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転生したら骨になってた。  作者: 亜鬼
誕生と出会い
10/32

9話「スカルの魔法講座〜1限目〜」

肋骨が生えることが分かったから、たまに自分の骨を犬に与える。

なのだが、俺の身体に噛み付いてくる…。

これも一種の愛情表現なのか…。


「ねぇねぇ。この子なんて名前にする?」 


「そうだな。いつまでもいぬっころってのは可愛そうだし…」


転生して二度目の名付けか。

モンスターが飼ってる犬だからな。それっぽいのを付けてやろう。


ケルベロス。


うーん…。いかつそうな名前だな…。

こいつには似合わない。

少しモジって、べロスならどうだ?

どことなく響きが可愛くなった気がする。


後はいぬっころと俺の相棒が気にいるかだな。


「よし。べロスってのはどうだ?」


「うん!ケルトは名前付けるのが上手だね!」


スカルは気に入ったようだ。

では、肝心のいぬっころもといべロスは。

俺の足を今まで以上にガジガジ噛んでいた。


嬉しくてやってるのか、気に入らなくてやってるのかわからないが前者と捉えよう。


「よし!改めてよろしくな。べロス」


頭を撫でたら親指が無くなったが気にしないでくれ。


さて、そんな事をしつつ平原を歩くが、景色が変わらぬ。

どこまで続いてるんだ?

いい加減景色にも飽きてきそうだ。


ああそうだ。スカルに聞きたいことがあったのだ。


「そうだスカル。魔法教えてくれるって言ってたよな。今からじゃ無理か?」


戦闘の選択肢が増えることはいい事だ。時間のあるうちに覚えてしまいたい。


「うん。ケルトならきっとすぐ覚えれると思うから大丈夫だよ。そもそも魔法ってのはね、魔素を元に作ってるんだ。だから、まずは魔素のコントロールから始めないと覚えれないの。ということで、まずは魔素コントロールからやろっか。それが出来たら具体的な魔法について説明するよ。えーっと、何かいいのは…。あったあった」


魔素のコントロールか。いったい何を始めるのだ?

スカルは、近場にあった大きな岩へ移動した。俺もそれに付いていく。


「ねえケルト。ケルトはこの岩砕ける?あ、素手だけでね。道具とかはナシだよ」


正真正銘の岩。これを素手で?


「いや、無理だろう。岩じゃなくて腕が砕けてしまう」


「ボクは出来るよ?」


そう言うと、スカルは手刀で岩を突いた。

スカルの腕は砕けることなく、岩に突き刺さった。


「ね?これが魔素をコントロールするってことなの。魔素は僕達の身体中を巡っていて、意図的に一箇所に溜めると力とか強度が増すんだ。だから腕は砕けず突き刺さったの。でね、ケルト」


ほぉ…。これは使えそうだな。攻撃だけじゃなくて、防御にも使えそうだ。


「えっとね。腕抜くの手伝ってくれないかな?」


なるほど。何だか焦ってると思ったら抜けなかったのか。

岩を突いたときはカッコイイと思ったが、ぬけてるな…。


「気をつけろよ」


「ごめんごめん」


結果的に、抜けなかったから腕は諦めて折った。


岩に突き刺さった白骨の腕という、なんともおかしなスポットが出来上がった瞬間である。


「コホン。じゃぁ具体的なトレーニング方法を教えます」


隻腕になった、スカルは一度咳払いをして説明を始める。


「まずは自分の中の魔素の流れを感じてみて」


と、言われてもなぁ…。

まあ、何となくでやっていくか。

時間ならいくらでもある。


歩きつつ、身体を巡る魔素を認識できるよう意識を向ける。

要は酸素が循環してるようなもんだろ?それを認識するだけだ。

普通無理だがな。


集中…。集中だ…。


「グボァ!!」


またべロスに骨を持っていかれた!!

ん?なんだ?今折れた部分から何かが出た気がする…。

今のが魔素か?


「だ、大丈夫?ケルト?」


「ああ、べロスのおかけで何か掴んだみたいだ!」


一度コツを掴んでからは早かった。

自分の中で魔素が巡るのがわかる。


「よし。スカル。なんとなくわかった気がするぞ。ほら、サクッと覚えてやるよ」

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