つよな?

俺の骨じゃだめか?

試してみよう。


埋めた芋の近くに、耕す際に砕いた自分の骨を混ぜたものを用意し、そこにも芋を入れる。


これで、有無どっちが優れているかわかる。

うーん。この試行錯誤。楽しいねぇ。


よし。見回りも兼ねて、作業状況を確認しに行くか。


「おーいスカル。どうだ?問題はないか?」


「大丈夫だよー」ワンワン


べロスと遊びながら答える。

う、うーん?仕事はしてるんだよねぇ?

まあ、周りを見ると、意外と仲良くやってるように見える。

襲撃された恨みー。殺された仲間ー。とかひと悶着あるかも思ったがよかった。


ここは問題なさそうだな。

では次へ行こうとしよう。


人口。というよりゴブリン口?が十倍に増えたのだ。元の長のみでは管理が難しいだろう。

そのあたりも整理する必要があるな。

ということで、長と合わせ、外部からきた長達も集めた。

ちなみにだが、ここへ来たのはひとつの集落ではない。

小さい集落から、大きなところまで。10個の集落の集まりを受け入れていた。

なので、今この場に11人の集落の長と俺が居るわけだ。


まずは、なぜ呼んだかの説明をする。

といっても、声は出せないので長に代弁をしてもらっている。

よしよし。ちゃんと真剣に聞いてくれているな。

結論から言おう。


元の長を大長とし、すべての総括とする。そしてほかの集落の長達には、そのまま自分たちの集落の民を管理してもらう。

そして、大長へと昇格したため、新しい長として大長の息子を任命した。


ま、雑だがこれが正解だろう。

息子君には後で大長から説明をしてもらおう。

その後に、全村民へと通知でいいだろう。

今は野外での発表となるが、そのうちは集会場を増築して皆で入れるようにしたいな。

今は住む家のほうが大事だからな。


その後は特に目立ったこともなく、数週間が経過した。


「お、いい感じに出来てそうだな」


「なにかあるの?」


俺は出来た芋を収穫していると、スカルがやってきた。


「ちょっと栽培してたんだよ。ほら、この人数だろ?食物がなくなると思ってな」


と、言って、今掘り返した芋っぽい何かを見せた。

ん?なんだこれ?すごい禍々しい見た目した芋だな…。

ああ、これあれだ。俺が骨粉撒いたほうの芋だわ。

撒いてないほうは未だに育ってない。

なるほどな。こっちのほうが成長は早いのか。

うーん…。だが…。これ食えるのか…?


「えーっと…。これなに育てたの…?」


「芋だと思いたい」


うん。そうだな。誰かに食わせよう。

せっかく作ったんだ。

よーし。じゃあ犠牲sy違う。味見者を探そう。


いい感じに歩いていたゴブリンの肩を叩く。


「?誰だ?こ、これは主様!失礼しました!!」


俺と気づいた途端に畏まってしまった。

うむ。苦しゅうないぞ。

無言しかできないで禍々しい芋を口に押し付ける。


「な、なんですかそのうわ!や、やめてください!!」


有無を言わさず押し付ける。


「た、食べればいいのですか!?これを!!」


グっとサムズアップ。


「く…。いったい何なんですかこれ…」


文句を言いつつ一口齧った。

鬼が出るか蛇が出るか…。


「な…!!う、うまい!なんですかこれは!?」


あれ?上手いの?これ?

見た目絶対毒あるけどな…。

ま、大丈夫なら大丈夫なんだろう。

人員を手配して栽培班でも作らせて、本格的な畑でも作らせよう。

まあだが、俺の骨依存のこの禍芋はそう数は出来ないからな。

普通の芋をメインに作ろう。ゆくゆくは別の野菜を育てれるといいがな。

これが上手く軌道に乗れば食糧問題は解決する。

衣食住の衣以外はこれで問題ないか?


そして、順調に発展計画は進んでいった。


まず全ての住人を収容できる分の家が完成した。

全員が入れる集会場も完成した。

そして、村全体を囲むように柵の設置。

村の四方には見張り兼射場となる櫓も出来た。

畑も今では安定して食物が取れるようにまでなった。


ふぅ…。ここまでに随分と時間がかかってしまったなぁ…。


「いつまでもこんな平和で楽しかったらいいね」


「そうだな。平和なのが一番だ」


平和は無償で手に入る。

鈍った生活から、そう錯覚し始めていた…………。

これにてゴブリンの村編終わりです。

次回あたりに、大きく物語りを進めたいと思っています。

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